論文03 嫌悪すべきものは
どのように聖なるところに立つのか
「それゆえ、荒廃をもたらす嫌悪すべきものが、
…聖なる場所に立っているのを見かけるなら、
…その時、ユダヤにいる者は逃げはじめなさい。」
マタイ24:15、16
2012/03/15
③‐1.イエスは私たちに上のように指示しておられます。しかし、ここ数年の間に世界の出来事は目まぐるしく変化してきました。
それで、私たちはそれに対応し、改めてマタイ24:15、16を考察し、エホバ神にさらなる理解を尋ね求める必要があります。
具体的には、「嫌悪すべきものが聖なる場所に立つ」とは何のことで、いつ起きますか。そして、「逃げなさい」というイエスの指示に対して私たちはどのように行動すればよいのでしょうか。
「嫌悪すべきものが
聖なる場所に立つ」とは?
三つの預言的な物語を調べる
③‐2.さて、マタイ24:15、16の現代の成就を理解するために、それと関連のある大いなるバビロンの滅びに関する他の預言を調べてみましょう。
そうすれば、この預言を多角的な観点から立体的に見ることができるに違いありません。
まず、「大いなるバビロンの滅び」
に関する預言を調べる。
★聖書預言の解明方法については
論文2の2節を参照のこと。
③‐3.ものみの塔1999年5月1日号には印象的な挿し絵があります。緋色の野獣が大娼婦に襲いかかっている絵です。
その挿し絵の状況を連想させる聖書中の物語が幾つかあります。それは、
ヤコブの娘ディナに関する事件、
ダビデの娘タマルに関する事件、
ギベアで起きた集団的性犯罪です。
(創世記34章、サムエル第二13章、裁き人19、20章)
いずれの物語も一人の女性が襲われます。そして、その後にその女性の近親者による復しゅうが続きます。
結論から述べると、これらの物語は大いなるバビロンの滅びとその後の北の王による軍事行動について預言的に例示したものであると言えます。では、その点を調べてみましょう。
3つの物語の共通性
①一人の女性が襲われる。→大いなるバビロンの滅び
②近親者が復しゅうする→北の王による軍事行動
襲われる女性=大いなるバビロン
襲う男性=国連
復しゅう者=?
③‐4.まず、これらの物語の登場人物とその役割を正しく理解しておきましょう。
まず、襲われる女性、
そしてその女性を襲う男、
さらにその男に復しゅうする例の女性の近親者
の三者です。
これらは現代のだれまた何に相当するのでしょうか。
まず、襲われる女性の実体が大いなるバビロンであることは間違いありません。
そして、現在私たちは国連が彼女を滅ぼすと理解していますから、女性を襲う男の実体も見当がつきます。
しかし、この復しゅうする兄また夫の実体についてはどうですか。つまり、その復しゅう者とは、シメオンとレビ、アブサロム、そしてあるレビ人のことですが、実は彼らには共通点があります。
それらにはいずれも「三男」かその部族の者が関係しています。レビはヤコブの、またアブサロムはダビデの三男でした。
それで、特にこの三男「レビ」に注目できます。
この点は、現代の成就における彼の実体を見分けるための鍵となります。
復しゅう者の実体=三男レビと関係がある
③‐5.「論文02 聖書預言から洞察できる世界強国の勢力構図」で論じたように、
今日のレビは中国であり、この国が現在の北の王であるとの結論に達したのを覚えておられるでしょうか。
以下はその点を踏まえて論じられます。
論文02の6-7節から
今日のレビ=中国
よって、
復しゅう者=中国(北の王)
三つの物語を解明する
③‐6.それで、私たちは今、「荒廃をもたらす嫌悪すべきものが聖なるところに立つ」の預言を考慮しています。
そして、それを理解するのに参考になる三つの物語を提起しました。それは、ディナに関する事件、タマルに関する事件、ギベアの事件でした。
そして、今までの考察から、襲われる女性は「大いなるバビロン」であり、彼女の近親者また復しゅう者である三男、特にレビとは「北の王である中国」であると結論できました。