今回は、以前にウェブサイトに上げた、収量調査の取り組み結果を見て色々考えてみようと思います。
収量調査の取り組みをすることになったきっかけは、創業当初にさかのぼります。
創業当初、自社保有地のみで粗飼料を全量確保することができませんでした。
そのため、色々な人から農地を借り、足りない分を外部から買うことで補いました。
しかし、当初は各畑からの生産量、毎日の消費量のデータが無かったため、飼料を余剰に抱えてしまう羽目になったのです。
粗飼料というのは、水分含量が70~80%で、いわば水を買っているようなものなのです。
かつ生モノでもある為、保持する分だけ品質が劣化する代物です。
お金がない中で、キャッシュが逃げていくのはつらかったです(´;ω;`)
そのため、次年度から、まず Google マップを使った厳正な圃場の管理を実施。
翌年度には、各畑ごとの量の把握を、トラックの台数ベースでカウントしました。
台数ベースの計算でも、比較的消費の予測が可能で、余計な餌を買うことがなく効果があったのです。
今年に関しては、さらに精度を上げるため、目見当ではありますが実際の立米数をカウント。
総量の把握に努めた次第です。
生産量の把握だけでは、片手落ちで消費量の把握も重要です。
コーンのエサ不足から、トレンチを一本購入。毎日レコードされている、頭数と消費量・消費日数から、トレンチ一本の総量を推定することができました。
具体的には350t ぐらいでした。
在庫量を使用実績で割ったものが在庫日数
在庫量を使用実績で割ったものが在庫日数 。
当日2021/02/13にその日数を足したものが終了予測。
牧草はいい消費ペースですね。でコーンは・・・
!!!
コーンはこのペースでは来年までもってしまうペースです🤣
前の表の青字が15で赤字が10ですから、推定1.5倍多く給与してもいい計算になりますね。
これで先々の給与メニューを微調整する材料がそろいました。
コーンは少し余裕がありそうですが、これは去年が例外的に取れためだと思います。考えようによっては1.2倍増量位に留めておき、少し在庫気味にする方がいいのかもしれません。
この様に計算の精度を高める事で、ある程度の想定が可能となりました。
また、さらに精度を高めるには、消費がこの想定通りだったのかを確認するのも大切だと思いました。
ここまでの記録をとっておき答え合わせをする事により精度を高めていきたいです。
大規模酪農家にとって、餌不足の恐怖は大変なものです。
どうしても余裕を持った在庫を抱えがちになるのも理解できます。
ですが、当社のように外部から餌を買うような法人は、よりシビアに在庫管理をしないといけません。
その恐怖を克服するには、地道な計算を繰り返していくしかないのだと思います。
今後もこの取り組みを継続し、皆さんの前にご紹介できればと思います。