130mm x 130mm x 40mm

300g(見込み)

カードサイズ 60×90mm

コティングリー

フェアリーズ

~妖精の見つけ方~

Cottingley Fairies

パズル、競り、カードゲーム

プレイ人数 3~6人

プレイ時間 30分

推奨年齢 10歳以上

2,500円(税抜き)


ゲームデザイン

田邉 顕一


イラスト・デザイン

HAL10weeN


日本語ルール

English Rule

森には妖精がいるといいます。

これは、1917年イギリスで実際に撮影された妖精の写真から沸き立ったコティングリー妖精事件をテーマにしています。この事件は、かのコナン・ドイルでさえ、本物と認めた写真から来ています。

このゲームでは、プレイヤーはコティングリーの森に入って、妖精を探そうとします。

その際、妖精の手掛かりになるフェアリーサークルを探します。フェアリーサークルとは、円状にならんだきのこを言います。

探索チップを使って手に入れた、森の地図をうまく組み合わせましょう。

1色のきのこが円形に並ぶと妖精がやってきます。たくさん、そして大きなフェアリーサークルを探して、妖精をたくさん探しましょう。

発売日

11/24(土)ゲームマーケット2018秋

外部リンク

Board Game Geek(英語)

ボドゲーマ

play:game(日本語)

ゲームマーケット

デザイナーノート

このゲームを作るうえで、自分の中でいくつか新しい気づきがあったゲームです。

大きな点として、ツイッターで記事を見つけて衝撃を受けた、「レベルデザイン」についてです。以前から名称やおおざっぱな意味は知っていたのですが、今、改めて聞くとだいぶ別物に見えてくるから不思議です。

記事:フロム・ソフトウェアを退職しました。ゲームプランナーとして学んだこと


ざっくりいうと、遊ぶことを通して、ゲームの基本的なところ、詳細に慣れていき、いちいちルールやマニュアルを確認しなくてもゲームに入り込んでいくことができる、というものです。主にデジタルゲームで言われているデザインかな。

これを長年、ボードゲームに落とし込むことができませんでした。いいえ、理解の領域で、ボードゲームとして受け止めることができませんでした。

今回、コティングリーフェアリーズを作るにあたって、これの一部が理解できたんじゃないかなーって思います。


さて、レベルデザインについては、いくつかの点で盛り込めたのですが、このゲームで一番わかりやすい「探索チップ」の取り扱いについて書きます。

コティングリーフェアリーズは、ざっくり書くと、カードをチップで取り、それを配置するゲームです。

ですが、チップを取り扱う、いわゆる競りである限り、たくさんのチップを集め、ほしいカードが出たときにどっと使う、ということを考える人が多いと思います。

さて、ここで私は「チップに上限」をつけたかったし、「そこまで重要じゃないカードで他のプレイヤーと大きく差をつけてチップをため込む」ということは可能な限り避けたかった(大味になる)というのがあります。

ルールとして、「上限は5枚」と書けばそれでいいのですが、これにはプレイヤーが、「5枚」と覚えておかなければなりません。ゲーム上での事故は起こりやすくなるし、最初に5枚ずつ配ったとしても、前に置かれたチップがだれのものか、使用中なのか、回収忘れなのか、何かわかりにくくなります。

プレイヤーは数字が好きですが、制約としての数字を覚えるのが好きではありません。


これらを解決するために、「プレイヤーカード」を作りました。

プレイヤーカードにはチップ置き場があり、あらかじめ〇が書かれています。そのため、ゲームの準備で、「〇にチップを置いて」と言えば、全員同時に準備がすぐにできます。

そして、名称を「探索チップ」としました。いわゆる、その人の体力を表します。体力は過剰に回復したりしません。森を歩くには限界があります。休めば回復します。つまり、探索範囲を狭くするのです。


こういった感じで、補助具を作ることによって、詳細までルールが分かりやすくなる、というのはボードゲームにとって、すごく重要です。

複雑なゲームでも簡単に感じることはないでしょうか? それは、コンポーネントやテーマなどでそれら、複雑な部分を補完しているのです。いえ、そんなことは元々わかっていましたし、プレイヤーとして、自分自身感じ続けている部分でした。それを作るという部分において、初めてちゃんと理解できた、と感じました。


ほかのたくさんのお話は、また別のゲームを作った時にでも。

余談

このゲームの原案(ルールも全く違うもの)は、「会社の合併」をテーマにしていました。6つのマスには、「社長、経理、営業、技術」の人が描かれており、「リストラ」や「合理化」によって重ねられていきます。

誰に話しても「そのテーマ、変えてよかったね」としか言われません。

やはり、こういったテーマが


田邉顕一 (COLON ARC)

2018/12/11