2002年3月13日(日) 19:00開演 札幌市教育文化会館小ホール
曲目
・コレッリ:合奏協奏曲 第1番ニ長調 Op.6-1
・ヘンデル:合奏協奏曲 第2番ヘ長調 Op.6-2
・ウォーロック:カプリオール組曲
・レスピーギ:リュートのための古風な舞曲とアリア第3組曲
(アンコール ダウランド作曲「流れよ、我が涙(涙のパヴァーヌ)」、「Come again」、「Can she excuse my wrongs?」)
今回は、前半がバロック時代のコレッリとヘンデルの合奏協奏曲、後半が16世紀ルネッサンス時代の舞曲や歌曲を弦合奏用にアレンジした、20世紀初頭のウォーロックとレスピーギの作品を演奏します。全体として少し古風なプログラムとなりました。まん延防止等重点措置期間での開催のため、会場定員の50%(180名)に人数制限をさせていただきました。徹底した感染対策のもとで138名のお客様に来ていただくことができました。ご来場いただいたみなさま、大変ありがとうございました。なお、本公演は「札幌市文化芸術活動再開支援事業」の補助を受けて行いました。
後援:札幌市・札幌市教育委員会 札幌市文化芸術活動再開支援事業
2002年9月10日(土) 18:30開演 札幌市教育文化会館小ホール
曲目
・J. S. バッハ:ブランデンブルグ協奏曲 第3番 ト長調 BWV1048
・J. S. バッハ:カンタータ第54番「いざ、罪に抗すべし」BWV54
アルト独唱:村中朋見
・川越守:弦楽のためのエレジー
・スーク:弦楽セレナーデ 変ホ長調 Op.6
(アンコール J.S.Bach作曲「アリア」(管弦楽組曲第3番より)でした。また、カンタータ演奏後にソリストアンコールとして、Bach作曲のコラールBWV360(歌詞はJesum nur will ich liebhaben)を演奏しました。)
後援:札幌市・札幌市教育委員会
アルト 村中朋見(むらなかともみ)プ ロフィール:北海道教育大学札幌校特設音楽科声楽コース卒業。これまでに札幌市民芸術祭新人演奏会、日演連推薦新人演奏会、各施設ロビーコンサート、JR タワーT38そらのコンサート、コンチェルト・ダ・サローネ、教育大オペラ「魔笛」「エフゲニ・オネーギン」、Kitaraオペラプロジェクト「コジ・ ファン・トゥッテ」に出演。2006年、15年ジョイントリサイタル開催。「テレジア・ミサ」「マニフィカト」「マタイ受難曲」「メサイア」「第九」など ソリストとして多数出演。MusicaTetra、札幌音楽家協議会、北海道スペイン協会、日本演奏連盟各会員。
今回は、前半がバッハ、後半が札幌の作曲家川越守とチェコの作曲家スークの楽曲という組み合わせです。バッハのカンタータでは、2018年の第45回演奏会でもバッハのカンタータ第35番で客 演いただいた村中朋見さんに再びソロを歌っていただきます。また、今回は電子楽器を使用しますが、近江宏さんには、ブランデンブルグ協奏曲ではチェンバ ロ、カンタータではオルガン音色で演奏していただきます。バッハの教会カンタータ(キリスト教の礼拝用に作曲されたもの)は通常オルガンで通奏低音を演奏 することが多いため、今回このように使い分けます。スークの弦楽セレナーデは、全体的に幸福感に満ちあふれているような良曲ですが、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロに美しいソロがあり、そこも大変な聞き所になっています。
感染症対策のため、会場定員の50%(180名)に人数制限をさせていただきました。徹底した感染対策のもとで153名のお客様に来ていただくことができました。ご来場いただいたみなさま、大変ありがとうございました。なお、本公演は「札幌市文化芸術活動再開支援事業」「公益財団法人北海道文化財団 文化芸術活動継続支援事業」の補助を受けて行いました。
2002年11月12日(土) 14:30開演 札幌豊平教会(豊平区豊平6条3丁目)
曲目
モーツァルト:弦楽四重奏曲第1番ト長調 K.80 (仮屋、坐間、小坂井、吉江)
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第7番ヘ長調 Op.59-1「ラズモフスキー第1番」(吉野聖、橋本、小坂井、佐藤)
