<な>漢方処方


【漢方な】


内金湯《中薬臨床応用》

「鶏内金(炙)9g(研末沖服)、桑蛸(炙)9g、竜骨()12g、浮小麦15g、甘 草(炙)6g」水煎服。

◎小児の遺尿

◎小児の夜尿症


内金鹿茸丸《証治準縄》

「鶏内金、鹿茸、黄蓍、肉蓉、五味子、遠志肉、牡蛎、桑蛸、竜骨、附 子」


内消散《外科正宗》《古今方彙》

「金銀花、知母、貝母、天花粉、穿山甲、白、半夏、角刺、乳香各1銭」 水煎。

◎癰疽諸毒、瘡腫、已に成り未だ成らざる間に外は悪寒せず、内は便秘無く、紅 赤高く腫れ頭は痛するを治す。



内消散《万病回春》《東醫寶鑑》

「陳皮・半夏・白茯苓・枳実・山肉・神麹・縮砂・香附子・三稜・莪朮 ・乾生姜各1銭を作1貼して、姜3片を入れ煎服。

◎冷い生ものや、堅い物を食べてあたり、肥満脹通を治す。

◎一方に香附子なし。


内消散《万病回春》《古今方彙》

「当帰尾・連翹・活・薄荷・桂枝・白・赤芍薬各1両、防風1両半、 荊芥・細辛各8銭、藁本7銭半、川・甘草各6銭」水煎。

◎梅核(咽中に梅の核のようなものが塞がった感じ)痰核(リンパ腺炎)馬刀瘰 癧(脇の下に出来るルイレキの一種)を治す。



内消升麻湯《衛生宝鑑》

「内疎黄連湯[1]《保命集》芒硝梔子枳実当帰甘草芍薬」

◎膏梁の発背、膿瘡に変ずるを治し、始め覚ゆる者は能く之を消す。《雑病翼方》


内消沃雪湯《外科正宗》《古今方彙》

「青皮・陳皮・乳香・没薬・貝母・連翹・黄蓍・当帰・甘草(節)・白芍薬 ・白・射干・括楼根・穿山甲・金銀花・角刺各8分、木香4分、大 黄2分銭」半水半酒にて煎じる。

◎発背(背部に発したる癰腫)ならびに五臓内癰、尻臀諸腫、大小腸癰、肛門臓 毒にて初起に、ただ未だ膿は出でず堅硬にして疼痛忍ぶべからざる者を治す。


内消沃雪湯《寿世保元》《古今方彙》

「当帰、白芍薬、黄蓍、甘草節、射干、連翹、白、貝母、陳皮、角刺、 乳香、没薬、穿山甲、括楼根、金銀花、木香、青皮」酒半水半で煎服。

◎肚内に癰を生じ、及び癰疽悪毒を治す。

◎甚だしき者は:「大黄」



内消瘰癧丸《瘍医大全》

「天花粉、貝母、玄参、甘草、青塩、白歛、当帰、海藻、枳実、桔梗、大 黄、薄荷、連翹、海粉、生地黄」




内疎黄連湯 《漢方治療の実際》

「木香・黄連・梔子・薄荷・甘草・大黄各1、当帰・連翹各3、芍薬・黄・ 檳榔・桔梗各2」

内疎黄連湯[1]《保命集》

「黄連・黄・山梔子・当帰・芍薬・連翹・薄荷・木香・檳榔・桔梗各1匁、 大黄2匁、甘草5分」

◎癰疽腫硬し、発熱して煩す。脈沈実、臓腑秘渋するを治す。当に急に之を 疎利すべし。

◎此方は癰疽発熱強き者に用いる。餘は主治の如し。多味なれども、癰疽内壅の 症に至っては、「調胃承気湯」「凉膈散」よりは用い具合宜し。《勿誤薬室方函 口訣》

◎痔を患い、腫して痛を作し、大便秘燥し、脈数にして力あり。《方読便覧》

◎もし此方の応ぜざる者:「五利湯」《備急千金要方》に宜し。

◎癰疽腫硬・発熱・嘔・大便秘結。


内疎黄連湯[2]《外科正宗》

「黄連・黄・山梔子・当帰・白芍・連翹・薄荷・木香・檳榔・大黄・甘草」


内疎黄連湯[3]

