92mm x 121mm x 21mm
200g(見込み)
カードサイズ 63×88mm
カード36枚、マーカー4個、ルール
らいおんスクエア
Lion Square
発売日
2023/12/09(土)-10(日)ゲームマーケット2023秋
プレイヤーは、ガゼル(草食獣)の群れの1つを担当し、らいおんスクエアに肉食獣をうまく配置して、自分側の被害を最小限にしようとします。
プレイヤーは、らいおんスクエアに肉食獣をうまく配置して、自分側の被害を最小限にしようとします。
このゲームは、3×3のエリアにカードを1枚ずつ配置し、減点を最小限に抑えるゲームです。
9枚すべて配置されるか、誰かの手札が無くなったプレイヤーの手番になったら終了です。
その時点で、自分側の3枚が減点となります。さらに、ゲーム中「引き取った」カードはすべてー1点です。
これを繰り返して、誰かが0点以下になったら、その時点で最も得点の高いプレイヤーが勝利です。
ポイント1
いわゆる洗面器ゲーム(耐えゲーム)です。
誰かが耐えきれなくなるように、上手くカードを出していきましょう。
ポイント2
カードを引き取るタイミングをうまくしましょう。
一見不要に見える引き取りも、特殊カード「ガゼル」を手に入れるチャンスかもしれません。
ポイント3
大逆転が可能です。それまでの減点が大きければ、ほかのプレイヤーのマークも甘くなるでしょう。うまく立ち回りましょう。
こちらは、O2TY様の「サファリン」のリメイクとなります。
ルール、カード構成を若干変更し、イラストを一新、追加カード「ガゼル」を追加したものです。
O2TY様、この度はありがとうざいます。
ディベロッパーズノート
元のゲームの概要を読んだ、ゲームマーケット2022秋のちょっと前、「これは面白そうだ」と思ったことから始まります。
実際、ゲームを買ってきて遊んだんですが、なんと1回目はルールを間違って遊んだというね。すみません。
でもそのおかげで、面白かったと思えたので、今回の出版につながりました。出版を快諾頂き、O2TY様、ありがとうございます。
今回は、出せることになってからのディベロップの話を書きます。
とはいえ、今回は割とパラメーターを変更することが多く、それらへのテスト、検証に多くを費やしました。
まず、カードの数字についてです。
手札が1~3の数字で、このゲームではそれがそのまま失点につながります。
ここでよくゲームデザイナーが当たって検討しなければならない、「1のカードの3倍の強さを持っているカードが3のカードだけど、バランスは大丈夫か?」にぶち当たります。
数字がそのまま減点や得点につながるゲームで、1のカードというのは非常に厄介で、ほかのカードから見ると圧倒的に弱くなってしまい、ゲームバランスを著しく壊してしまうことがあります。
そのため、1のカードの採用は慎重にしなければなりません。
また、特に上限が小さい、このゲームのように3だとゲーム上のバランスでは重要性が非常に増します。
そんな訳で、数字の検証から始めます。
検証って何するの? とお思いかもしれませんが、基本的に「計算」です。もちろん、テストプレイをして考えてもいいんですが、時間もかかるし、何より、テストプレイの結果、やっぱり数字が悪かったね、となると、「計算で出せたじゃん」ってなるので、計算で出します。
1人回しでもいいので、シミュレートして、最大減点と最小限点を比べて、その数字の関与を見ます。
できる人なら数式を作って出すことができます。
私みたいな、似非理系を地でいっているような人は、いくつかの例を持って、その分布を見ます。具体的に言うと、一人回しで複数回試すのです。
それで、今回の3つの数字になるまで、大体10通りぐらい試します。割と時間食うんですけどね。
その中で大体の数式らしきものが出てくるので、それを再検証した結果、最初にあった、1~3でよいことがわかります。
もちろん、これで確定させてもいいし、テストプレイでの検証を1回ぐらいかましてもいいかもしれません。私は今後のこともあるので、1回だけ、可能性のある数字セットで試しました。(1~3ではありません)
こちらと同様に検証するのが、カードの色数です。
今回のゲームでは、カードの種類数が割と重要で、4~7種類での検証をしています。
色が多いとどうなるか、逆に少ないとどうなるか。ゲームの面白さ、バランスとしては何色がいいのか、という点です。
結果、原作は6色でしたが、5色になりました。手札の総枚数、ラウンド数、プレイ時間などからの逆算も含めた結果です。
次にルールの構築です。
先のルールミスによるルール、をベースに、追加や変更を考えます。
この時、追加カードが欲しかったので、いくつか案を出し、比較検討を行い、絞っていきました。それが今回のガゼルカードです。
こうしていったん仮組をしたら、テストプレイの開始です。
結果としては、「得点が少し正しくなさそう」ということもあり、分かりにくいのですが、引き取ったカード2枚でー1点となりました。
正直、直感的ではないので、好きではないのですが、引き取るアクションの面白さと比較して、この数字で落ち着きました。
今回は、リメイクがベースとなっているため、構築の多くを行う必要がなく、検証や調整がメインとなりましたが、割と多岐にわたる部分で時間をかけた感じです。