論文19 ヤコブ級と諸国民との関係
2013/07/19
⑲-1. ヤコブ級はイエス・キリストと共に世界本部に行き、神の民を裁くことになるでしょう。しかし、ヤコブ級は神の民にだけではなく、世の諸国民に対しても大きな影響を及ぼすことになるでしょう。その点に関する聖書預言について考察します。
ヤコブ級は、世の諸国民に
どのような影響を及ぼすのか?
⑲-2. さて、文字通りのヤコブ、つまりイサクの子ヤコブは二人の女と結婚しました。しかし、それは計略によるものでした。当初は妹のラケルと結婚するはずだったのに、朝起きてみるとそこにいたのは姉のレアでした。ヤコブは義父ラバンの策略にはまり、こうして2人の女と結婚することになりました。(創世記29:21-29)。
⑲-3. この二人の女(姉と妹)と結婚する物語は他にもあります。一つはダビデです。当初ダビデはサウルの娘メラブ(姉)をめとることになっていましたが、その時になると、他の男に与えられており、その後、妹のミカルと結婚しました。その点をサウル王は「この二人の女[のうちの一人]によって、あなたは今日、わたしと姻戚関係を結ぶのだ」と言いました。これも義父の計略によりました。(サムエル第一18:17-21)。
⑲-4. さらにもう一つはサムソンです。サムソンは当初フィリスティア人の娘と結婚しました。しかし、その妻は彼を裏切り、秘密をばらしてしまったために、彼は怒り、彼女から離れてしまいました。後に、その妻を尋ねに行くと、その妻はすでに他の男に与えられていました。これはダビデの例と同じです。しかも、その義父はこう言いました。「・・・妹のほうがあれより良いではないか。さあ、それを代わりにあなたのものとするがよい」。実際には、サムソンはその妹とは結婚しませんでしたが、これら3つには共通部分があります。では、これらの物語の成就を解明してみましょう。
ヤコブ、ダビデ、サムソンは、いずれも、
「二人の女(姉と妹)との結婚」
という点で共通点がある。
⑲-5. ヤコブ、ダビデ、サムソンがそれぞれイエスを地上で代表するヤコブ級であることは容易に理解できます。しかし、彼と結婚する姉と妹とはだれですか。また、彼を策略にかける義父とはだれでしょうか。まず、義父ラバンは狡猾な人でした。また、義父サウルはダビデを亡き者にしようと考えていました。(創世記31:38-42、サムエル第一17:17)。この点からすると、義父の実体が義なる者ではないことは明らかです。しかし、彼はラバンのような族長、またはサウルのような王のような立場にあります。ということは、不義の側(悪霊たち)の長、また王である悪魔サタンのことであると結論できるでしょう。
ヤコブ、ダビデ、サムソン=ヤコブ級
二人の女の父親(義父)=悪魔サタン
⑲-6. 上記の点を踏まえると、彼の二人の娘たちの実体も解けてきます。論文10では、オホラとオホリバという二人の不義の姉妹の実体について論じました。要するに、オホラ(姉)は日本で、オホリバ(妹)はアメリカ(正確には民主党)であるということでした。つまり、ヤコブ級はこの二人の姉妹たち、つまり、日本政府とアメリカ政府(拡張して国連)と提携関係に入ることが示唆されています。しかし、本当にイエスを代表するヤコブ級がサタンの手下たちと提携するというようなことがあるのでしょうか?
二人の姉妹(サタンの娘)=オホラとオホリバ
=日本とアメリカ
※論文10を参照。
ヤコブ級は、
日本政府やアメリカ政府と提携する。
⑲-7. 確かに、これは悪魔サタンの計略の一環です。しかし、サウル王の場合がそうであったように、物事は彼の思惑通りには進まないでしょう。むしろ、イエス・キリストは巧みな指導により、サタンの策略を逆手にとって、それを利用することさえされるということです。つまり、今後、必ず、豊作の七年が来ます。その時、神の民だけでなく、世の諸国民にとっても豊かな年月となることでしょう。というのも、そのように、最高度に有利な環境で最終的な選択肢が示されるからです。もし、今まで通り、飢えや貧困、紛争などにまみれているなら、それでも聖書の真理を学ぶことができるでしょうか。もちろん、そういう中でさえも聞く人はいるのですが、しかし、ハルマゲドンの裁きの際に、「いいえ、私たちは真理を選択したかったのですが、とてもそういう状況ではなかったのです」などという異議が生じるかもしれません。それで、イエスは、世の諸国民すべてに最高度に恵まれた環境の下で聖書の真理を提示し、それでも真理を選択しなかった人々が裁きの際に言い訳ができないようにされるのです。
⑲-8. ですから、豊作の七年は世の諸国民にとっても大変恵まれた期間となります。そのために、イエスの代表であるヤコブ級と世の諸国民の政府は休戦状態に入り、提携することになるのです。ヤコブ級は今後、世の諸国民に対して大規模に恵みをもたらすあるものを与えることになるでしょう。それにより、ヤコブ級は世の諸国民に対する大きな影響力を持つようになります。彼は後に国連とも提携し、この世界から飢餓や貧困、また紛争などを撲滅させるでしょう。とはいえ、それは豊作の七年の期間だけです。なぜなら、それ以降、やはり、世の諸国民とその背後にいる悪霊たちはイエスとヤコブ級に対して牙をむくからです。
豊作の七年の間、世の諸国民は
非常に恵まれた社会環境を教授する。
これにより、全世界的な伝道活動が可能となる。
そのような状態をもたらすには、
神の王国とサタンの世が、
一時停戦・協力することが必要。
特筆すべき7人の悪霊たち