シューマン:弦楽四重奏曲第1番イ短調 Op.41-1 (小野、村松、加地、吉江)
ドビュッシー:弦楽四重奏曲ト短調 Op.10 (堂向、長塚、金澤、吉野)
(団員が4つのグループに分かれて、それぞれカルテットを編成して演奏します。)
(アンコール パッヘルベル:カノン)
後援:札幌市・札幌市教育委員会
2023年3月21日(火祝) 13:30開演 札幌サンプラザホール
曲目
・ブリッジ:アイルランドのメロディ「ロンドンデリーエアー」
・パーセル:トランペット・ソナタ ニ長調 Z.850
・パーセル:シャコニー ト短調 Z.730
・ヘンデル:組曲ニ長調(トランペットと弦楽のための)HWV341
トランペット独奏:内藤由美子
・ブラームス:弦楽六重奏曲第1番変ロ長調Op.18(弦楽合奏版)
(前半のソリストアンコールは、J.S.Bach作曲「ガヴォット」(管弦楽組曲第3番より)、後半のアンコールは、Brahms作曲「間奏曲第2番」でした。)
後援:札幌市・札幌市教育委員会
トランペット独奏・内藤由美子プロフィール:愛知県出身。桐朋学園大学卒業。オーストリア・グラーツ音楽大学でウーヴェ・ケラー氏に師事。卒業後、オランダ・アムステルダム音楽院でフリッツ・ダムロウ、フリーデマン・インマー各氏に師事し、モダントランペット、バロックトランペットの両ディプロムを取得。2004年、ベルリンで開かれたヤマハトランペットコンテスト・アンサンブル部門特別賞受賞。アムステルダム・バッハコンソート、フライブルグ・バロックオーケストラ、ゲッティンゲン・バロックオーケストラ、アンサンブルシロコ・ハンブルグなどと共演。11年からは札幌に拠点を移して演奏活動を行うほか、藤女子中学校・高等学校オーケストラ部の音楽指導者兼指揮者を務めている。
今回の曲目は、前半がイギリスの作曲家(ヘンデルはドイツ生まれだがイギリスに帰化)の作品、後半はブラームスの名曲弦楽六重奏曲第 1 番という組み合わせです。前半、ブリッジに続くバロックの曲では、アルス初客演となるトランペット奏者の内藤由美子さんをソリストにお迎えし、イギリス王室を連想させるような(パーセルとヘンデルは、イギリス王室と関係が深い)輝かしいトランペットソロの曲を演奏します。後半のブラームスは、ソリスティックな部分が多いこともあり、今まで取り上げるのを躊躇していた曲でもあります。普段はそれほど目立たないビオラやチェロにも美しいメロディが回ってきて、聴かせどころがたくさんありますが、どのように聴こえますでしょうか。
2023年9月10日(日) 13:30開演 北広島市芸術文化ホール「花ホール」(北広島市中央6丁目、JR千歳線「北広島駅」東4番出口から徒歩1分)
ゲストコンサートマスター・ヴァイオリン独奏:長岡聡季(北海道教育大学岩見沢校准教授)
曲目
・モーツァルト:音楽の冗談 K.522
・モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第4番 ニ長調 K.218
ヴァイオリン独奏:長岡聡季
・ハイドン:交響曲第45番 嬰ヘ短調 「告別」Hob. I: 45
(前半のソリストアンコールは、、J.S.Bach作曲無伴奏ヴァイオリンパルティータ第3番「プレリュード」、後半のアンコールは、Mozart作曲 交響曲第29番から第3楽章メヌエットでした。)
後援:北広島市・札幌市・札幌市教育委員会
長岡聡季プロフィール:東京藝術大学大学院室内楽科博士後期課程修了。博士号(音楽)取得。ヴァイオリン・室内楽奏者として、台湾で4度のリサイタルを開催 する他、イタリア・フランス・韓国・アルジェリア等の音楽祭へ招かれる。横浜シンフォニエッタのシーズンメンバー・コンサートマスターを務め、神奈川フィル、群響他、各地のオーケストラにてゲスト・コンサートマスターを務める。オリジナル楽器奏者として、バッハ・コレギウム・ジャパン、オーケストラ・リベ ラ・クラシカ(OLC)など、国内の主要な団体で活動。指揮者としては、北海道教育大学岩見沢校チェンバーオーケストラの指揮を執る他、合唱団コーロ・ヌ オーヴォ、聖学院メサイア合唱団の常任指揮者を務め、北海道大学交響楽団等、多くの市民合唱団やオーケストラを客演指揮している。東京藝術大学室内楽科非 常勤講師を経て、現在北海道教育大学岩見沢校音楽文化専攻准教授。アルス室内合奏団では、第44回演奏会(バッハ:ヴァイオリン協奏曲第2番他)、第48 回演奏会(シューベルト:ヴァイオリン独奏のためのロンド他)で、ヴァイオリン独奏・ゲストコンサートマスターとして客演、第50回記念演奏会ではベー トーヴェンの交響曲第7・8番を指揮した。
