植物環境分野

研究概要

樹木を大量に育てるためのノウハウを学ぶ


「木を育てる」というテーマについて幅広い分野からアプローチして学びます。例えば、樹木の成長を促す物質を解明し、どういうタイミングで投与するとどう作用するかを調べます。また、樹木の成長を妨げる「環境ストレス」の調査も行います。大気汚染物質や温暖化など、ストレスの原因もさまざまです。これらを調査し、樹木の成長に適した環境を探ります。樹木の細胞分化の機構の解明も重要なテーマのひとつ。iPS細胞のように、葉っぱの細胞を分化させて、木の枝をつくる研究なども進んでいます。この技術が確立できれば、種をつけなくなった植物を再生させることができます。これは、「クローニング植物体再生」という研究分野です。

CLOSE UP! 伊豆田研究室

植物に対する大気汚染物質の影響を調査


研究テーマは「植物に対する環境ストレスの影響」です。植物の成長や光合成などに対する環境ストレスの影響とそのメカニズムを調べています。環境ストレスとして、光化学オキシダント、エアロゾル、酸性降下物、地球温暖化などに注目しています。このような環境ストレスが農作物や樹木にどのような影響を与えるかを科学的に解明しています。最近では、PM2.5などのエアロゾルを植物に暴露できるエアロゾル暴露チャンバーを開発し、日本の樹木に対するエアロゾルの影響を調べています。

構成メンバー


伊豆田 猛(教授)

植物を環境ストレスから保護するために、農作物や樹木に対する大気汚染ガス、酸性降下物、エアロゾルおよび地球温暖化などの影響とそのメカニズムを調べています。


船田 良(教授)

植物資源、特に木材など木質資源の組織構造解析、木質資源の形成機構の解明、組織培養法による有用植物の開発及び樹木の環境適応性の生理学的解析に関する研究を行っています。


半 智史(准教授)

私達の生活に身近な木質資源がどのように作られるのかについて生物学的に理解することを目指しています。主に樹木のもつ独自の成長機構について細胞に着目した研究を行っています。


渡辺 誠(准教授)

人間活動による環境の変化に対して、植物がどのように応答し、生態系がどのように変化していくのかについて研究しています。