Tips
TeXで文書を書くにあたってよく使うコマンド類です。
文書の体裁
2段組 : \documentclass[twocolumn]{jsarticle}
横線を引く : \hrulefill
右寄せ : \begin{flushright} ・・・\end{flushlight}
左寄せ : \begin{flushleft} ・・・\end{flushleft}
センタリング : \begin{center} ・・・\end{center}
図の回り込み : amsmathパッケージを使う
\begin{wrapfigure}[行数]{r}{60mm}
・・・・
\caption{説明}
\end{wrapfigure}
pngの挿入 : \includegraphics[bb=0 0 1216 282 , width=12cm]{file.png}
タブの設定 : \begin{tabbing} ・・\=・・\=\kill で設定 \> でタブ \end{tabbing}
箇条書き : \begin{itemize}
\item (「あいてむ」)
\end{itemize}
番号付き箇条書き : \renewcommand{\labelenumi}{(\theenumi)} %箇条書きの番号に()をつける
\begin{enumerate}
\item
\end{enumerate}
TeX処理しないで出力する : \begin{verbatim} ・・ \end{verbatim}
文字を枠で囲む : \fbox{・・}
文の枠囲み : \usepackage{ascmac}
角の丸い枠 : \begin{screen} ・・・ \end{screen}
見出しつき角の丸い枠 : \begin{itembox}[位置]{みだし} 位置は l ,c, r
\end{itembox}
影付き枠 : \begin{shadebox} ・・ \end{shadebox}
文字
ギリシャ文字
α \alpha β \beta γ \gamma δ \delta ε \epsilon ε \varepsilon ζ \zeta η \eta θ \theta
ϑ \vartheta ι \iota κ \kappa λ \lambda λ \lamda μ \mu μ \my ν \nu ν \ny ξ \xi
ο \omicron π \pi ϖ \varpi ρ \rho ϱ \varrho σ \sigm ς \varsigma τ \tau υ \upsilon
υ \ypsilon φ \phi χ \chi ψ \psi ω \omega Α \Alpha Β \Beta Γ \Gamma Δ \Delta
Ε \Epsilon Ζ \Zeta Η \Eta Θ \Theta Ι \Oota Κ \Kappa Λ \Lambda Λ \Lamda Μ \Mu
Μ \My Ν \Nu Ν \Ny Ξ \Xi Ο \Omicron Π \Pi Ρ \Rho Σ \Sigma Τ \Tau Υ \Upsilon
Υ \Ypsilon Φ \Phi Χ \Chi Ψ \Psi Ω \Omega
フォント
欧文フォントをローマン体にする : \textrm{・・・}
欧文フォントをサンセリフ体にする : \textsf{・・・}
欧文フォントをタイプライタ体にする : \texttt{・・・}
和文フォントを明朝体にする : \textmc{・・・}
和文フォントをゴシック体にする : \textgt{・・・}
イタリック体にする(欧文) : \textit{・・・}
スモールキャピタルにする(欧文) : \textsc{・・・}
スラント体にする(欧文): \textsl{・・・}
・ : \cdot
・・・(半角): \cdots
フォントサイズを変える
フォントサイズを変える方法はWeb上ですぐ見つかります。次の通りです。
たとえば,hugeサイズで タイトル と書くには
{\huge タイトル}
とします。
選べるサイズと文字の大きさは次の通りです。
\tiny 5pt
\scriptsize 7pt
\footnotesize 8pt
\small 9pt
\normalsize 10pt(標準)
\large 12pt
\Large 14.4pt
\LARGE 17.28pt
\huge 20.74pt
\Huge 24.88pt
(出典:「LaTeX2e 美文書作成入門 奥村晴彦著 技術評論社」)
数式
∠ \angle ⊥ \perp エル \ell ≦ \leqq ≧ \geqq × \times ≠ \neq ¥ Y\llap=
± \pm 上付の ° : ^{\circ}
¥ マーク Y\llap=
数式でTimesでないフォントを使う : \rm{Q}
分数 : \frac{}{} ,\cfarc{}{} \dfrac{}{}
指数 : ^{・・}
平方根・累乗根 : \sqrt{}
sin,cos,tan : \sin \cos \tan
積分 : \int _m ^n , \displaystyle をつける
和の記号 : \sum _m ^n
ベクトル : \vec{a},\overrightarrow{AB},\overrightarrow{\rm{NQ}}
余白の設定
\setmargin{20}{20}{20}{20}
で左右上下の余白が20mm ずつになります。(左から 左 右 上 下 の順です)
これは,ketpic.sty による書法です。
つまり,\usepackage{ketpic} で ketpic.sty を使っています。
この方法は,Webで「TeX 余白」で検索してもなかなか出てこないでしょう。
そして,たいていはこれより面倒な設定になっています。
余白に関しては ketpic より簡単なものはないと思います。
改行について
TeXでは,ソース文書上で改行しても,PDFに書き出したときに改行されるとは限りません。したがって,明確に改行の指定をします。
ひとつは,上記のように,バックスラッシュを2つ書くことですが,その他に
空行をいれる
\newline を書く
という方法があります。空行をいれると,確かに改行されますが,このとき,字下げも同時におこなわれます。どういうことかというと
-----------------------------------------------
文章を書きます。ここに複数行にわたる文があり,・・・・ここから3行目になったとします。\\
次の文です。
-----------------------------------------------
とした場合のでき上がり文書は,
-----------------------------------------------
文章を書きます。ここに複数行にわたる文があり,・・・・
・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・
ここから3行目になったとします。\\
次の文です。
-----------------------------------------------
となります。
これに対し,
-----------------------------------------------
文章を書きます。ここに複数行にわたる文があり,・・・・ここから3行目になったとします。
次の文です。
-----------------------------------------------
とした場合のでき上がり文書は,
-----------------------------------------------
文章を書きます。ここに複数行にわたる文があり,・・・・
・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・
ここから3行目になったとします。
次の文です。
-----------------------------------------------
となります。改行後,段落の字下げが自動的に行われるわけです。
これは便利なようですが,よけいなこと,ともいえます。
先ほどの文書で,【2】の前にわざわざ全角スペースと改行印を入れているのは,【2】が字下げされないようにするためなのです。
改行については,いちいち \\ を入れないほうがよい という人もいます。すると上のような文書では,ソースが全部1行おきになってしまいます。それをよしとするかどうかは,好みで決めてください。
行間を空ける
行間を空ける方法を2つの意味で使います。
(1) 1行の幅を変える
分数式を入れたりすると行間が詰まって見えます。そこで行の改行幅を変えます。
まず,スタイルファイル setspace を使います。
\usepackage{setspace}
次に,改行幅を変えるところで次の宣言をします。たとえば,幅を1.5するときは
\begin{spacing}{1.5}
この間に文を書く
\end{spacing}
とします。
(2) 何行かあける
数学の問題で解答スペースをとるときなどです。
ワープロ的には
\\
\\
を行数だけ書けばよいです。全角スペースと改行の印です。
見た目も行があきます。ただし,どのくらい空くかはコンパイルしないとよくわかりません。
きちんと 5cm分空ける とするには
\vspace{5cm}
とします。ただし,こちらはソースを見ても、行が空いている感じはしません。
適宜使い分ければよいでしょう。
ちゃんとした組版をするなら,\vspace{} ですね。