今回は、長岡聡季氏をゲストコンサートマスター・ヴァイオリン独奏としてお迎えし、モーツァルトとハイドンという古典派の楽曲を演奏します。長岡氏は、ここ数年、北海道大学交響楽団、北海道交響楽団、オーケストラHARUKAなどで指揮者をつとめていますが、当団としてはヴァイオリン奏者としての長岡氏を もっと多くの人に知っていただきたいと思っております。また、当団は、ハイドンの曲を演奏するのが今回初めてになります。ハイドンの交響曲第45番「告別」は、シュトルム・ウント・ドランク(疾風怒濤期)の名作であるとともに、「告別」のタイトルが示すとおり、曲の最後で一風変わった趣向が取り入れられ ています。管楽器の編成が少なめ(オーボエ2、ホルン2、ファゴット1)で、当団でも比較的演奏しやすいことから、今回取り上げました。アルス室内合奏団は、北広島での初めての演奏会になります。
2024年3月16日(土) 19時開演 札幌サンプラザホール
指揮:板倉雄司(札幌創成高校教諭)
曲目
・J.S.バッハ:シャコンヌ(弦楽合奏版)
・エルガー:序奏とアレグロ Op.47
・オネゲル:交響曲第2番(弦楽オーケストラのための)
C.M.: 村松
(アンコール J.S.Bach作曲/M.Reger編曲 コラール「O Mensch bewein dein Sunde gross」(人よ、汝が罪の))
主催:アルス室内合奏団、後援:札幌市・札幌市教育委員会
今回は、2008年第26回演奏会以来、オネゲル交響曲第2番を演奏します。この曲は、弦楽オーケストラのために作曲された珍しい交響曲で、最終楽章の最後にトランペットがアドリブで登場します。
板倉雄司プロフィール:北海道教育大学を経て同大学院修了。指揮法を本多優之氏に師事。これまで札幌シンフォニエッタ、札幌フィルハーモニー管弦楽団、川越守記念北海道交響楽団等で指揮活動を行う。札幌音楽家協議会各会員、札幌創成高等学校教諭。アルス室内合奏団では、第33回演奏会(ショスタコーヴィチ:ピアノ協奏曲第1番他)、第36 回演奏会(チャイコフスキー:フィレンツェの想い出他)、第38 回演奏会(ブラームス:弦楽六重奏曲第2番他)で指揮客演。
2024年9月1日(日) 13:30開演 札幌サンプラザホール
指揮:長岡聡季(北海道教育大学岩見沢校教授)
チェロ独奏:向井航(関西フィルハーモニー管弦楽団特別契約首席奏者)
曲目
・プロコフィエフ:交響曲第1番ニ長調Op.25「古典」
・サン=サーンス:チェロ協奏曲第1番イ短調Op.33
・メンデルスゾーン:交響曲第4番イ長調Op.90「イタリア」
(アンコール メンデルスゾーン作曲/真夏の夜の夢~「ノットゥルノ」)
主催:アルス室内合奏団、後援:札幌市・札幌市教育委会
第50回記念演奏会と同様、臨時の管楽器メンバーを加えて小編成のオーケストラ作品を演奏します。また今回は、札幌出身で、関西フィル首席奏者を務めるだけでなく、ポップス、ロックなど多方面でも活躍しているチェロ奏者の向井航さんをお迎えして、アルス初のチェロ協奏曲を演奏します。
長岡聡季プロフィール:東京藝術大学大学院室内楽科博士後期課程修了、博士号(音楽)取得。ヴァイオリン奏者としてイタリア、フランス、韓国など各国の音楽祭に出演し、国内外でリサイタルを開催している。横浜シンフォニエッタのシーズンメンバー及びコンサートマスターを務め、神奈川フィル、群響、神戸室内ほか各地のオーケストラにゲストコンサートマスターとして招聘される。オリジナル楽器奏者としてはバッハ・コレギウム・ジャパン、オーケストラ・リベラ・クラシカなど、国内の主要な団体で活動。指揮者としては合唱団コーロ・ヌオーヴォ、聖学院メサイア合唱団の常任指揮者を務める他、北海道交響楽団ほか多くの市民合唱団やオーケストラを指揮している。東京藝術大学室内楽科非常勤講師を経て、現在北海道教育大学岩見沢校音楽文化専攻教授。アルス室内合奏団では第44、48、54回演奏会でヴァイオリン独奏・ゲストコンサートマスター、第50回記念演奏会では指揮者として客演した。
