メジャーアルカナ:タロットゲーム
Major Arcane : the tarot game
22枚のタロットカードを使ったお手軽ゲームです。
説明もすぐです。
カードを適当に配り切ったらスタートです。
手番では数字を1つ言うだけです。その数字を持っている人は、そのカードを捨ててください。
こうして時計回りに進んでいって、手札が無くなったら脱落します。最後まで残った人が勝者です。
本当にこれだけです。
ちょっとやってみましょうか。
「1」「18」「7」「5」「4」「11」「17」……
さて、何が残ってるでしょうか。
テキストに起こすと簡単ですが、自分の手札を見ながら、そして「自分の数字が言われないように」数字を言うのは簡単なことではありません。
さっとはじめられて、「なんだっけなー」っていうのを見るのが面白い、カードゲームです。
発売日
11/23(土) - 24(日)ゲームマーケット2019秋
まず最初に書かないといけないのが、メジャーアルカナは2010年に高天原から私(田邉)が出した「黒猫タロット」のリメイクとなります。
当時もおかげさまで当時のサークル規模からすると、非常に多くの方に手に取っていただいたゲームじゃないかな。多分、高天原時代の私が作ったゲームで一番作ったゲームだったと思います。
元々はスポーツ選手などが訓練で行っている20の数字を覚える、というトレーニング方法から着想していました。
さてさて、この「黒猫タロット」については、いつかCOLON ARCでリメイクしたいと思っていました。
ですが、たくさんの問題がこのゲームにはあります。その中で一番大きなものが「イラスト」です。タロットカードはイラストがすべてです。いや、今回はカードゲームとして出すので、ルールもあるのですが、それはともかくとして、イラストが重要なのです。
オリジナルのイラストでもいい、と考えた時期もありましたが、オリジナルはオリジナルで「高天原」のゲームである、という考えもあったしで、新しいイラストで出したいと考えていました。とはいえ、要望が多ければオリジナルでの販売も追加で考えてあるのですが(ここだけの秘密)
で、これまでも結構長い間(3年以上)、いい感じのタロットはないかなーと、いろいろなところでチェックしていました。そんな中、今年(2019年)の夏ごろでしょうか。COLON ARCでイラストを描いていただいている「かわさきみな」さんの個展、というか、具体的に言うと「男前展」に遊びに行ってきました。
「男前展」は普段男性イラストを描いていないような、動物イラストレーターさんらが「男前」を描く、という個展です(笑)
コンセプトも面白いですし、展示もなかなかそれぞれの定義する「男前」を見れて楽しいです。女性だともっと眼福ではなかろうか。こちらは夏~秋ごろに大阪心斎橋(北堀江)のART HOUSEさんで行われているので(入場無料)尋ねてみてはどうでしょうか(突然の勧誘)
そこで男前展に参加されている猫屋芳樹堂さんのイラスト、というか切り絵を見かけて、「これはいいな。どこかでイラストお願いしようかな」ってART HOUSEさんでうろうろしてたら、なんとタロットも描かれているではないですか。
これは渡りに船です。正直、タロットカード、イラスト料から考えると1からお願いするには中々な高額となってしまいます。これはそのまま販売価格にも販売されることになってしまって、通常であれば3000円~ という感じになってしまうのです。
そこで、すでにタロットを作成されている方にお願いして、弊社のゲームでも使わせていただく、というものです。そこで、今回のメジャーアルカナのように1500円に収まってくれているのです。実はこれ以外のこともあるのですが、そこらへんは企業秘密ということで。
さて、打って変わってルールの方のお話です。今回はあれから約10年経ってまして、そのまま出すのは「違うやろ」と感じていたので、ちょこちょこ変えています。
まず、元々のタロットカードがマルセイユ版です。私のはライダー版です。
何が違うの? とお思いの方も多いかと思います。平たく言うと、「古い」のと「新しいの」です。今回はマルセイユ版(古いの)がベースになっています。黒猫タロットのベースはライダー版です。
タロットカードは、バージョンや販売されているものなどによって、さまざまな違いがあります。名前にもいろいろバリエーションがあります。ですが、マルセイユ版とライダー版の大きな違いは、2枚のカードの数字が入れ替わっているのです。「正義 / JUSTICE」と「力 / STRENGTH」がマルセイユ版であれば、7と11。ライダー版では11と7となっています。
さらに、通常は0-21だったのを、ライダー版の一部で採用されている1-22に「黒猫タロット」はなっています。それを今回は0-21にしました。
大した違いでもないでしょ?と思われるかもしれませんが、人間の思考の中で、記憶する場合の起点が0と1ではだいぶ異なります。また、11、21と重なる数字の数が変わるというのもあります。1-22の方が「覚えにくい」のです。若干ではありますが。
さてさて、それだけでは面白くありません。バリアントも作りましょう。そして、1ゲームだけでは面白くないでしょう。複数ラウンドルールも作りましょう。
というわけで、複数ラウンド行うバリアントを作成しました。テストしていて、私自身が感じたことではあるのですが、ぜひこの複数ラウンド行うスコアルールを遊んでほしいです。
オリジナルのルールを3ラウンドも遊ぶのは正直しんどいです。それを考慮したバリアントは6種。そのうち3種類はかなり軽めに作ってあります。それでいて熱い。オリジナルのルールは多少趣向の違うルールを揃えました。
各ルールは7つの大罪(嫉妬や怒り、強欲や貪欲など)になぞらえた副題を与えられています。もちろん、ルールも副題をテーマにしています。
最後になりますが、個人的にはバリアントに求めるのは「異なるプレイ感」です。今回の6つのバリアントについては、それらが上手く現せることができたんじゃないかなと思っているので、ぜひ遊んでみてほしいです。1度で遊ぶにはちょっと長いと思うので、日を変えて何回かに分けて。
そんなこんなで、だいぶパワーアップした、メジャータロット。ぜひ遊んでみてください。