初級後半:
読解

今回は教科書から離れ、辞書を用いて読解の練習をします。読解練習に用いる文章と問題はNUCT上で配布します。ここでは読解のために知っておくべき文法事項として、한다体を学習します。

解説

한다体

朝鮮・韓国語では、聞き手との関係や場によって、言葉遣いが変わります。(専門的な言い方をすれば、これを「待遇法」といいます。)これまで学習したのは、例えば、丁寧な表現の~(아/어)요 (해요体の平叙文語尾、いわゆる해요形)、丁寧でかしこまった表現の~ㅂ니다/습니다(합니다形の平叙文語尾)などがありました。朝鮮・韓国語にはこのほかにも様々な待遇法があります。以下では한다体の平叙文語尾について学習します。

한다体は、下称、해라体などとも呼ばれ、会話において目下の人に対して用いらたり感嘆表現(初級前半第8課)として用いられたりするほか、文章において日本語の「だ体」「である体」に相当するものとして用いられます。たとえば、新聞や論文においては한다体が用いられるのがふつうです。

한다体の平叙文語尾のつくり方は、以下のように品詞により異なります。なお、三つの活用のタイプ(単純型,パッチム有無型,陰陽型)のいずれにも属さないタイプの活用をするので注意が必要です。

【動詞】

  • 母音語幹用言 -ㄴ다

  • ㄹ語幹用言 -ㄴ다 (ㄹ脱落を伴う)

  • 子音語幹用言 -는다

【形容詞・存在詞・指定詞】

  • -다

【補助語幹-(아/어)ㅆ, -겠を伴う場合】

  • -다

上の通り、形容詞・存在詞・指定詞の場合は、한다体の平叙文語尾と基本形(辞書形)の語尾が同じになります。また、動詞の場合でも補助語幹-(아/어)ㅆ, -겠がついた場合は-다となります。


(例)

  • 가다 -> 간다(動詞「行く」)

  • 살다 -> 산다(動詞「住む」)

  • 먹다 -> 먹는다(動詞「食べる」)

  • 크다 -> 크다(形容詞「大きい」)

  • 있다 -> 있다(存在詞「ある・いる」)

  • 책이다 -> 책이다(名詞+指定詞「本だ」)

  • 갔다 (過去の補助語幹を伴う場合「行った」)

  • 가겠다(補助語幹겠を伴う場合「行く」(意志、推量))