論文04 ハルマゲドンに
至るまでに何が起きますか
「これから、・・・非常に豊作の七年が来ます。
しかし、飢きんの七年が必ずその後に起こります」。
創世記41:29、30
初版 2012/03/15
一部改訂 2018/12/07
④‐1.先回の論文03で中国の宗教的開放、アメリカの女性大統領によるキリスト教弾圧、大いなるバビロンの滅び、そして、米中戦争とアメリカの滅びについて論じました。
しかし、そのアメリカが滅ぼされる戦争は全能の神の大いなる日の戦争ではないのです。では、今後どのような経緯でハルマゲドンが来るのでしょうか。その点で、他の聖書預言は何と言っているのか調べてみましょう。
ハルマゲドンに至るまでに
何が起きるのか?
豊作の七年と飢きんの七年
④‐2.例えば、古代の全地球的な大洪水の際に救われたノアとその家族は、大洪水の起きる七日前にすでに箱船の中に入り、そしてその戸は閉じられました。(創世記7:4、16) それ以降は、箱船に入りたいと思ってもだれも入ることができませんでした。
それと同じように、現在はだれでもエホバの組織に入ることが許されていますが、いずれその戸が閉じられる日が来ます。
そして、彼らが七日間待ったように、私たちも七年間そのような状態を忍耐することになるでしょう。それは、ヨセフが創世記41:29、30で説明した七年の飢きんに相当する期間のことです。
その七年間には何の収穫もありませんでした。つまり、この体制の最後の七年間は戸が閉じられ、だれも新たにエホバの組織に加えられることはないでしょう。
最後の7年間は組織の戸が閉じられ
だれも入ることができない。
(飢きんの七年)
④‐3.2節の「何の収穫もない七年」が「飢きんの七年」だとすると、創世記41:29-32に基づいて、その前に豊作の七年が到来することが分かります。これはこの体制での最終的かつ大々的な収穫の業のことです。それはいつのことでしょうか。
1991年にソ連が崩壊して、禁令が解かれた時、その地では確かに大きな収穫がありました。しかし、それをも上回る収穫の見込まれている地域があります。
そうです、それは中国です。そこには、世界人口の五分の一がいるのです。また、他の現在禁令下にある国々でも収穫があるでしょう。
ですから、その収穫の七年は中国の宗教的開放をもって始まると結論することができます。それは近い将来に起きるでしょう。
飢きんの七年の前に
豊作の七年が到来する。
大々的な収穫の業が予想される。
神の怒りの鉢とエジプトに臨んだ十の災厄
④‐4.さて、別の聖書預言から終わりの日の最終部分におけるエホバ神の予定表をさらに詳しく見てみましょう。
それは、啓示16章です。そこは、七人のみ使いが神の怒りの七つの鉢から注ぎ出す場面です。
※まず、ご自身で、啓示16章をお読みください。
この七つの鉢が注ぎ出されるのは、「すると,神の栄光のゆえに,またその力のゆえに聖なる所は煙で満たされ,七人のみ使いの七つの災厄が終わるまでだれも聖なる所の中へ入ることはできなかった」とある啓示15:8の後でした。
この「(神殿の)聖なる所が煙で満たされ」るのに似た現象は、出エジプト記40:34-35と列王第一8:10-11にもあります。それらは幕屋あるいは神殿が完成した際に起きた出来事でした。
後の論文にて説明しますが、エホバの地上の組織は、大患難が来る前に、一旦精錬を受けます。そのようにして、ハルマゲドンを通過するにふさわしい霊的に完成した状態に整えられるのです。とはいえ、その精錬は、まだ生じていません。(2018年現在)
それで、今、考慮しようとしている啓示16章の一連の出来事は、将来起きるはずである、エホバの地上の組織の精錬の後に起きると考えられます。
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ところで、現段階で、第一の鉢と第二の鉢が注ぎ出される場面について、正確な理解に達していません。
※この論文の初版は2012年に公開されました。現在の文面は、2018年に改定したものです。
とはいえ、恐らく、諸国民が「平和だ、安全だ」と叫ぶ非常に良い社会環境が生じた後、突然に、「害をもたらす悪性のかいよう(第一の鉢)」が生じ、さらに、「海が血になる(第二の鉢)」ものと思われます。つまり、素晴らしい状態から、一転して、疫病や戦争が生じるのかもしれません。
さらに、これは下で考える第三の鉢とも関係してくる点ですが、上述したように、恵まれた状態から一転して疫病や戦争に投げ込まれた結果、大いに傷付き嘆き悲しむ諸国民は、 特に、政治分子は、「我々は神を信じたのに、裏切られた!」と宗教を槍玉に挙げ、自らの溜飲を下げるためのスケープゴートとするのでしょう。
啓示15-16章は、
エホバの組織が再建された後に成就する。
「平和だ、安全だ」という非常に良い状態の後に、
第一の鉢=突然の疫病(?)