「大黄2銭、連翹・赤芍薬各1銭半、黄連・黄・椰子・檳榔各1銭、木香 ・薄荷・桔梗・甘草各5分を作1貼し、水で煎服。

◎癰疽で脈が大きく沈み、発熱して煩躁し、臓腑が秘渋なときにはまず通利す る薬を使う。


内疎黄連湯[4]《外科枢要》《古今方彙》

「木香・黄連・山梔子・当帰・白芍薬・薄荷・檳榔子・桔梗各1銭、連翹・ 甘草・大黄各1銭半」水煎。蜜を加えるも亦可なり。

◎癰疽腫れて硬く、発熱して嘔をなし、大便秘渋し、煩躁して冷を飲み、(シ ャックリ)心煩、舌乾口苦、六脉沈実にして力あるを治す。



内托黄蓍散《中薬臨床応用》

「黄蓍9g、当帰9g、川6g、白朮9g、金銀花9g、角刺6g、天花粉6g、 沢瀉6g、甘草3g」水煎服。

◎自潰排膿しない慢性の化膿症。


内托黄蓍湯《蘭室秘蔵》《古今方彙》

「柴胡・連翹・肉桂・牛蒡子・黄蓍・当帰尾・黄柏・升麻・白・甘草各8 分」酒水半々にて煎じる。

◎瘡が腿の外側に生じ、或いは寒温に因りて附骨疽を得て堅破慢腫し行歩により 痛みを作し、或いは行く能わざるを治す。




内托活湯[1-1]《東醫寶鑑》

「活・黄柏(酒製)各2銭、黄蓍1銭半、防風・藁本・当帰尾各1銭、連翹 ・蒼朮・陳皮・甘草各5分、肉桂3分を作1貼し、水2杯、酒1杯で煎服。

◎足太陽経分の尻・臀の癰疽が堅硬で腫痛する症を治す。


内托活湯[1-2]《蘭室秘蔵》《古今方彙》

「活・黄柏・防風・当帰尾・藁本各1銭、肉桂3分、黄蓍1銭半、連翹・ 甘草・蒼朮・陳皮各5分」酒水半々にて煎じ食前に服す。

◎尻臀に癰を患い、堅硬腫痛し、両尺脉は緊数にして、これを按じて力無きを治 す。






内托散[1-1]《万病回春》《漢方治療の実際》

=「千金内托散」

「人参3、黄蓍・川・防風・桔梗・厚朴・桂枝各2、当帰3、白・甘草 各1」

◎内托散と呼ばれているものに、「千金内托散」と「神効内托散」とある。《大 塚敬節》



内托散[1-2]《備急千金要方》《漢方後世要方解説》

「人参2.5、黄蓍・川・防風・桔梗・厚朴・桂枝各2、当帰3、白・甘草 各1」

◎癰疽瘡を治す。未だ成らざるものは速に散じ、已に成るものは速に潰敗し、 膿自ら出す。

◎刀針を用いず、服薬後疼痛頓に減ず。

◎此薬血を活かし、気を均し胃を調え、虚を補う。風を去り、穢気を辟く。乃ち 王道の剤宜しく之を多服すべし。大いに効あり。

◎此方は癰疽治療上必要の剤で、体質虚弱或いは疲労によって、病毒を発散する 体力の不足する者に与えて膿を排泄せしむるものである。

◎《勿誤薬室方函口訣》に曰く

「此方は癰疽及び痘疹、補充の主剤なり。揮発の力弱き者には反鼻を加うべし。 癰疽に限らず一切の腫物初め熱有る時は「十味敗毒湯」を用い、潰るや否や 分明ならざる時は「托裏消毒飲」を用い、口潰ることを見定め、その虚実に 随って此方を与うべし」と。

