今年も終わりに近づいてきました。
酪農業界、そして当社にとって、今年はどんな1年だったのか。
振り返ってみたいと思います。
今年は、新しい社員が入社し、退職する社員もいました。それぞれ様々な事情を抱えながらも、当社に関わってくれた方々です。新しく入ってきてくれた社員には、より良い職場と労働環境を提供できるよう努力していきます。また、退職された方の今後の成功を心より願っています。
また、前回のブログでも触れましたが、今年は収穫機械、特に重要な鎮圧作業に使うタイヤショベルをリニューアルしました。これにより、より上質な飼料を収穫できたのではないかと考えています。まだ本格的に給与していないので、実際に使用してどのような効果が出るのか、今から楽しみです。
施設面では、フレッシュ牛群を放牧地に放てるようにしました。年末に近かったため、放牧の効果を実感することは難しかったのですが、来年の効果に期待しています。
当社だけでなく、酪農業界、そして畜産業界全体にとっても、今年は様々な出来事がありました。
ニュース内では、損失を補填するために各農協から資金を集めていると報じられていますが、農家である私たちには、農林中金の損失補填のために各農協が増資をしてほしいといったような話は聞こえてきていません。
酪農も苦境が続いている中で、増資を求められても、果たしてそれに応じることができるのか?とても不安です。
何より、私たち末端の農家に対して、公式なアナウンスメントがないのがとても気がかりです。
損失が明るみに出たのが今年の決算終了後の6月ということなので、来年の6月、確定した損失は一体いくらになるのか? またそれに対する手当てを、我々農家はどのように負担するのか?
心配しつつ推移を見守っていこうと思っています。
データ:元データ
去年の秋口に起きた販売価格の下落が、今年も起きてしまいました。
今年の上半期には価格が回復していたので、このまま安定してくれればと期待していたのですが、そう上手くはいきませんでした。
初生牛の販売収益は、酪農家にとってボーナスのようなものですから、これが期待できないのは本当に痛手です。来年の市場価格がどう推移していくのか、注意深く見守りたいと思います。
私たちの販売する生乳の取引単価が上昇したことは、苦境の中でも明るい兆しが見えるニュースでした。
消費者の皆さんにとっては、値上げは痛いことかもしれませんが、酪農家にとっては昨年の飼料高騰を身を削りながら耐え忍んだような状態で、むしろ販売単価の上昇が遅すぎたと感じるくらいです。
来年の販売単価がどのように推移するかは分かりませんが、この数字ひとつで離農する酪農家の数が決まると言っても過言ではないので、価格の上昇を期待したいです。
飼料の販売価格は幾分下落しました。
しかし、私たち酪農家が長年慣れ親しんだ価格レンジから比べると、まだまだかなり高い水準です。
少し価格が下がったからといって、「安くなった」と感じることはありません。
周囲の酪農家の話を聞くと、「もう以前の価格帯には戻らないのではないか」と言う人もいます。
もし価格高騰が常態化するのであれば、経営のやり方を抜本的に変えていかなければ生き残れないのかもしれません。
当社のように、特定の経営方針に基づいて大規模な投資を行ってきた酪農家にとっては、取りうる経営の方向性は限られてしまいます。
しかし、変化を拒むことは、すなわち死を意味します。
何とか新しいやり方を見つけ、この苦境を乗り越えていきたいと思っています。
当社も、おかげさまで創業から8年目を迎えることとなりました。
希望と不安の中で船出したあの頃、今の状況を想像することはできませんでした。
たった数年で、状況は大きく変わってしまいました。
しかし、悪い方向にこんなに簡単に向かうということは、良い方向に向かえば状況は大きく改善する事もあるのではないかと思います。
問題は、そこまでどうやって経営を継続していくかということです。
今年は、酪農だけでなく、肉牛農家にとっても未曾有の危機だったと聞いています。最近では、知り合いの農家と話をしても、暗い話題ばかりです。
いつか、明るい顔で話せる日が来ることを信じて、来年も頑張っていきたいと思っています。
皆さんにとって、今年1年はどのような年だったでしょうか。来年が、皆さんにとって良い年であることを祈っています。