行列計算機
行列や行列式をTeXで記述するには、Array環境やmatrix環境を用います。
たとえば次の行列の場合
を表示するには
\begin{pmatrix}a & b & c\\k & l & m\\ x & y & z\\ \end{pmatrix}
と書きますが、これは結構煩わしいでしょう。
CindyScriptでは、行列をリストで表しますので、上の行列は
[[a,b,c],[k,l,m],[x,y,z]]
の形で表します。この形で表しておいて,表示するためのTeX文を出力するのが行列計算機 matrixcalc です。
計算機ですので行列計算もできます。
たとえば、
MA=[[2,3,5],[3,1,5],[-1,5,6]];
MB=[[3,2,3],[3,-3,2],[1,3,4]];
form1=Matrixform(MA)+"+"+Matrixform(MB)+"="+Matrixform(MA+MB);
form2=Matrixform(MA)+" "+Matrixform(MB)+"="+Matrixform(MA*MB);
println(form1);
println(form2);
とCindyscriptで記述すれば、2つの行列の和と積を表示するTeX文ができるので,それを本文にコピーすることにより次のように書けます。
行列計算機は、KeTCindyがなくても使えます。KeTCindyを使えば、図中の任意の場所に行列を書くことが可能になります。たとえば次のような図です。
注)この関数の式は行列ではありませんが、Array環境を使って同じような記法なので、行列計算機に入れてあります。
行列計算機の使い方
行列計算機を組み込んだ matrixcalc.cdy を使います。KeTCindyと併用する場合は,Initializationスロットの内容をKeTCindyの方にコピーして使います。
例として,3次の正方行列の行列式を表示します。
行列はリストにしますが、名前は通常の A , B , でなく MA , MB のようにするとよいでしょう。というのは、A,B,・・はCinderellaの幾何要素の識別名として使われるからです。
MA=[[2,3,5],[3,1,5],[-1,5,6]];
で行列を定義し
form=Matixform(MA);
で TeX文が取得できるので
drawtext([0,0],form);
でCinderellaの描画面に表示できます.
priintln(form);
とすれば,図のようにコンソールに TeX文が表示されるので,これを TeXの文書にコピーします。
matrixcalc.cdy と使用例(マニュアル)はこのページの下からダウンロードできます。
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