第27回日本産業精神保健学会 精神保健福祉士部会シンポジウム
第27回日本産業精神保健学会 精神保健福祉士部会シンポジウム
「海外における多職種連携から日本の連携の在り方を考える」 開催のご報告
日 時 :2021年2月13日(土)16:35-18:05 WEB開催
テーマ :「海外における多職種連携から日本の連携の在り方を考える」
演 者 :市川 佳居 先生(レジリエ研究所 / 一般社団法人国際EAP協会 日本支部)
加藤 直人 先生(EAPコンサルティングセンター有限責任事業組合)
竹端 寛 先生(兵庫県立大学 環境人間学部)
第27回日本産業精神保健学会大会は今回WEBでの実施のみとなり、
精神保健福祉士部会は「海外における多職種連携から日本の連携の在り方を考える」と題し、
3名の講師をお招きしてシンポジウムを行いました。
市川先生からは、主にアメリカにおけるソーシャルワーカーの社会的立ち位置やその背景、
実際にアメリカで働く各分野でのソーシャルワーカーの実践や連携についてご紹介いただきました。
加藤先生からは、北欧の多職種連携による修復的司法の取り組みとして、
処遇の改善や対話の実践を行っている刑務所への視察報告から、
職員のストレス低下や収容者の再犯率低下と、その結果が示唆するソーシャルワークの可能性ついてお話頂きました。
竹端先生からは、ご自身の実践を基に、海外で実施されている対話をベースとした支援を交え、
我々が多職種連携において対話の実践へのヒントやエッセンスをご紹介頂きました。
本大会のテーマは「産業精神保健における多職種連携~その障壁と解決方向~」とあり、
産業精神保健領域において連携することを困難にさせる障壁が存在している、と大会長の挨拶にもありましたが、
その困難や障壁が、実際本大会の各プログラムにて再現される場面を
多く目の当たりにした大会参加者も多かったのではないのでしょうか。
日本での多職種(多機能)連携は、産業保健領域において今だ課題は山積していますが、
チームアプローチへの障壁課題解決への道筋のひとつとして、
今回のシンポジウムが生かされることを願っております。