第二の鉢=戦争(?)
④‐7.続いて、第三の鉢について考えましょう。その場面では、川と水のわき出るところが血になりました。これは、人類の霊的な水の源とみなされている宗教と関係があります。
しかも、「彼らは聖なる者と預言者たちの血を注ぎ出した」ゆえに処罰されると言及されていますから、これは偽りの宗教の滅びを意味しています。(啓示19:2)
この滅びは、中国の宗教的開放から六年目のことです。(この点は、論文03で解説した通りです)。
第三の鉢=大いなるバビロンの滅び
④‐8.第四の鉢では太陽が熱で人を焦がします。これは、中国がアメリカを壊滅させた後、中国が圧制的な支配を行なうことを意味しています。
このアメリカの滅びはアメリカで民主党から女性大統領が就任し統治を始めてから七年目のことです。
この女性大統領の登場は中国の宗教的開放の少し後なので、ヨセフの述べた豊作の七年はその開放後の七年間で、飢きんの七年はアメリカの滅びをもって始まることが分かります。
(アメリカでは女性大統領による弾圧の時期に収穫は終わりつつあります。エホバの民はそこからすぐに出るべきです)
確かにその豊作の七年の途中でつまり中国の開放から六年目に大いなるバビロンが滅ぼされますが、なおその滅びの後しばらく、つまりアメリカの滅びまでは中国その他の地域では収穫があるでしょう。
というのも、基本的に偽りの宗教を滅ぼすという政策はアメリカが推進するもので、中国は反対の立場をとるからでしょう。
しかし、その開放の七年後、つまり開放の八年目に、ライバル国アメリカを滅ぼした中国は本性を表わし、圧制的な支配を始めるでしょう。
こうして、世界的な禁令が敷かれ、七年の飢きんの時期に入ることになるでしょう。
第四の鉢=北の王中国の圧制
④‐9.第五の鉢は野獣の座に注がれます。その時、すでに飢きんの七年に入っており、世界的な禁令下です。
ですから、私たちの活動の目的は収穫の業ではなく、警告の業となっています。エホバの証人はその禁令の七年の間に、大胆にもサタンの世の滅びを警告するでしょう。
さらに、この鉢は野獣の座に注がれましたから、実際にこの世を支配しているのがサタンと悪霊たちであることを大々的に暴露することになるでしょう。
第五の鉢=JWによる世界的な警告の業
④‐10.第六の鉢によって大川ユーフラテスが枯れます。
現代版のバビロニア帝国である中国を支持する人々は、エホバの証人の警告の業が実際にそのとおりに成就しつつあるのを認識し、枯れる、つまり意気をくじかれるでしょう。
それはイスラエル軍に囲まれたエリコの人々と同じです。ですから、それは、いまや地球に衝突しつつある隕石の発見と関係があります。(論文01をご覧ください)
さらに、その後、悪霊たちはかえるのような汚れた霊感の表現によって偽りの宣伝を行なうことになっています。
さて、このかえるの災いと言えば、エホバ神がモーセによってエジプトに下した十の災いのうちの二番目のものもやはりそうでした。(出エジプト記8:6)
そして、一番目の災いはナイル川が血に変わるというものでした。この第一の災いは、啓示16章の第三の鉢によって水の源が血に変わったことに対応しています。
さらに、「エホバがナイル川を打たれてから七日が満ちた」とあり、その後かえるの災いが来ました(出エジプト記7:25)
