日本産業精神保健学会 精神保健福祉士部会 第10回専門技術研修会 ご報告

去る2020年8月1日(土)に日本産業精神保健学会 精神保健福祉士部会の専門研修会を下記の通り行いました。

主 催 :日本産業精神保健学会 精神保健福祉士部会

テーマ :「コロナ自粛による新しい働き方から産業保健の今後を考える」

主な内容:今回の自粛期間中に自分自身が感じたこと

日 時 :2020年8月1日(土) 15:00-17:00

場 所 :ZOOMによるオンライン開催

ファシリテーター:春日未歩子(株式会社ジャパンEAPシステムズ統括スーパーバイザー・精神保健福祉士部会副部会長)

昨年度2月に企画しました第10回専門技術研修会は、新型コロナウイルス感染拡大の状況を踏まえ中止といたしました。その後全世界での感染拡大、日本国内においても緊急事態宣言の発令や、感染拡大防止対策が求められ、新型コロナウイルスは私たちの生活や働き方に大きな変化を与えました。現在においても感染者数は増え続けており、新しい生活様式を試みるなか、収束の兆しは見えず、感染と経済への不安は依然増す一方です。

産業保健に関わる私たちも例外ではなく、当事者として、支援者として今までにない経験をし、大きな環境の変化、予測の立たない今後に対して、表現しきれない思いをお持ちの方々も多いのではないでしょうか。

今回改めて企画いたしました第10回専門技術研修会は、精神保健福祉士部会として初めてオンライン研修会として開催し、今までの専門技術研修会とは趣向を変え、コロナ自粛下において参加者の皆さんご自身が感じたことを中心にし、各々の経験を振り返り、出来事や感情を整理しながら、新しい働き方や産業保健の今後、我々の支援の在り方など、対話を通じて共に考えました。

会は春日副部会長がファシリテーターとなり、まずブレイクアウトセッションでこのコロナ禍で感じたことを少数人数のグループで対話しキーワードを探りました。ピックアップされたキーワードを基にグループを作り、参加者の希望したグループで各自シェアをするという流れとなりました。

終始和やかな雰囲気のなか、お互いの経験を共有し、安心感のあるなかで感じたことを対話することができた、あっというまの2時間でした。

今回のテーマの内容のため、会員の皆様に提言や分かりやすく形として表わせるものはないのですが、参加した皆さんから研修会の最後に「とてもあたたかな気持ちに包まれた」「悩みを共有できてよかった」「今回のコロナの体験は何だったのかと改めて考えることができた」「救われたような思い」といったお声を頂きました。私たちは普段支援者としてファシリテーションのスキルを用いながら対話に携わることが多くありますが、改めて参加者として対話のもつ力を体験することのできた会となりました。

講義終了後のアンケートでは、参加者の皆様から「講義の内容に満足した」と回答をいただきました。ご参加いただいた皆様に改めて感謝申し上げます。

次回の研修会は未定ではありますが、研修会の企画についてご要望がありましたら是非事務局までお寄せください。