10月例会は、ブックスタートボランティア・いないいないばあ主催の
ブックスタート研修会2016 安井真知子さん講演会 に参加させていただく形をとりました。
日 時 平成28年10月7日(金) 13時30分~15時00分
場 所 図書館中央館 2階 研修室
内 容 ブックスタート・いないいないばあ主催
安井 真知子さん(NPOブックスタート地域担当)講演会
~赤ちゃんの笑顔からひろがる まちづくり
*NPOブックスタート
自治体の 0 歳児健診で赤ちゃんと保護者に「絵本」と「絵本を楽しむ体験」を手渡す『ブックスタート』活動をサポートする民間の非営利組織。(2001年4月発足)
*ブックスタートボランティア・いないいないばあ
福知山市保健福祉センターでの4か月児健診時に、市から図書館職員を通して赤ちゃんに贈られる絵本を、赤ちゃんと保護者に読むボランティア活動をしている。福知山市の全ての赤ちゃんと保護者が、絵本を開いて心ふれあう時間を持つきっかけとなり、赤ちゃんの幸せが広がることを願って、平成15(2003)年度から活動している。現在このボランティアに参加してくださる方を求めている。
ブックスタートの「すべての子どもに本との出会いを」という思いは、学校読書ボランティアの私達にも通ずるものでした。
なにゆえのブックスタートなのか、各地のブックスタートの形や、ボランティアの確保の工夫など参考になりました。
以下は、ブックスタートボランティアいないいないばあの
講演会当日記録係による報告です。
◎開会あいさつ 福知山市立図書館 吉田和彦館長
第1部 講演会
演題『ブックスタート〜赤ちゃんの笑顔からひろがる まちづくり〜』
講師 安井 真知子さん (NPOブックスタート地域担当)
【ブックスタートについて】
乳幼児検診で全国的、また、世界各国でも行なわれている。日本はイギリス(1992〜)に次いで2001〜実施。
Read Booksではなく、Share Books。
温かい時間を分かち合うきっかけを届けるのがブックスタートの役割。
子どもが本に親しむには、ブックスタートが糧になる。赤ちゃんは親からの愛情を感じ、親も赤ちゃんとの触れ合いで優しくなれる。いわば、このような親子のやりとりから、赤ちゃんが幸せに育っていくための種蒔きである。
また、赤ちゃんはコトバが分からなくても、温かいコミュニケーションがとれる。(例… 7ヶ月の弟が姉の読み聞かせに反応している動画より)
《大切なポイント》
①対象は全ての親子
②読み聞かせの体験
③絵本をプレゼント
《どのように読むのか》
○ マットを敷いたり、飾り付けをしたり、他の本を展示したりしても良い。
○ 読み始める前に、手遊びやわらべうたを歌うと和んで良い。また、ボランティアが自己紹介をしたり、天気や他愛ない話をしたりして緊張をほぐし、仲良くなったところで始めるのも良い。
○ 4ヶ月は25㎝先しか見えないので近づけてあげる。
○ 1,2、1,2の二場面セットで、リズム感のある本や、開くと絵が分かりやすい絵本がお薦め。
○ 絵本を道具としてではなく、赤ちゃんとお家の人が繋がるようなものとして使う。ページをめくるだけでもOK。気楽にオモチャに接するようでもOK。
○ 赤ちゃんも千差万別。例…絵本を見ず人の顔ばかり見る子。絵本をかじる子。めくることじたいが好きな子。眠ってしまっている子(↖お父さん、お母さんに読み聞かせを)
○ その親子にとって大切な対応をする。臨機応変にするためには経験が大切。経験が浅い場合は、自分の周りで活動している人に聞いてみたり、お互いの経験を語り合ったりすると引き出しが増えていく。
○ 赤ちゃんだけではなくお母さんにも気を配る。「◯◯ちゃんに読むのでお母さんも楽しんでくださいね」等。また、小さい反応を見つけて伝える。「車の絵本が好きですね」「赤色が好きですね」等
《保護者にとってのブックスタート》
○ 赤ちゃんのかわいい反応を知ってもらうことによって、お母さんが嬉しくなり、家でももっと我が子に絵本を見せてあげよう…という気持ちになる。
○ 読みたいなと思った時に絵本が側にある環境が大切。プレゼント(絵本)をただ渡すだけではなく、読み聞かせをして一緒に楽しめた経験も持って帰ってもらう。
○ 出産後4ヶ月頃が一番疲れているので、4ヶ月検診の場が、地域の情報を伝え合う場所、地域の人と触れ合う場所になっている。後のアンケートで、「育児で疲れていたが、4ヶ月検診のブックスタートの方の笑顔で和みました」「読み聞かせの体験があったので、赤ちゃんと過ごすのが楽しくなった」「ブックスタートで絵本をもらわなかったら読んでいないかもしれない」…と書かれている方がいた。
《全ての親子に手渡すために》
宮崎県三股町→保健師さんが家庭訪問している。
ブックスタート後のフォローアップ活動
例① 大阪府豊中市→図書館で保健師さんのお話会と同時に赤ちゃんの体重測定をしている。
例② 静岡県沼津市→7ヶ月検診でブックスタート後、2歳児検診でお話会。
このように家庭訪問やフォローアップ活動で連携することが大切。 以上 講演内容 ◎司会 堀よりお礼の言葉
◎福知山市中央保健福祉センター・西山さんより
ブックスタート後のアンケートで「我が子が絵本を見てこんなに笑顔があるんや…」と喜ばれる保護者の方が多い。
◎図書館中央館職員・中尾さんより
ブックスタート→お話会→図書館会員という連携ができている方が多い。
◎ブックスタートボランティア会員・横田さんより
初めは友だちのピンチヒッターでこの活動を始めドキドキしたが、赤ちゃんの笑顔でバラ色になった。赤ちゃんが眠っていてもお父さん・お母さんに読ませてもらっている。赤ちゃんは私の顔をじっと見たり、絵本を見たり…その都度変化がある。皆さんもどうぞこの幸せを味わってください。
◎ブックスタートボランティア会員・大槻さんより
2年ほど前からしている。赤ちゃんに出会うのが楽しみで当番ではないのに行ってしまったり、赤ちゃんに出会って家に帰ると、中学・高校の我が子たちに「お母さん、明るいな」と言われたりする。
以上 第1部終