診療紹介
診療内容
当科の診療は,歯科・口腔外科全般の下記の疾患を対象としています.
口腔学顔面領域の腫瘍性疾患(悪性腫瘍,良性腫瘍,腫瘍類似疾患)
唇顎口蓋裂
顎変形症
口腔顎顔面領域の感染・炎症
口腔顎顔面外傷
顎関節疾患(顎関節症,脱臼,強直症など)
口腔粘膜疾患
歯科インプラント・造骨手術
唾液腺疾患(腫瘍,唾石症,口腔乾燥症,シェーグレン症候群)
顎顔面補綴
有病者障害者歯科治療
口腔ケア(周術期・化学療法中の患者さん)
睡眠時無呼吸症に対するオーラルスプリント作製(要医科からの依頼)
口腔領域のアレルギー疾患(歯科薬物アレルギー疑い,花粉食物関連アレルギー症候群,PFAS,口腔扁平苔癬など)
歯科矯正治療(唇顎口蓋裂,顎変形症の患者さん)
診療体制
当科の受診に際しては、完全紹介制とさせていただいておりますので、かかりつけ医等からの紹介状をご持参ください。(紹介状がない場合は、受診をお断りしております)
日曜日と第3土曜日(および病院規定の祝日)を除く毎日、初診患者さんを受け付けます。(初診受付時間は病院規定に従う)
※ただし土曜日は初診受付のみとしています。再診予約および外科処置(抜歯を含む)は、土曜日には実施しておりませんのでご了承下さい。(土曜日の再診・外科処置希望の患者さんはお受けしておりません)歯科矯正医の診察については、原則平日でのみ対応しています。(土曜日受診希望の新規患者さんはお受けしておりません)
通常の歯科治療・補綴治療は実施しておりませんのでご了承ください。
特徴・特色
日本口腔外科学会の指導医、専門医、認定医のほか、各種学会の指導医・専門医が多数在籍しています。また各学会の研修施設にも認定されてます。
悪性腫瘍外来、唇顎口蓋裂外来、歯科矯正治療(唇顎口蓋裂、顎変形症に対する)外来などの専門外来を設置しています。
入院病床を24床備えており、全身麻酔手術症例だけでなく、局所麻酔・静脈内鎮静法手術や歯科薬物アレルギーに対する検査等を目的とした入院対応も可能です。
歯科麻酔医による静脈内鎮静法下での手術(入院・外来)も対応しています。なお、笑気麻酔による管理は実施しておりません。
口腔・顎・顔面領域の悪性腫瘍に対する集学的治療:早期診断、早期治療を念頭に対応。手術療法を主体に、他科とも連携しながら放射線治療、化学療法(分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬を含む)を組み合わせて、良好な治療成績を得ています。過去14年間の口腔扁平上皮癌1次手術症例の5年累積生存率はStage0:100.0%、Stage1:81.5%、Stage2:88.4%、Stage3:85.0%、Stage4a:66.3%、Stage4b:80.0%と極めて高い治療水準でした。また腫瘍制御だけでなく、機能や審美面を考慮した治療を行い、QOLの維持・回復にも努めています。手術症例では、形態・機能回復を目的とした血管柄付き遊離皮弁再建を形成外科と連携し行っています。
唇顎口蓋裂への一貫治療:出生直後、口唇・口蓋への初回手術から成人後の骨切り術、口唇鼻修正術まで、当科での一貫治療が可能です(ホッツ床作製、口唇形成術、口蓋形成術、歯科矯正医による動的治療、顎裂部骨移植術、上下顎骨骨切り術、口唇鼻修正術、咽頭弁形成術など)。また言語療法や滲出性中耳炎などに対しては、関係各科と連携し治療を行っています。
口腔・顎・顔面外傷の治療:迅速な初期対応のうえ、手術適応症例に対しては、早期手術を実施しています。骨折に対しては、骨折部の治癒だけでなく、口腔外科として咬合機能の回復を念頭に置いた治療を行っています。
歯科インプラント治療:腫瘍・外傷による顎欠損症例に対する広範囲顎骨支持型補綴だけでなく、難症例に対する増骨(サイナスリフト、GBR)手術も対応しています。また再生医療として関係法制を遵守し、PRP(多血小板血漿)療法も行っております。
口腔ケア:医学部付属病院における口腔外科として、周術期や化学療法・放射線治療、移植医療を受ける患者さんに対する口腔ケアにも積極的に取り組んでいます。