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(右)あきののにひとまつむしのおとすなり われかといきていざとぶらはむ
(左)わがせこがころものすそをふきかえし うらめづらしきあきのはつかぜ
(右)あきののにひとまつむしのおとすなり われかといきていざとぶらはむ
(左)わがせこがころものすそをふきかえし うらめづらしきあきのはつかぜ
(右)あきののにひとまつむしのおとすなり われかといきていざとぶらはむ
(左)わがせこがころものすそをふきかえし うらめづらしきあきのはつかぜ
結以作
【学部 学科 名前】 文学部 日本文学科 2年 島田結以
【書体】 仮名
【原典】 古今和歌集 巻第四 秋歌上
【意味】
(右)秋の野に人を待つ虫の音が聞こえる。私を待っているのだろうか、いざ訪れてみよう。
(左)私の夫の着物の裾を裏返す。まことに珍しい秋の初風が吹き始めたことだ。
【その原典を選んだ理由】
11月の欅祭が行われる「秋」の季節に合った歌を書きたかったため、寸松庵色紙と同じく『古今和歌集』(関戸本)から選んできた歌です。
右の歌で詠まれている「まつむし」(松虫)というのは「鈴虫」のことで、この歌では女性の例と捉えることが出来ます(→妻問ですね)。妻の目線から読んでいる左の歌と対照になると思い、この二首の組み合わせを選びました。