準備
使用カード:トランプ 1組 20枚(A, K, Q, J, 10を各4枚)、ジョーカー1枚
得点記録紙:
チップ、または得点記録用の「メモ用紙」と「筆記用具」
役割カード:
市長、保安官、強盗団とそれぞれ書いたカード(メモ用紙) 3枚
カードの強さ:
(強) A, K, Q, J, 10 (弱)
※ ジョーカーはどのような状況でも、最も弱い
各々「市長(MAYOR)」「保安官(SHERIFF)」「強盗団(ROBBER)」の役割にそってトリックテイキングゲームをおこないます。それぞれの役割により得点となるカードが変わります。自分の利となるよううまくプレイし、いち早く規定得点に到達した人が勝ちです。
ゲームに使う 21枚のカードは、それぞれ次のものを象徴しています。おぼえていなくてもゲームはできますが、遊び方の理解には役立つでしょう。
A: 保安官
K: 強盗
Q: 市民
J: 市民
10: お金
ジョーカー: 市長
これらは後の、役割カードや得点に関係してきます。
トランプ 1組 52枚から、K, Q, J, 10と Aの 5種類合計 20枚を取り出します。さらに用意していたジョーカー1枚を加え、 21枚の束にします。残ったカードはこのゲームには使わないので、無くさないよう箱にしまっておくと良いでしょう。
カード 21枚をシャッフルしたあと、左隣の人から時計回りに 1人 1枚ずつ、順番に各自 7枚となるようカードを配ります。カードは配りきりなので余りはありません。カードを配る人は特に決まっていないので誰でもかまいません。ジャンケンで決めても構いませんし、前回ジョーカーが配られた人などの決めごとにしても良いでしょう。
この、カードを配るところから手札を使い切るまでを1ディールと呼び、ゲームは何回かのディールを繰り返して勝負していきます。
配られたカードが各々の手札です。手札にジョーカーがあった人は、他の人にジョーカーを持っていることを伝え、次に役割を決めます。
役割は「保安官」「市長」「強盗団」と書かれた役割カードのうち、1枚を順に取っていくことで決まります。最初に役割を決めるのはジョーカーを持っていた人、その次は時計回りに順に選んでいきます。他の人が選んだ役割は選ぶことができません(最後の人は選べず、残った1枚をとります)。
役割カードは、誰がどの役割であるかわかるよう、自分の前に表向きにして並べておきます。
次に、「市長」の役割カードを持っている人が「切り札」を決めます。トランプのマークを 1つ選んで宣言します。または、「切り札なし」を宣言します。切り札については後で詳しく説明します。ここでは、特別強いカードとなる、トランプのマークを決めると思ってください(切り札なしの時は、特別強いカードがないものと思って下さい)。
上の例では、市長の役割カードをとった人が「♠(スペード)」のカードを切り札に指定したところです。
これで、勝負を始める準備ができました。
リード
切り札が決まったあと、市長の役割カードを持っている人の順番からはじめます。
手番の最初の人は、手札の中から好きなカードを 1枚、 表 にして出します。この最初に 1枚出すことを「リード」と呼びます。
上の例では、市長が「ハートの K」を出してリードしたところです。
手札から 1枚出すと、その人の手番は終了です。つづいてその左隣の人の手番になります。このようにリードした人から順に、時計回り(左隣の人へ順番が移る)にひとり 1枚ずつ手札を出していきます。
自分の番にできること
自分の手番が来たら、手札の中からカードを 1枚、表にして出します。この時、リードされたカードと同じマークのカードを持っていれば、必ず同じマークのカードを出します(これを「フォロー」と呼びます)。
同じマークがなかったら
リードされたものと同じマークのカードがなければ、その場合に限って、他のマークのカードを出します。
上の例では親の左隣の人が、リードマークと同じハートの Aを手札から出したところです。
上の例では、引き続き最後の番の人がリードマークと同じハートの Jを手札から出したところです。
全員が 1枚ずつカードを出したら(これを「1トリック」とよびます)、リードされたカードのマークと同じカードのうち、一番強いカードを出した人が、そのトリックに勝ちます。トリックに勝った人は、使ったカードを取っていきます。
上の例では、リードマークのハートで最も強い Aのカードを出した人(保安官)が勝ちました。トリックに勝った人は、獲得したトリックを自分の手前に伏せて置いておきます。
リードと違うマークのカードを出した場合、たとえ強いカードを出しても勝つことはできません。ただし、(各ディールの最初に市長が決めた)切り札は例外で、切り札と同じマークのカードを出すと逆に勝てます。切り札マークのカードが2枚以上出た時は、切り札マークの中で最も強いカードがトリックに勝ちます。
「切り札なし」の時は、つねにリードのマークが一番強いことに注意して下さい。
切り札の例
切り札の例を見てみましょう。
まず、保安官が先ほどと同じく「ハートの Q」でリードしました。ゲーム中、ハートは 5枚しかないこと、先のプレイですでに 3枚出ていることに注意して下さい。
保安官の左隣の「強盗団」が(もう手札にハートのカードが無いので)切り札の 10を出しました。
最後に「市長」が、手札にあった「ハートの 10」を(しかたなく)出しました。
このトリックは切り札マークを出した「強盗団」が獲得しました。
2トリック目からは、直前のトリックで勝った人からリードします。
ジョーカーは特別なカードです。手番ではいつでも(手札にリードしたカードと同じマークのカードがあってもなくても)出すことができます。
ただし、そのトリックでは勝つことができません。必ず負けるカードです。
ジョーカーをリードのカードとして出した時、その次の手番の人は(リードの時と同じように)好きなカードを出すことができ、そのカードがリード扱いになります。つまり、次の人はそのマークがあれば必ず出さなければなりません。
リードする手札がなくなると 1試合の終了です。
今回のディールの得点計算をおこないます。得点は獲得したトリックの数ではなく、得点となるカードの枚数により決まります。得点となるカードは役割ごとに変わります。
保安官
強盗
市長
ディールの獲得最低得点は 0点です。計算の結果、0点を下回った場合は 0点として扱います。
それぞれ獲得した得点を得点記録紙にメモします。
これまでの獲得得点を合計し、誰かが 8点以上になったらゲーム終了です。ただし、単独で最高点を獲得したプレイヤーがいなかった場合、ゲーム は延長戦に入り、誰かが単独で最高点を獲得するまで続きます。