驚くことに、最初のリング綴じ「おうちでトランプ」を発刊してから、もう 3年が経とうとしています。当時こどもたちに手伝ってもらいながら 150部ほど作ったその本は 3冊を残すのみでほぼ完売となりました(ありがとうございます)。世間的にはその後、ボードゲーム会でトランプゲームを楽しむ機会が増えたように見えますし、同様に、定期的にトランプゲームを楽しむカフェや喫茶店の存在も各地に見聞きする機会が増えました。一方、注目すべき書籍としてシド・サクソンのゲーム大全が発刊され、そして今年、新しく草場純さん監修のトランプ本も発刊されました。
最初に私が本としてまとめることを決めたとき、考えていたことがあります。
それは、トランプゲームはこどもたちに請われて仕方なくつきあうようなものではなく、おとなも一緒に真剣に遊べる遊びだよ、十分に余暇の過ごし方のひとつの選択肢たり得るよ、というメッセージでした。そもそもの Web版「おうちでトランプ」着手のきっかけは、私が主催する練馬おやこボードゲームの会に遊びに来たご家族が、家庭でも同様に(何かを買い求め用意すること無く)楽しくゲームを楽しめる環境 --- ゲームを楽しむことが非日常では無く、日常となる環境 --- をつくりたい、その思いから始まったものです。このメッセージがどれだけ届いたかはわかりません。ただ、近年は少しばかり、(私の本の影響ばかりとは思いませんが)先に書いたようにトランプゲームを取り巻く環境は少しずつ好転、認知されてきたように思います。
発刊当時は、自費出版ということで、考えていたこと全てをつぎ込み、わがまま勝手にこだわって仕上げました。そのため人手に依存しすぎて増刷がなかなか難しいものになってしまったのも事実です。今回ご縁でトランプ屋の平石さんとお話をさせていただく中で、Webだけでなく紙の冊子としての存在意義も捉えなおし、自身のいくつかのこだわりを捨てることで普及版という体裁での再発刊に至りました。
この普及版では、当初想定の「おうち」を飛び出し、各地のトランプ会などで活躍できるよう、持ち運びを念頭に判型を小さく軽く、さらに前回の反省を踏まえ継続的な提供ができる事を最優先としました。最後まで悩みましたが「おうちでトランプ」が他のトランプゲーム本と一線を画している、その重要な要素である「付録」から唯一、特徴的なゲームブックだけは(ページ数が大幅に増えるのですが)収録することに決めました。
私個人としては、前版をお持ちの方も思わず 2冊目が欲しくなってしまえる本を目指しました。いかがでしょうか。
たった一冊の本ですが、今後のみなさんの、楽しい余暇に貢献できることを願ってやみません。是非、お楽しみください。
冊子内容のうち、7ハンド・ポーカーの役を紹介したページのみ別紙として切り出したものです。A4用紙に印刷いただき、プレイの際に参照すれば、きっと遊びやすいはず。周辺を適当に切り捨て、2つ折りにすればきれいに冊子に挟み込めます。
コンビニエンスストアやキンコーズ等で本PDFを A3用紙以上に等倍印刷いただき、上下をカット、ブックカバーとしてご利用ください。背タイトル付き。
市販の ミドリ MDノートカバー A5 を組み合わせることで水にも強く見栄えもかなり良くなります。