朝鮮窒素肥料株式會社 本宮工場 ~苛性ソーダ製造~

~事業紹介~

―苛性ソーダ―

苛性ソーダは旭ベンベルグ延岡薬品工場及び朝鮮窒素肥料本宮工場に於いて製造し、主として当社の人造絹糸事業の原料として消費せられている。而してその製造は食藍の水銀法電気分解式によるもので品質は最高級のものである。

―晒粉―

晒粉は苛性ソーダ製造の副産物として製造せられるもので、その年産額数量は旭ベンベルグ絹糸延岡工場及び、朝鮮窒素肥料本宮両工場を合わして5万トンを超え、我国における最大の製造量である。一部は自家用に供するが、大部分は紙袋詰、箱詰、又はドラム缶詰として市場に出荷される。

本宮工場 苛性ソーダ荷姿を望む

※ドラム缶詰めで出荷

本宮工場 晒粉荷姿

※木箱もしくは紙袋詰 ドラム缶は大量出荷の時

本宮工場 晒粉荷姿

※紙袋詰の中でも少量タイプ

~感想~

本宮工場は朝鮮窒素株式會社の中でも薬品工場向けに量産を続けていた工場のようですが、主に火薬製造向けに稼働していたようです。

説明文中に出てくる「旭ベンベルグ絹糸」は野口遵社長が設立した會社で、現在は多種の過程を過ぎて「旭化成」としてイヒ!の會社で稼働を続けています。合成絹糸の材料として現在はどこから仕入れているのかは不明ですが、戦前と同じ場所から材料等は仕入れているのではないかと思います。

平成30年3月29日 執筆