増減表

関数の増減表を作ります。

始めからTabledata()関数で作っていくより,作表ツールを使うほうが簡単ですのでこれを使います。

簡単な増減表を作る

次のような増減表を作ります。

zougen.cdy を開くと,画面は次のようになっています。

これから作る増減表がこれと同じセル数でない場合は,リセットボタンを押して作り直しますが,いまはセル数が同じなのでそのまま続けます。

新しい増減表を作るためにDrawスロットのfiguresページを開きます。

書き換えるのは str の文字列です。sep=","; とあるのはセルの区切りの文字を表します。変更の必要はありません。

str は3行になっていて,作りたい増減表と同じ形式になっています。

見やすくするために半角スペースが入っています。半角スペースは作表の時には無視されるので適宜入れて見やすくするのがよいでしょう。

str=

"$x$ , 0 , $\cdots$ , 1 , $\cdots$

$f`(x)$, ,- , 0 , +

$f(x)$ , 0 ,$\searrow$,-1,$\nearrow$";

Shift+Enterで実行すると,表が書き直されます。

赤い点は表のサイズを変更する制御点ですが、これをドラッグしてセルの幅を同じにしましょう。背景の格子点を利用すると幅が整数になるように調整できます。

つぎに,欄に斜線を入れます。制御点の名前を利用して罫線の交点を表します。

今、斜線を引きたいのは、c1r2からc2r1までです。これを使って、次のように線分を引きます。

Tlistplot("1",["c1r2","c2r1"]);

これを追加して(この行はコメント行になっているので,先頭の//を外して有効にして書き換えても結構です)実行してみましょう。斜線が引かれるので,Outputボタンで出力します。

第2次導関数まで入れる

第2次導関数まで計算して,凹凸もいれた増減表です。

欄の数が増えるので,strのほか,indexpos,posも変えます。

str="$x$,$\cdots$ ,-1,$\cdots$,$0$,$\cdots$,$1$,$\cdots$

$y`$, + ,+ ,+ , 0 , - , -,-

$y``$, + ,0 , -, -, - , 0 ,+

$y$ ,$\nelarrow$,$\frac{1}{\sqrt{e}}$,$\nerarrow$,1,$\serarrow$,$\frac{1}{\sqrt{e}}$,$\selarrow$";

indexpos=["c","c","c","c","c","c","c","c"];

pos=["c","c","c","c","c","c","c","c"];

今度は斜線を引くセルはないので,Tlistplot(・・・)は削除するか,先頭に//を書いてコメント文にしておきます。

Shift+Enterで実行しますが,表のサイズが変わっているのでそのままでは表がくずれています。

そこで「リセット」ボタンを押します。

セルの幅は文字列の長さで計算していますが,数式の場合は記述が長くなるのでセル幅が大きくなります。制御点をドラッグして適当な幅に変えましょう。

ここで,yの欄の凹凸を示す矢印がないことに気付かれましたか。

ソースを見ると,ここには $\nelarrow$ といった文字列が入っています。

凹凸をあらわす矢印は,JISにはもちろんのこと,Unicodeにもそろっていません。(いくつかはあります)

そこで,ここでは ketpic.sty にあるマクロを使っています。

ですから,Cinderellaの画面には表示されませんが,「Output」ボタンを押すとちゃんと表示されます。これがはじめにあげたものです。

ただし,TeXに 2016年4月以降のketpic.sty が入っている必要があります。これについては,セットアップガイドを参照してください。

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