「GNSS統合観測」を使用してスタティック観測を行う
まずはHiPerSR本体を起動させる
①一番左にあるボタンを1秒ほど押す
電源ボタンが緑色に点灯すれば起動する
4つのLEDが点灯すれば、起動した状態になる
*LEDの色と意味について
ボタンがある方は「LED表示部」といい、電源ボタンの横にあるLEDは左から「受信ステータス」「記録(メモリー)」「Bluetooth」「バッテリー」の状態を表している
ステータスは緑・オレンジ・赤に点滅する
緑はGPSの受信状況を表しており、点滅した分だけ受信しているという意味になる
オレンジはGLONASSの受信状況であり、GPSと同じく点滅した分だけ受信している
赤の場合は衛星が受信されていないことを指す
メモリーは容量が緑で50%以上、オレンジで10%以上、赤で10%未満を示す
Bluetoothは青色のみで、点滅していると接続待ち、点灯で接続済み、消灯でオフとなっている
バッテリーは残量が緑で50%以上、オレンジで15%以上、赤で15%未満ということ
②HiPerSRを起動したら、FC-500の電源ボタンを押して起動する
③FC-500が起動したら、「GNSS統合観測」をタッチしてアプリケーションを立ち上げる
④観測種別選択の画面が出現したら「スタティック」を選択する
⑤スタティックメインメニューまで移動したら「設定」で各種設定を行う
(1)スタティック設定にある「Bluetoothを使用する」にチェックを入れる
※HiPerSRとFC-500をBluetooth経由で接続させるため、この設定が必要になる
(2)「座標系設定」で、観測地点によって座標系を変更して「設定」
(3)座標系を設定したら、「戻る」でスタティックメインメニューまで戻る
⑥Bluetoothと座標系の設定をしたら「観測」をタッチする
(1)HiPerSRのデバイスを選択して接続する
選択したデバイスは黒く塗りつぶされる
※HiPerSRのデバイス名は底面(裏側)に記載されている
(2)リストにない場合は「検索」でデバイスを選択して登録
※「後で利用するので選択を保存します」にチェックを入れると、デバイスを登録することができる
⑦HiPerSRと接続したら、画面下部にある受信状態を確認する
(1) OK
(2) PDOP(位置精度低下率)とHDOP(水平精度低下率)とVDOP(垂直精度低下率)がそれぞれ2以下
であることを確認する
⑧「スタティック観測」を選択
⑨スタティック観測の設定を行う
(1)まずは点名を入力する
※エンターを押すと、次の項目へ移動する
(2)次に、アンテナ高の入力を行う
アンテナ高は、観測点の中心からHiPerSRの底面までの高さをコンベックスで測って記入する
※メジャーフックを使用する場合は、上の面の高さを入力すること
※メジャーフックがあればアンテナ高を楽に求めることができ、溝にコンベックスを引っ掛けて観測点まで伸ばせばアンテナ高がわかる
※できる限りコンベックスが縦に真っ直ぐになるように測るとよい
(3)アンテナ情報は、機械に接続すれば自動で選択されるため、そのままでよい
(4)数値の設定
最低高度角15 最少衛星数5 観測時間120分 記録間隔30秒
(5)GLONASSにチェック
※チェックを全て外した場合はGPSのみで観測を行う
⑩設定を行ったら、「観測開始」をタッチしてスタティック観測を行う
「観測開始」は全てのデータコレクタで同時にタッチし、開始時間が同じになるようにする
※スタティック標準値に「戻す」を押すと、デフォルト設定の数値に変更されてしまう
押してしまった場合は再度設定する
※BDSは「BeiDou(北斗)」という中国の衛星のこと
観測開始をタッチすると、衛星数確認の画面が出現して、しばらくすると観測画面に切り替わる
設定した観測時間になるまでデータコレクタはそのままにする
画面には衛星の受信状況が表示されている
青の線が伸びていき、衛星の受信状況を視覚的に確認できる
画面右下には衛星の数と種類および精度低下率が記載されている
※GはGPS、JはQZSS、RはGLONASS、CはBeiDouを表す
G以外はその衛星がある国の頭文字から?(Japan Russia China)
画面下部には座標値が算出されている
⑪設定した観測時間まで観測したら、「観測終了」を押して「YES」で観測を終了する
GNSS統合観測では時間が来ても記録し続けるので、手動で観測を終わらせる必要がある
(1)観測を終了したら、「戻る」でGNSS統合観測を終了する
(2)FC-500の画面に戻ったら、電源ボタンを長押しして「電源オフ」で電源を落とす
観測終了後は、HiPerSRの電源を落として機材をしまう
電源オフはバッテリーLEDが赤色に点灯するまで3~10秒長押しする
10秒以上長押しすると、操作を変更してしまうため、バッテリーLEDが赤色に点灯してから離すこと
15秒以上押すと記録LEDが赤くなり「全ての記録を削除」してしまうので、絶対に15秒以上押し続けてはいけない
※記録LEDが赤く点灯したら最後、元に戻すことができない
ステータスLEDの点灯までは削除を回避できる
もしも記録LEDが赤くなったらそのまま電源ボタンを押し続け、LEDが変化すれば操作を取り消せるらしい
※ボタンを押す長さと操作について
電源ボタンを押す長さで操作が変化する
「本体の起動」は1秒ほど長押しで行う 電源ボタンが緑色に光れば起動できている
「電源オフ」はバッテリーLEDが赤色に点灯するまで3~10秒長押しする
10~15秒長押しすると、ステータスLEDが赤く点灯し、「工場リセット」を行うとのこと
15~20秒押し続けると記録LEDが赤く点灯し、「全てのファイルの削除」を行い、元に戻すことができないらしい
「不安にお感じの場合は、LEDが通常の状態に戻るまでボタンを押し続けてください。」とのこと
20秒以上押し続ければ削除を行わず、LEDは通常の状態に戻るらしい。
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※機材のしまい方に関してはこちら(機材の管理方法)