⑲-9. 論文15の25節でも論じましたが、今後、悪魔サタンは杭にかけられます。それは荒野で銅の蛇が挙げられたのと同じです。それにより、世の諸国民はサタンがもたらしてきた毒牙から解放されます。さらに、その経緯について考えてみましょう。
悪魔サタンが杭に掛けられる
経緯を調べる。
⑲-10. ヤコブ級はまず、姉オホラと提携します。それは天照大御神(女神)で表わされた日本、つまり日本政府のことです。ところで、この天照大御神は象徴的な存在ではありません。それは強力な悪霊の一人です。彼が支配してきた天皇家は2600年という歴史上でも他にない現存する王朝です。他の王朝は起こってはやがて消えていきました。なぜ、日本の天照大御神はそのような長期の支配権を維持できたのでしょうか。それは彼の支配が「女」の支配だからです。つまり、「男」のように力まかせの支配では、自分が弱くなった時、あるいはライバルが強くなった時にひっくり返されますが、彼は自分が弱くなった時、「女」のようになって強い者に従うという政策をとってきたのです。実際、大和朝廷の権威が下がり、公家に代わって武家が台頭してきた時、彼は武家による政治を容認し、こうして、1192年に初めての武家による政権、つまり鎌倉幕府が成立しました。あるいは、第二次世界大戦中には北の王ドイツに従っていたのに、戦後には南の王アメリカの方へ180度寝返りました。
姉オホラ=天照大御神(女神)
⑲-11. しかし、ただ、彼がそのように長期にわたって支配権を維持できたのは、ただ「女」のように従っていたからだけではありません。実は、天照大御神は悪魔サタンと同じくケルブであったようです。論文10の3-6節でも論じましたが、ティルスは日本のことです。(エゼキエル26-28章)。それについて、「人の子よ,ティルスの王に関して哀歌を唱えよ。・・・あなたは知恵に満ち,美しさの点で完全であり,ひな型に封印する者。・・・あなたは覆うことをする油そそがれたケルブであり,わたしがあなたを置いたのである」と言われています。(エゼキエル28:11-19)。「ティルスの王」とはつまり、日本の主神である天照大御神のことで、彼女はケルブつまり、天使たちの中でも高位で強力な者の一人であったのです。ですから、他の悪霊たちがどんなに強くなろうとも、彼のその強力な存在を無視することはできませんでした。
⑲-12. また、彼女は悪魔サタンの「妻」でもありました。その点は論文10の11節でも論じました。悪魔サタンは悪霊たちの長ですから、その「妻」である天照大御神を他の悪霊たちは一目置いているのでしょう。ところで、悪魔サタンと天照大御神の関係はアダムとエバの関係によって例示されています。本来、彼らはエホバ神にこそ求めるべきだったのに、互いに利己的な観点から求め合ったようです。恐らく、天照大御神は自分のわがままを聞いてもらいたいと思い、「女」となって、サタンの虚栄心をくすぐり、またサタンの方もそれに利己的な喜びを感じたのでしょう。
天照大御神は、ケルブであり、
かつ、悪魔サタンの妻であった。
⑲-13. しかしながら、悪魔サタンと天照大御神はいつも意見が一致しているわけではありません。むしろ、互いの利己的な考えがぶつかって仲違いしていた時期もあります。例えば、天照大御神はかつてペルシャの君の一人で、古代エジプトの盟主であった悪魔サタンを見限って、そこから離れ、メディアの君と同盟を組んで新たな強国メディア・ペルシャを造り上げました。ここで興味深いのは、ペルシャの君がメディアの君と同盟したという点です。ペルシャの君は「女」のような悪霊でした。それで、彼女は夫である悪魔サタンに愛想をつかし、他の若い男であるメディアの君と同棲することになったというのが事の真相のようです。しかし、その後、ペルシャ帝国はアレクサンダー大王によって潰されます。しかし、戦勝後、アレクサンダーは早速、ペルシャの王女と結婚しています。これは、アレクサンダーの背後にいた四本の角の一人、つまり悪魔サタンが、ペルシャの君の一人であった天照大御神と和解した、つまり、よりを戻したということを意味しています。しかし、そのような軟弱な態度(女に甘い、色香にすぐに惑わされる)に対して、四本の角の他の3者であるアッシリア、バビロン(男の方)、メディアの悪霊たちは異議を唱えたようで、その後まもなくして、ギリシャ帝国は4つに分裂してしまいました。その点は論文02の9-16節をご参照ください。
天照大御神は、過去にサタンと離婚し、
他の男(悪霊)と再婚したこともある。
⑲-14. ついでに、今までに理解している悪霊たちの主要な人物をまとめてみましょう。悪霊たちの長は元々悪魔サタンでしたが、大洪水以降、またニムロデの時代にそれに反抗する勢力が現われ、それらはアッシリア帝国とバビロニア帝国を形成し、悪魔サタンを盟主とする古代エジプトに対抗しました。とりあえず、この3者を悪魔サタン、アッシリアの悪霊、バビロンの悪霊と呼んでおくことにしましょう。アッシリアの悪霊とバビロンの悪霊は兄弟関係にあります。詳しくは論文02をご覧ください。
さらに、メディアの悪霊とペルシャの悪霊もいました。このペルシャの悪霊は細かく分けると、オホラとオホリバである2人の姉妹です。オホラは現在の天照大御神と同定しています。さらに、このメディアの悪霊とペルシャの悪霊の主な者たちが今のアメリカの共和党と民主党を形成しています。さらにもう一人、キーマンとなるのは今後共和党を牛耳る「きつね」です。(この「きつね」については、論文16の13節以降をご覧ください)。
まとめると、今、注目すべき悪霊たちは以下の七人です。