向井航プロフィール:1980年札幌出身。東京藝術大学音楽学部附属音楽高校卒業、東京藝術大学を経てハンガリー国立リスト音楽院に留学。06年CHANELピグマリオンデイズアーティスト。フュージョンバンド「クラスタシア」でデビュー。07年、関西フィルハーモニー管弦楽団特別契約首席チェロ奏者に就任。ソリストとして札幌交響楽団、関西フィル、京都フィル、新日本フィル、トビリシ音楽院交響楽団と共演。宮崎国際音楽祭、PMF、トランスシベリア芸術祭、ジョルジュ・エネスコ音楽祭、ジョージア・シンフォニエッタ首席奏者兼通奏低音及びソリストとしてトビリシ・バロック音楽祭に出演するなど国際的に活躍。久石譲Future Orchestra Classic首席奏者。上原ひろみザ・ピアノクインテットメンバーとしてCD「Silver Lining Suite」を録音。「向井航ストリングス」を主宰してNHK大河ドラマや映画作品のレコーディングを手掛ける。スタジオジブリ「君たちはどう生きるか」ではストリングスレコーディングメンバー編成及び録音を担当。
2004年10月19日(土) 13:00開演 札幌豊平教会
曲目
・モーツァルト 弦楽四重奏曲第15番 ニ短調 K.421
(Vn1仮屋志郎 Vn2吉野聖子 Va柿﨑明子 Vc森里江子)
・ドヴォルザーク 弦楽五重奏曲第2番 ト長調 Op.77
(Vn1田中優斗 Vn2小野裕介 Va小松美咲 Vc小平聖子 Cb真鍋勇介)
・ベートーヴェン 弦楽四重奏曲第10番 変ホ長調 Op.74「ハープ」
(Vn1小山晶平 Vn2工藤大樹 Va石川悟 Vc吉野巌)
・ベートーヴェン 弦楽四重奏曲第9番 ハ長調 Op.59-3「ラズモフスキー第3番」
(Vn1小野裕介 Vn2相川綾音 Va金澤美世 Vc吉江恵梨香)
・ブラームス 弦楽五重奏曲第2番 ト長調 Op.111
(Vn1村松紘史 Vn2長塚文花 Va1福地洋一郎 Va2小坂井千紘 Vc佐藤正樹)
団員メンバーどうしで、5つのカルテットorクインテットを組織し、モーツァルト、ベートーヴェン、ブラームスなどの室内楽曲を演奏します。
入場料:無料。完全予約制(先着80名)
主催:アルス室内合奏団、後援:札幌市・札幌市教育委員会
2025年3月16日(日) 14:00開演 ちえりあホール
客演ヴァイオリン独奏:岡部亜希子(札幌交響楽団)
曲目<ピアソラとヴィヴァルディの四季!>
・ピアソラ:ブエノスアイレスの四季(夏・秋・冬・春)
<ヴァイオリン独奏:岡部亜希子>(Desyatnikov編弦合奏版)
・ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集「四季」
<ヴァイオリン独奏:当団団員(春:田中優斗、夏:村松紘史、秋:小野裕介、冬:小山晶平)>
(アンコール:Piazzolla作曲「アヴェ・マリア」、「リ○○タ○○」)
後援:札幌市・札幌市教育委員会
今回は、ピアソラとヴィヴァルディの「四季」のカップリングを演奏します。ピアソラのブエノスアイレスの四季は、札幌交響楽団のヴァイオリニスト岡部亜希子さんをソリストに迎えての演奏です。一方、ヴィヴァルディの四季は、当団団員がソリストを務めます。ピアソラは20世紀アルゼンチンのクラシック&タンゴ作曲家で、チェリストのヨーヨー・マが弾いたリベルタンゴで有名になりました。このブエノスアイレスの四季は、ピアソラ五重奏団(ピアソラ:バンドネオン、ヴァイオリン、ピアノ、ギター、ベース)のために作曲されたもので、また、夏、秋、冬、春がそれぞれ独立に作曲されました。今回演奏するのは、Leonid Desyatnikovがヴァイオリン独奏と弦楽合奏のために編曲したもので、ヴァイオリニストのクレーメルが演奏して広く知られるようになりました。