ですから、このかえるのような霊感による偽りの宣伝は、大いなるバビロンの滅び(第三の鉢または第二の災い)の八年目に生じるでしょう。
第六の鉢=諸国民は大いに意気消沈する
エジプトに下された十の災厄にも対応
一番目の災い(川が血に)=大いなるバビロンの滅び=第三の鉢と同じ
二番目の災い(かえる)=悪霊の霊感による偽りの宣伝
④‐11.さらに、このかえるのような霊感の表現は、龍、野獣、偽預言者から出ます。
この世の基本要素は、政治、商業、宗教ですから、それらに当てはめると、野獣は政治支配者たち、そして偽預言者は商業界のマスメディア、そして、その時点で宗教組織はすでに滅びているので、龍つまり悪霊たちが直に人間にしるしを見せることになるでしょう。
その点は、エジプトでの第三の災いがぶよだったことと関係があります。この羽の生えた忌まわしい虫が人と獣につきまとうことは、悪霊たちが人間に取り付くことを意味しています。(出エジプト記8:17)
興味深いのは、この第三の災いは神の民も経験することになっている点です。ですから、エホバは限定的に神の民に悪霊たちが現われるのをお許しになるでしょう。
それは、その時、実際に何が生じているかを私たちに把握させるためだと思われます。しかし、イエスはこう言われました。
「偽キリストや偽預言者が起こり、できれば選ばれた者たちをさえ惑わそうとして、大きなしるしや不思議を行なうからです。ご覧なさい、わたしはあなた方にあらかじめ警告しました。」(マタイ24:24、25)。
ですが、恐れる必要はありません。
第三の災い(ぶよ)=悪霊が人々に付きまとう
④‐12.というのも、第四の災いはあぶによるもので、ぶよと似ていますが、その時点から神の民が取り分けられ、保護されるようになるからです。
「こうしてわたしはまさに自分の民とあなたの民との間に境を設ける」とエホバは言われました。(出エジプト記8:23)
この時点から神の民は悪霊たちによる影響から保護されるようになるでしょう。しかし、諸国民には容赦なくその影響が及びます。
ノアの日に滅ぼされた人々は目に見える形で悪霊たちの存在を認識していました。ですから、今日ハルマゲドンで滅ぼされる人々もそれと同じ程度に悪霊たちの存在を認識させられるでしょう。
その時、無神論者はおらず、はっきりと自分たちが邪悪な霊者たちの支配下にあることを理解し、また、証人たちの警告の音信を聞くゆえに、さらには、巨大な隕石を発見するに及び、間もなく自分たちが神の裁きを受けなければならなくなることを理解しているでしょう。
第四の災い(あぶ)=神の民は悪霊から逃れる
④‐13.最後に、第七の鉢が注がれ、大地震が起きます。これは巨大隕石の衝突の副次的な影響で生じる大地震です。それによって、すべての世の王国は打ち砕かれて終わりに至るでしょう。
しかし、大群衆は大患難を通過し、ハルマゲドンで荒廃した地球を徐々に楽園にしてゆくのです。そして、復活してくる人々を迎え入れて、エホバについて教え、ついにはキリストの丈の高さに達して、神の子供の栄光ある自由を楽しむことになるでしょう。
ですから、私たちは間もなく来る豊作の七年に大いに働き、また飢きんの七年に備えなければなりません。
第七の鉢=ハルマゲドン