◎黄蓍・人参・桔梗・防風・川=升陽の剤、陽の部位皮膚に活力をつける

当帰=虚を扶け、損を益し、を逐い、新を生ず。

白=排膿作用

厚朴=脹を消し、満を除き、痰気を治す。





内托散[1-3]《万病回春》《古今方彙》

=「千金内托散」

「人参・黄蓍・当帰各2銭、川・防風・桔梗・厚朴・白・甘草各1銭、 木香・官桂各3分」水煎。

◎血気虚損、或いは風邪穢毒が冲(ふか)く触れて痘毒を内陥せしめ而して出でず、 或いは出でてしからざるを治す。

◎此薬を用いて気を均え、胃を調え虚を補い瘡毒を内托し、之をして尽く出し収 め易く靨み易からしむ。

◎紅紫黒陥にて熱毒に属する者「桂紫草・紅花・黄」

◎淡白灰黒陥状して虚寒に属する者:「丁香」

◎当に貫膿すべくして貫膿せざるには:「人参・黄蓍・当帰各倍加し、人乳を 入れ好んで酒にて服す」

◎泄瀉には:「丁香・乾姜・肉豆」

★適応症及び病名(五十音順) (参照→「千金内托散」)




内托散[2]《東醫寶鑑》

=「千金内托散白芍薬」

「人参・黄蓍(塩水につけ蒸し焙)・当帰(酒洗)・厚朴(姜製)・桔梗・肉桂・ 川・防風・白芍薬・白・甘草」各等分に作末し、毎回3銭を温酒で調 服。

◎癰疽の破潰後に内虚した症と気弱な者の瘡を治す。


内托消毒散《東醫寶鑑》

「金銀花・陳皮各3銭、黄蓍塩水炒・天花粉各2銭、防風・当帰・川・白 ・桔梗・厚朴・穿山甲を黒く炒ったもの、角刺(炒)各1銭を作2貼 し、毎2貼を酒と水を半分づつ入れて煎服。


内托升麻湯《東醫寶鑑》

=「升麻托裏湯」

「升麻・乾葛・連翹各1銭半、黄蓍・当帰・甘草灸各1銭、悪実5分、肉桂3 分、黄柏2分を水2杯で煎服。

◎乳癰のつぶれない症と、両乳のあいだの黒い悪瘡を治す。


内托升麻湯《医学入門》《古今方彙》

「葛根・升麻・連翹各1銭半、黄蓍・当帰・甘草(炙)各1銭、鼠粘子5分、 肉桂3分、黄柏2分」酒水半々にて煎服。

◎両乳の間に黒き頭瘡を出し、瘡の頂が陥下し黒眼子を作すを治す。せて乳癰 の初起にも亦宜し。



内托千金散《東醫寶鑑》

「金銀花・人参・黄蓍・赤芍薬・当帰・川・括楼根・白・桂皮・桔梗・ 防風・甘草各1銭を作1貼し、水で煎じてかすを取って、酒半杯を入れ、1 日3回調服。

◎一切の癰疽と悪瘡を内托する。



内托復煎散《東醫寶鑑》

「蒼朮8両、防風1両、地骨皮・黄・赤芍薬・人参・白朮・黄蓍・桂皮・ 当帰・防已・甘草各5銭を切って、先に蒼朮を水5升で煎じ3升になった ら朮をすくい出し、残りの薬材を入れ、また煎じて3~4杯になったら、1 日3~4回飲み、前の蒼朮の滓を煎じて前法と同じ薬材を再び煎服。

◎陰疽が内でこもり、かたまって臓腑に入る心配があるのは、必ず内托をし、そ の中を援け栄衛をともに運行させ、邪気が内に入らないようにする。


内托復煎散《外科枢要》《古今方彙》

「地骨皮・黄・白芍薬・人参・茯苓・肉桂・黄蓍・防已・当帰・感ず・白 朮各1両、防風3両、蒼朮1斤」先づ蒼朮を以て水煎し、渣を去り余薬を 入れ再び煎じ汁を取り終日之を飲み、その渣を亦煎じ之を飲む。

