※初めて参加される方は事前にこちらをご覧ください(「例会に初めて参加される方へ」)。
【第166回例会】
日時:2025年7月19日(土)14時〜17時30分
形式:対面を主としつつ、オンライン(ZOOM使用)を併用するハイブリッド形式
会場:大阪大学豊中キャンパス人文学研究科本館2階大会議室
テーマ:「近代帝国主義論再考—19/20世紀転換期の教科書叙述は書き換え得るか?—」
報告者①:前川一郎(大阪大学大学院人文学研究科教授)
報告者②:駒込武(京都大学大学院教育学研究科教授)
評者①:田中穣(関西大学中等部・高等部教諭)
評者②:柳谷麻理子(秋田県立秋田北鷹高等学校教諭)
2025年度2回目となる7月例会は、大阪大学で歴史学を学ぶ大学院生たちによって提案された企画「近代帝国主義論再考—19/20世紀転換期の教科書叙述は書き換え得るか?—」を催します。以下、院生たちによる7月例会の企画趣旨を(ほぼ原文のままで)記します。
「この企画は、「歴史総合」における近代日本史の位置づけ(特に日清・日露戦争期の扱い)に対する違和感から出発しました。すなわち、日本の、日清戦争期前後から続く近代西欧帝国主義、ないし人種観・国際秩序観等の「内面化」について、教科書記述のほとんどがこれに触れることなく進行している現状への強い違和感です。しかし一方で、「日本の歴史教育」という、言ってしまえば「自国史」とも取れる枠組みの中で、「植民地や海外における「被害」の問題を超えて、近代日本の「加害」の問題を本当に扱えるのか?」、教育という歴史学研究とは全く異なる文脈において、「近代史を帝国主義批判(自他ともに)の論調で展開することは、そもそも現実問題として可能なのか?」という課題にも突き当たりました。
この問題について、この春に大阪大学に着任された前川一郎先生や院生たちと近代西欧帝国主義研究の観点から議論を重ねる中で、京都大学の駒込武先生の編著『台湾と沖縄—帝国の狭間からの問いー』(みすず書房)に触れ、この問題は、西洋史、日本植民地史、そして歴史教育の3方向から論じられなければならないテーマであると考えるに至りました。
そこで7月例会では、報告者として前川先生と駒込先生をお招きし、①前川先生には、イギリス帝国史・歴史認識問題の観点から、近代(西欧)帝国主義研究の現在地と教科書記述上の課題について、②駒込先生には、「日本」あるいは東アジアの視点から、日本の帝国主義研究の現在地と「日本の歴史教育」において近代史を帝国主義批判の論調で展開することの是非についてお話を頂くとともに、③高校での教育現場から、田中穣先生(関西大学中等部・高等部)と柳谷麻理子先生(秋田北鷹高等学校)をお招きし、授業のなかでで近代の帝国主義をどのように扱っているかという観点から、教材化を念頭に置いた具体的なテーマや授業の例など、具体的な実践の話をもって前川先生と駒込先生の議論に応答を頂きます。」
7月例会は、いわゆる「帝国主義」に関する歴史認識を、「研究」、「教育」、「授業実践」という三つの層から交差的に問い直す試みとなっております。この例会が、学生・高校教員・大学教員それぞれの立場から、歴史教育における帝国主義の捉え方や課題について、率直かつ活発に意見を交わす場となりましたら幸いに存じます。多くの皆さまのご参加を、心よりお待ち申し上げます。
Googleフォームによる参加申込ページ(https://forms.gle/gaUrtN7hV9RetcJ88)より、事前の申込みをお願いします。開催週の金曜日(7月18日)までにお申し込みいただいた方には、開催日(7月19日)の午前中にミーティングIDとパスワードをお送りします。
※会場でのご参加を希望される方も、会場定員に基づく参加人数把握のために事前の申し込みをお願いします。(参加希望者が多数の場合、締切よりも前に打ち切らせていただく可能性がございます。)
【研究会からのお願い】
※研究会での質疑応答については、原則として対面の参加者を優先させていただきます。
※ミーティングIDやパスワード等の事前申込なき第三者への通知は固くお断りいたします。
※IDやパスワードはお申し込みいただいた方に研究会前日の夕刻までにお送りしています。もし深夜になっても届かない場合は、ご入力いただいたアドレスが誤っている、あるいはメール送信においてシステム上の事故が発生している可能性が考えられますので、お手数ですが研究会までお尋ねください。
※メールアドレスは正確にご記入いただき、また複数回の回答は避けていただきますようよろしくお願いします。
※本研究会からのメールが届かない事例があるとの報告を受けております。ミーティングID等を含むメールは本研究会のメールアドレスrekikyoken(a)gmail.com(スパム防止のため@を(a)と表記しています)からBCCにてお送りしておりますので、そちらを受信できるようにご設定いただきますよう、よろしくお願いします。
また、研究会にお問い合わせになる前に、 迷惑メールフォルダの確認をお願いいたします。
※みなさまに事前に資料をお送りする可能性がございます。つきましては、携帯電話のキャリアメールアドレスの記入は避けていただきますようお願いします。
【問い合わせ先】
古谷大輔(大阪大学人文学研究科)
E-mail: rekikyoken[a]gmail.com
(※スパムメール防止のため、@を[a]に変更しています)