タブラネット

準備

使用カード:1組52枚(ジョーカーを除く)

得点記録紙:

得点記録用の「メモ用紙」と「筆記用具」

カードの値:

A: 1または 11

2~10:数字そのまま(2~10)

J:値無し(特別なカード)

Q: 13

K: 14

ゲームの勝敗

自分の順番が来たら、手札から 1枚のカードを出しテーブルに並ぶカードを取っていきます。テーブル上のカードをすべて一度に取ると、高得点のチャンスです。1ディール 4ラウンド制で、ディール終了時に獲得カードをもとに得点計算をおこないます。この得点の合計が251点を超えたときにゲームが終了します。ゲーム終了時点で、一番得点が高い人の勝ちです。

配り方(ディール開始)

親(ディーラー)は相手から 1人 6枚ずつ、相手と自分へ順番にカードを配ります。残った40枚の山札はひとつの山にして裏向きのまま、お互いに手の届くところへ置きます。

次に、親は山札の上から1枚ずつ、合計4枚のカードをテーブル中央に表向きに並べます。これらの、テーブル中央に置かれた表向きのカードを「場のカード」と呼びます。

もし、場のカードに「J」のカードがあったとき、親はすべての「J」カードを裏向きにして、山札の一番下へ入れます。そのあと、山札の上から、代わりのカードをめくり、場のカードが 4枚になるようにします。

これでゲームをはじめる準備ができました。

手札を配るところから、手札がなくなるまでの間をラウンドと呼びます。4ラウンドを終えたとき、山札も手札もなくなり、このときディールが終了します。つまり、1ディール 4ラウンドで、このゲームは複数ディール繰り返し得点を獲得していきます。

ゲーム開始(ラウンド開始)

ゲームは子の順番から始めます。

自分の番になったら、自分の手札から 1枚を選び、表向きにして場に出します。出したカードと場のカードが同じか、出したカードと場のカードの複数枚合計が同じならば、そのカードが取れます。Qは13、Kは14、Jは値がないことに注意してください。

同じ数字(英字)のカードだったとき

手札から出したカードと、場のカードが同じ値だったときは、手札とともに場の該当するカードを取ります。

上の例では、場にあったQのダイヤを取ろうと、子が手札からQのクラブを出したところです。

出した手札と、該当する場のカードは裏側に向けて自分の獲得カードとして脇に置いておきます。手札には入れません。

また、あとで説明するとおり、場の「J」は手札の「J」でしか取ることができません。

合計が同じカードだったとき

出したカードがの値が、場のカードの複数枚合計と同じとき、そのカードを取ることができます。例えば場のカードに「10」と「4」があれば、手札から「K」を出すことで2枚の場のカードを獲得します。

上の例では、手札からKを出し、同じ値であるKと、合計が同じである10と4の、合計3枚のカードを獲得したところです。

この例のように、出した手札で取れる場のカードは、すべて獲得しなければなりません。

タブラネット

上の例のように、場のカードをすべて獲得することを、タブラネット(スイープ)と言います。

タブラネットをした人は、即時ボーナス得点として、タブラネットのときに獲得したカード(手札も含めます)の得点を得ます。

上の例では、手札からKを出し、同じ値であるKと、合計が同じである10と4の、合計 4枚のカードを獲得しました。このとき獲得したボーナス得点は 42点(=手札のK(14) + 場のK(14) + 場の10 + 場の 4)になります。

別の例です。手札から Aを出し、場から Aと 10の、合計3枚のカードを獲得しました。このとき獲得したボーナス得点は 22点(=手札のA(11) + 場の A(1) + 場の10)になります。

取れるカードが無いか、または取りたくないとき

場のカードが1枚も無いときは、手札から1枚を場のカードとして出します。このときは何も獲得できません。

また、手札で取れるカードがあっても、必ずしもそのカードを出す必要はありません。

Jのカードを出す

Jは特別なカードです。手札からJを出すと、場のカードをすべて獲得します。ただし、これはタブラネットにはならず、ボーナス得点はありません

場に1枚もカードが無いときに手札からJを出した場合は、Jは場のカードになります。

場のカードとなっているJは、手札から Jを出すことでしか獲得できません。つまり、場にJがあるときは、タブラネットのボーナス得点を得ることができません。

ラウンドの終了

ふたりとも手札が無くなったとき、ラウンドが終了します。

まだ山札がのこっているときは、ゲーム開始のときと同じように、親(ディーラー)は相手から 1人 6枚ずつ、相手と自分へ順番にカードを配ります。

次のラウンドも、子の順番からスタートします。

ディール終了

山札が無くなり、手札も無くなったとき、ディールが終了します。残っている場のカードは、最後に「場のカードを獲得したひと」のものになります。

次に、ディールの得点計算をおこないます。得点は表1のとおりです。

表1.ディール終了時の得点計算

表の見方を補足すると、10のダイヤのカードを持っている人は、「10」で1点、「10のダイヤ」で追加1点の合計2点として計算されます。

そのあと、これまでの合計点数を計算します。終了条件となる得点にどちらも到達していなければ、親を交代して次のラウンドを始めます。

ゲーム終了

ゲームはどちらかが合計(累計)251点を超えた時に終了します。これはタブラネットのタイミングで251点を超えた場合も、ラウンドの途中で終了します。

得点合計(累計)の高い人が勝ちです。同点であればどちらも勝者となります。

こんな遊び方もあります

    • 手札を8枚ずつとする遊び方もあります
    • Jを特別なカードとせず、単なる 12の値のカードとする遊び方もあります
    • 合計数で獲得するとき、4枚以上は合計できないとする遊び方もあります
    • 3~4人で遊ぶ遊び方もあります。このとき手札は4枚ずつ配ります。4人の場合は個人戦のときも、向かい合った人がパートナーとなるパートナー線もあります。親は時計回りで交代し、ゲームの終了得点は151点が推奨されています
    • カードの得点が異なる遊び方もあるようです(ゲームファーム紹介のタブラネット 注3をご覧ください)

我が家のローカルルール

    • 251点はちょっと長いので、あらかじめ2ディールまたは4ディール遊ぶことを決めてから規定ディール数の合計点で勝敗を決めています

ご家族の方へ

    • 足し算を使うゲームです。小学低学年生と遊ぶときにはいろいろ期待するところがあるでしょうが、ゲームでは無くドリルになってしまうとお子さんにとっても不幸です
    • 手札として12に値するカードがありません。この意味をお子さんに気づいてもらえると、このゲームのおもしろさが伝わりやすいと思います
    • ディール終了時に獲得できる得点は25点しかありません。1回のタブラネットで勝敗が逆転する(あるいは差が大きく開く)可能性があります。時には目先の損を承知の上で相手にタブラネットされないようにしましょう。この駆け引きは小さなお子さんには難しいかも知れません
    • カシノに代表されるフィッシングゲームの一種です。書籍で多々紹介されているカシノに物足りなさを感じるようなら、きっと楽しく遊べるでしょう
    • カードの値が混乱するようなら、シュティッヒルン(Sticheln)というカードゲームのカードを代用しても、わかりやすくて遊びやすいかもしれません。今度は 1と 11が混乱するかもしれませんが。いやぁ、便利だなぁ、シュティッヒルン

参考文献

ルールを紹介するにあたり、以下の文献・コンテンツを参照しました。

ルール紹介をおこなうにあたり、草場純先生の「夢中になる!トランプの本」の影響を大きくうけています。関係者の方で、問題があるとの判断があればご連絡ください。