◎陰疽にて癰毒が中に蘊結するを治す。

◎常に服すれば裏を托(ひ)らき脾を健やかにす。

◎冬の月は内托には、「十宣散」が宜しく。夏月及び熱ある者は宜しく「内托復 煎散」を多服すべし。





内補黄蓍湯《外科正宗》

「黄蓍・人参・当帰身・白芍・川・熟地黄・遠志・麦門冬・肉桂・甘草・ 茯苓」

◎癰疽破れて後、衰弱・飲食不味・脈渋・不眠。


内補丸《東醫寶鑑》

「熟地黄2両、当帰(炒)1両」作末し、蜜で梧子大の丸剤。空腹時に温酒で50 ~70丸飲む。

◎衝脈・任脈の虚に使う。

◎補血・安胎に使う。


内補散《備急千金要方》

「桂枝2両、白・人参・桔梗・川・甘草・防風・厚朴各1両、当帰2両」

「黄蓍」=内托散《備急千金要方》=「千金内托散」

◎癰疽背に発し、已に潰るを治す。膿を排し、肉を生ぜしむ。

◎此方は癰疽及び痘疹補托の主剤なり。《勿誤薬室方函口訣》

◎風寒を散じ、陽を助くるの剤なり《雑病翼方》

◎揮発に力弱い者:「反鼻」

◎癰疽に限らず一切の腫物、初め熱ある時は「十味敗毒湯」を用い、潰るや否や 分明ならざる時は「托裏消毒飲」を用い、口潰ることを見定め、その虚実に随 ひて之方を与ふべし。

◎虫垂炎に手術後、小便肛門より出る者に本方を使用して快癒した。《済世薬室》



内補湯《勿誤薬室方函口訣》

「当帰建中湯地黄・阿膠」

◎下部の失血過多に用いる。


内補鹿茸丸《衛生宝鑑》

「鹿茸、菟絲子、藜子、肉蓉、紫苑、蛇床子、黄蓍、桑蛸、陽起石、 白附子、官桂」


南瓜子粉檳榔煎《成都中医学院経験方》

「南瓜子、檳榔子」


南極寿星湯《寿世保元》《古今方彙》

「天南星、防風、蝉退、薄荷、甘草、白附子」水煎温服。

◎急驚、搦、眼番い、口禁、揺頭、天吊、痰嗽喘熱するを治す。

◎《厳氏済生方》の「鎮驚散」には白附子なし。


南星飲[1]《東醫寶鑑》

「南星(大)1個、冬瓜仁・白扁豆(姜汁炒)各3銭」作末し、毎回2銭に「姜3 片、防風少々」入れ水煎服。

◎慢驚風で脾が弱く、痰涎の盛んな者を治す。


南星飲[2]《東醫寶鑑》

「太白天南星を切って煮て、泡を出した後焙乾、毎回2銭を服用するが、「大 棗7枚、甘草少々」入れて同じく煎じて、食後3~4服すると、鼻のなか の硬い物が無くなる。

◎風邪が脳に入って冷え、鼻内が詰まった者を治す。


南豆花湯《中薬臨床応用》

「南豆花9g、葛根12g、佩蘭9g、薄荷5g(後下)、杏仁9g、桔梗9g、野菊花9g、 金銀花9g、甘草5g」水煎服。

◎暑邪による咳嗽

◎感冒の初期


南呂丸《東洞家塾方》

=「滾痰丸」今甘遂を以て沈香に代える。

「黄4銭、甘草・青石各2銭、大黄<捌銭>」

右4味、搗き篩い作末し、梧桐子大の丸剤。毎服20~40丸、日に3回。

温水で送下。

[青石を製する法]

「青石・煙硝各等分」土器中に入れて()過ごし金色を以て度と為 し、研飛して晒し乾燥。之を用いる。

◎諸々の痰飲咳嗽して大便不利の者を治す。


軟堅消積方《中薬臨床応用》

「屈頭鶏9g、黄薬子12g、露蜂房9g、猪篭草18g、穿破石18g、北紫草12g、 甘草(炙)5g」水煎服。

◎乳ガン

◎乳腺嚢腫


軟石膏丸《東醫寶鑑》

=「痰丸」

「便香附1両、軟石膏7銭、半夏(製)・南星(炮)・梔子(炒)各5銭」作末し、 姜汁に漬け、餅で梧子大の丸剤。姜湯で50丸飲む。

◎胃に痰火があって、噫気の出る者を治す。


難知防風当帰散《玉機微義》《古今方彙》

「四物湯芍薬防風」

◎発汗過多、発熱、頭面揺れ、卒に口禁し、背反張する者を治す。


秘方《東醫寶鑑》

「牛骨を煮て内髄1椀と煉熟蜜1斤の二味を濾過し、炒免1斤と炒乾末3再 を入れてこねて弾子大の丸剤。1日3~4回細嚼して温酒で送下する。

◎の特効。