滞空競技用折り紙ヒコーキ(TOH)の設計用に、滞空時間を簡易計算する、Windowsフリーソフトです。
まだテスト版で、バグが残っていると思います。
開発環境:Windows10+Delphi7
テスト環境:Windows10
動作環境(たぶん):WindowsXP~Windows11
使用条件:無料で使用できます
テスト版ダウンロード(Zip圧縮):TOHcalc.zip、Ver0.1、2022/01/21、404KB
概要:
切り貼り紙飛行機の設計用ソフトPPSimの計算式を流用
PPSimと同様に、完全剛体として計算(紙の強度や変形は考慮しません)
無尾翼(水平尾翼なし)の紙飛行機のため、PPSimと違い、安定性を計算できません
初速を指定して、理想滞空時間を簡易計算
安定性を計算できないため、実際の飛行経路や実際の沈下率も計算できません
安定した理想状態に重心やエレベーター等が調整されている(理想状態で飛行する)ことを前提として計算します
上昇は、完全な直線で上昇するように調整されている(直線で飛行するように揚力が調整される)ことを前提として計算
初速と発射角を指定し、直線上昇になる迎角(揚力)での抗力を使って、ルンゲクッタ法で上昇計算
一番重要な、「紙ヒコーキが耐えられる最大の初速」は計算できません
紙と折り方に応じて、経験とカンで、初速を入力してください
直線での上昇途中で、上昇速度が、滑空速度まで減速したときの高さを、獲得高度とする
滑空は、沈下率最小で安定飛行するように調整されていることを前提として計算(迎角を変更して滑空計算し、最小沈下率を求める)
滞空時間=上昇時間+獲得高度/最小沈下率
段差のない、滑らかな翼型を想定
前縁厚さ、最大厚さ、後縁厚さ、最大キャンバー(円弧換算)を指定
岡本先生の風洞実験データや、XFoilでの計算結果をベースとして、独自に作成した近似式で揚力や抗力を計算
具体的な計算式の提案があれば、変更も検討します
折り紙ヒコーキの形状は、簡略化して入力
複雑な形状を入力しても、内部では簡略化して計算する(複雑な形状のままでは計算できない)ため、入力を簡略化
翼平面形は矩形とし、翼幅方向に厚さ一定
主翼は、展開翼幅(上反角が0のときの翼幅)、平均翼弦長、平均的な(代表的な)厚さ、上反角を入力
垂直尾翼(0枚~2枚)と胴体も、翼として入力(抗力のみ計算)
安定性に関する入力項目なし(翼の取付位置、重心、エレベーター調整など)
機体形状のワイヤーフレーム表示では、それらしい位置に主翼と尾翼を表示していますが、飛行計算では、主翼、胴体、尾翼を単独で計算して、単純加算しています(取付位置は計算に含まれません)
細かな違いは、補正係数を利用(使う人のカンで)
主翼平面形状は矩形翼で計算するため、実際の平面形との有効縦横比の違いや、翼端板(双垂直尾翼)による誘導抵抗の低減は、スパン効率係数で調整
翼型への、折り重ねによる段差などの影響は、揚力補正(+で増加、-で減少)、抗力補正(+で増加、-で減少)で調整
翼の折り重ねが、キャンバーと同様の効果がある場合は、最大キャンバーで調整
XFoil等を使用すれば、補正値を計算できるかも
揚力係数や抗力係数の計算式も、切り貼り紙飛行機用のままで、折り紙ヒコーキでも、それらしい計算結果が得られそうです。
切り貼り紙飛行機の計算結果と比較すると、
質量/表面積が小さいため、上昇時の減速が大きく、同じ初速での獲得高度が低くなる
翼面荷重が小さいため、滑空速度が遅い
有効縦横比(有効アスペクトレシオ)が小さいため、誘導抵抗が大きく、
滑空比が悪く、滑空角が大きい
小さめの揚力係数で、沈下率が最小になる
滑空時の迎角が大きい
滑空時の迎角と滑空角が同程度になり、機体の滑空姿勢は水平に近い
滑空比は悪いが、滑空速度が遅い効果が大きく、沈下率は良い
更新履歴
Ver0.0(2022/01/17) 新規テスト版
Ver0.1(2022/01/21) 画面構成を変更、機能追加
質量、初速、発射角、上昇気流をX軸としてスイープするグラフを追加(XminとXmaxで範囲指定)
計算履歴のリスト表示(50個まで)を追加(Delキーで削除、Enterキーかダブルクリックで読み出し、見出しクリックでソート)
Copyright(C) 2022-12-12 桝岡 秀昭