岡部亜希子プロフィール:4歳よりヴァイオリンを始める。東京芸術大学附属音楽高等学校を経て、東京芸術大学音楽学部を卒業。在学中よりNHK交響楽団アカデミーで研修を積む。2009年より、札幌交響楽団のヴァイオリン奏者。第9回コンセール・マロニエ21弦楽部門3位。第7回フォーバルスカラシップ・ストラディヴァリウスコンクール入賞。第19回和歌山音楽コンクール弦楽部門1位。芸大フィルハーモニア、札幌交響楽団と共演。これまでに、ヴァイオリンを鷲見健彰、鷲見野富子、澤和樹、故・若林暢、玉井菜採の各氏に師事。2013年ベートーヴェンのヴァイオリンソナタ第5番を含む、全9曲を収録したファーストソロアルバム、「Spring」を発売。2025年、ピアニストの新堀聡子とベートーヴェン:ヴァイオリンソナタ全曲コンサートを、ウィステリアホールで開催予定(全3回)。
2025年8月31日(日)13:30開演 札幌市教育文化会館小ホール
指揮:津留崎直紀(ノルドグレン、ムソルグスキー)
曲目
・グリーグ:2つのメロディ Op.53
・ノルドグレン:弦楽のための交響曲 Op.43
・ムソルグスキー(津留崎直紀編曲):展覧会の絵(弦楽合奏版)
(アンコール グリーグ:2つの北欧の旋律〜第2曲「牛寄せ歌と農民の踊り」)
後援:札幌市・札幌市教育委員会
津留崎直紀プロフィール:北海道滝川市出身。東京藝術大学を経てパリ国立高等音楽院で研鑽を積み1978年に1等賞で卒業。1982年J.E.ガーディナーによって新設されたリヨン市歌劇場管弦楽団に第1チェロ奏者として入団。以後32年にわたって同団で活動。2011年に同団を希望退職し同年、東京で植田克己氏、野平一郎氏、海老彰子氏などの共演を得て6回にわたるリサイタルシリーズを開催し好評を得た他、以降小林道夫氏との共演でバッハ、ベートーヴェンなどのリサイタルを東京、札幌で開催。2004年にライヴ録音したバッハの無伴奏チェロ組曲全6曲は「レコード芸術」誌で準特選に選ばれる。札幌では北海道交響楽団、カンマーフィルハーモニー札幌と共演している。作曲では無伴奏チェロのための「リチェルカーレ」、チェロとピアノのための「Si, e´phe´me`re…」、室内アンサンブルのための「Impromptu」など多数の作品がある。「展覧会の絵」の弦楽アンサンブル版編曲作品は全音楽譜出版から出版されている。日本音楽著作権協会会員。チェロを札幌交響楽団元奏者の鈴木敏行氏、東京芸術大学で三木敬之氏、R・フラショー氏、パリ音楽院でM.ジャンドロン氏に師事する。
今回は、滝川出身の津留崎直紀さんを指揮者にお迎えし、津留崎さん自身の編曲によるムソルグスキー作曲「展覧会の絵」ほかを演奏します。津留崎さんは本来チェリストなので、チェロの演奏がないのが非常にもったいなくはあるのですが、弦楽器奏者としての津留崎さんが思いを込めて編曲した「展覧会の絵」を味わっていただければと思います。津留崎さんのこの曲への思いについては、寄稿していただいた曲目解説を読んでいたければと思いますが、津留崎さんによると「原曲のピアノ版を聞く限り私にはどうしてもあれほど絢爛豪華で色彩的な音楽というよりは、もっとくすんだ不透明で時にはセピア色の音楽をイメージしたくなる。そういう音色は弦楽アンサンブルには向いているのではないかと思うからだ。」(津留崎直紀 Violoncellisite より)との思いで編曲されたそうです。この弦楽合奏版は原曲のピアノ版のイメージに近い音楽になるのではないかと思っています。
メインである展覧会の絵の他は、前半に2名の北欧の作曲家の作品をとりあげます。1曲目のグリーグはノルウェーの作曲家ですが、この「2つのメロディ」は彼の他の名曲同様、素朴で美しいメロディと独特で印象的な和声が特徴です。本日は、指揮者なしで我々団員だけで演奏します。2曲目の作曲家ノルドグレンは、現代フィンランドの作曲家ですが、前衛音楽というわけではなく調性感のある音楽です。また、日本に留学し、日本文化の影響も受けたとされています。「交響曲」の第1楽章冒頭のチェロの重音ピチカートは、まるで琵琶をかき鳴らしているかのようです。以前、この作曲家の「弦楽のための協奏曲」を演奏しましたが、リズムやタイミングを合わせるのが非常に難しい曲でした。この「交響曲」も同様に合わせるのが難しく、津留崎さんに指揮をお願いしました。