2013年の大学祭では人車鉄道の運行、鉄道模型の運行、グッズの販売を行い、ご好評いただいた企画を継続しノウハウの蓄積に努める一方、今後も円滑に企画を実施できるように変更を加えながら取り組みました。ここ数年間はギリギリの人数でシフトを回してきましたが、今年は新入会員が10名ほど入会したことにより活動人員に余裕を持って活動することができました。

天気予報では大学祭期間中は雨が降らないであろうと見られていましたが、3日目はあいにくの雨模様となってしまいました。それでも、多くの来場者の方をお迎え出来たことを大変嬉しく思います。

◆人車鉄道

  • 前日準備

大学祭の前日にはレールと枕木、車体を保管場所から総合校舎A号館前に運び込みます。



枕木をトラックの荷台へ。必要な本数すべて運ぶにはかなりのマンパワーが必要になります。

レール7本枕木十数個を載せた荷台。レールに潰されたらタダ事では済まないです(生命と身体が)…。

車体は専用の台車に載せて移動します。



レールと枕木はレンタルしたトラックの荷台に載せて運び込みますが、今年は若干トラックのサイズが小さかったようで、少しヒヤヒヤしながら積み込みを行いました。人車の車体は専用の台車で運搬します。

会員数が少ない時期には1日は全ての枕木を運び込む余裕はありませんでしたが、今年は1年生の会員が多かったため、前日の段階でレールと枕木すべての移動を1日で完了させることが出来ました。

  • 運行開始まで

大学祭1日目は早朝から線路の設営作業を行います。




レール同士をボルトで締結している場面です。

ボルト・ナットは錆びないように缶の中で機械油漬けになっています。

木片をレールと犬釘の間に打ち込んでしっかりとレールを固定します。


【大まかな作業手順】

①レールと枕木の仮置き→②レール同士の締結→③線路の幅・高さの微調整


線路幅(ゲージ)はだいたい60cmになるように調節します。路面にはやや凸凹している場所もあるので、そのような場合には枕木の下に板切れを挟み込んで高さを揃えます。これは線路が凸凹していると、乗り心地が悪くなったり、車両を押しにくくなることがあるためです。

  • 展示期間中

大学祭期間中は3日目を除き、9:30頃から17:00頃まで運行しました。




発車時の様子。沿線には写真を撮る保護者の方々の姿も。

3日目はあいにくの雨模様でしたが、そんな中でも人車は走り続けました(この日に限り終車は16:30)

終点、偽千葉へと向かう人車。



今年も多くのお子様連れのお客様にご乗車いただきました。同伴の保護者の方は無料で乗車できますが、「私が乗っても動くのかしら…」という声が今年も聞かれました。ご心配なく。10人近い大人が乗っても難なく走ります。

当会の人車鉄道は1976年に大学祭に登場し、かつては工学部棟付近で運行されておりました。当時を知る方からお声をかけていただき、人車鉄道が30年以上も大学祭と共に歩んできたことを実感しました。

  • 車両について

今年の人車は数年ぶりにJR以外の車両をモデルとし、東武鉄道60000系を再現しました。詳細については「人車鉄道の車両について」のページをご覧ください。

◆鉄道模型


  • 変更点

代々受け継がれてきたレイアウトの使用を廃止し、机上に直接レールを敷いて走らせました。これは従来のレイアウトの線路配線が複雑であるために電気配線も複雑なものとなっており、保守整備が困難であったためです。

また、レイアウトはかなりの大きさと重量があり、サークル会館3階の会室から展示会場までの持ち運びの負担が非常に大きかったことも廃止を決定する理由の一つとなりました。

  • 前日準備




会室から持ってくる資材はこれだけ。レイアウト使用時と比べると負担が少ないです。

複々線ですが、それぞれが独立していて見かけ以上にシンプルな線路配線になっています。

ヤード入り口付近。とてもシンプルな分岐機の配置です。


展示会場が遅くまで授業に使われていたために作業時間があまりとれませんでしたが、作業のほとんどを完了させることができました。従来であればレイアウトの移動にかなりの時間を取られてしまうところですが、今年はレールなどを入れた箱3つを移動するだけで済み、また大人数で作業できたので、レールの接続から電気配線までスムーズに行うことができました。

  • 展示車両




展示室の様子。この時は雨だったこともあり、少しにぎやかでした。

蒸気機関車から最新の通勤型車両まで色とりどりの顔ぶれ。

ヤード(車庫)の様子です。



会員が有志で持参した車両をメインに走行展示を実施しました。JR東日本の209系やE233系、JR四国の113系、国鉄103系、C11形蒸気機関車など、時代・場所を問わず幅広い種類の車両を展示しました。

◆グッズ販売


  • 販売企画

前年のグッズ販売が多くの来場者の方よりご好評を頂いたため、今年も引き続き実施することとなりました。今年も多くの来場者の方に商品を手にしていただくことができ、ありがたく思います。





切符売り場に併設されたグッズ売り場の様子。

レールの終端(真千葉)に設置されたお手製の広告。

4日目の模型展示室の黒板の様子。


  • 商品

今回もいすみ鉄道様、小湊鉄道様、銚子電鉄様にご協力いただき、次のような商品を取り扱いました。


【いすみ鉄道】

いてつ揚げ

350円

トレインおかき

500円

【小湊鉄道】

キハ200型箱入りラスク

350円

小湊鉄道缶入りドロップ

300円

【銚子電鉄】

ぬれ煎餅(赤の濃い口味) 1枚入り

100円

ぬれ煎餅(青のうす口味) 1枚入り

100円

ぬれ煎餅(緑の甘口味) 1枚入り

100円

ぬれ煎餅(赤の濃い口味) 5枚入り

400円

ぬれ煎餅(青のうす口味) 5枚入り

400円

ぬれ煎餅(緑の甘口味) 5枚入り

400円



◆研究誌販売(中止)


今年は千葉都市モノレールを特集したvol.14を販売する予定でしたが、作業日が台風で流れ、準備が間に合わなかったため大学祭での販売は中止となりました。vol.14については書泉グランデ様にて委託販売を行う予定です。


◆終車後


大学祭最終日となる11月3日には、人車鉄道の営業運転終了後に「新入生歓迎号」を走らせました。




すっかり日が落ちた中、出発する「新入生歓迎号」。

その日のうちに人車を線路から降ろして、レールの締結具も取り外します。

鉄研行きつけの喫茶店「比絵呂」で打ち上げをしました。


【出展内容】

人車鉄道の運行と鉄道模型の展示走行、グッズの販売

【開催期間】

2011年10月31日~2011年11月3日

【開催場所】

【人車】A号館前

【鉄道模型】法経学部棟演習室14

【人車のテーマ】

東武鉄道60000系