2024夏休み1日体験教室

以下のグーグルフォームからお申し込み下さい。

申込期間:2024年7月4日(木)  ~ 7月10日(水) 12:00まで

※例年、先着順で参加者を決めておりましたが、多数の申し込みを受け、ただちに定員に達しておりました。そのような状況を鑑み、本年度は先着順ではなく、申込期間中に受け付けた中から無作為な抽選によって参加者を決定します。

申し込み用グーグルフォームはこちらから

開催日時

2024年 8月9日()  10:3015:00 受付開始10:00

※終了時間は実験の進行状況に応じて遅くなる可能性もあります。あらかじめご了承下さい


集合場所

東京農工大学農学部府中キャンパス1号館1階11教室

受付後に各テーマに分かれて実験場所に移動します。

※10:20までに必ず集合して下さい。


対象

高校生・大学受験生で環境や資源に興味をもっている人、高校の先生

(保護者の方はご参加になれませんのでご留意下さい)

推薦入試、AO入試、前期・後期日程入試等で環境資源科学科を受験する可能性がある方は、是非、事前に体験していたいだくことをお勧めいたします。高校や親族等からの義務で応募されるのではなく、自分の意志で参加される方を歓迎いたします。


参加可能人数

各テーマ8名程度(参加費無料)


申込期間

2024年7月4日() ~ 7月10日() 12:00 まで 

例年、先着順で参加者を決めておりましたが、多数の申し込みを受け、ただちに定員に達しておりました。そのような状況を鑑み、本年度は上記の申込期間に受け付けした中から無作為に抽選し、参加者を決定します。

したがいまして、状況によりご参加になれない場合がございます。何卒ご了承下さい。


アクセス

〒183-8509 東京都府中市幸町3-5-8

<交通>京王線「府中駅」下車,京王バス「国分寺駅南口」行き「晴見町」下車

またはJR中央線「国分寺駅」下車,京王バス「府中駅」行き「晴見町」下車


当日御用意頂くもの

昼食、筆記用具、実験が行える服装、マスク(任意)


テーマ一覧(2024年度)

下記7テーマのうち1つだけ体験していただきます(各テーマ8名程度まで)

1. 身近な医薬品を合成しよう

2. 野焼きの排ガスを分析しよう

3. 空気を読む(大気環境測定)

4. 樹木の幹の中を覗いてみよう

5. 大きな木の葉の性質と光環境の関係を調べてみよう

6. 木材の圧縮剛性を調べてみよう

7. 植物から精油を取ってみよう


詳しくは以下をご覧下さい。

1. 身近な医薬品を合成しよう

芳賀 尚樹:環境物質化学分野)


 私たちは日常、好む好まざるに関わらず、多くの医薬品の世話になって生活しています。「医薬品」と「環境」は一見したところ関係ないように思うかもしれません。人間や家畜が普段服用している医薬品は服用された後、すべてが代謝されるのではなく、分解されずに薬の活性をもった状態で体外に排泄されることもあります。これら分解されずに排泄された医薬品は、下水処理過程において完全には除去されないので、水環境を汚染するという深刻な問題を引き起こします。今回は、古くから使われてきた医薬品の一種であるサリチル酸を原料とする医薬品のいくつかを自分の手で合成して、環境汚染物質としての医薬品を意識してもらうことを目的とします

2. 野焼きの排ガスを分析しよう

中嶋 吉弘:環境汚染解析分野)


 『野焼き』というと、秋に行われる『たき火』をイメージする方も多いでしょう。東京ではあまり見られない野焼きですが、少し地方に目を向けると収穫後の稲わらや果樹の枝などが野焼きされています。またアジアやアフリカ諸国では日本とは比較にならない規模で野焼きが行われています。野焼きにより排出されるガスにはホルムアルデヒドやNOxなどの大気汚染物質が多く含まれており、これらは何の処理も施されずに大気に放出されます。ではこれら大気汚染物質はどれくらい放出されているのでしょうか?今回の体験教室では実際に稲わらや果樹の枝などを燃やして、そこから排出されるガスの成分分析と排出量を計算してみます。真夏のたき火になりますが、この体験教室で『たかが野焼き』が『されど野焼き』となる感触が得られるかもしれません。

3. 空気を読む(大気環境測定)

松田 和秀:生物圏変動解析分野)


 空気の主成分は窒素と酸素ですが、これらの2成分の他にも様々な物質が含まれています。例えば二酸化炭素の濃度は空気の0.1%にも満たないレベルですが、地球の気候を変えるくらいの力を持っています。また、空気中に存在するのは気体だけではありません。小さな粒子の形で液体や固体も浮かんでいます。特に直径2.5ミクロン以下の微小な粒子をPM2.5と呼び、人体へ悪影響を与える汚染物質と考えられています。本体験教室では、これらの目に見えない空気中の物質を測定して、その存在を実感してもらい、大気環境問題について一緒に考えたいと思います。


4. 樹木の幹の中を覗いてみよう

半 智史植物環境分野


 木質バイオマスは、「樹木」により生み出される再生可能な資源です。その大部分を占める樹木の幹には、光合成によって大気中からCO2として取り込まれた炭素の多くが固定されています。体験教室では、樹木の中身を解剖し、顕微鏡による細胞レベルの観察を行うことで、どのように樹木の幹が作り上げられているのかを覗いてみます。私たちの身近にいる「樹木」とは、果たしてどんな生き物なのでしょうか。

5. 大きな木の葉の性質と光環境の関係を調べてみよう

渡辺 誠:植物環境分野)


 植物の葉は、おかれた環境に適した性質を持ちます。学校や家の近くの木を見ると、上の方や外側の葉は太陽の光をたくさん浴びていますが、下の方や内側の葉にはあまり光が当たっていませんね。このような光環境の違いは葉の性質にどのような影響を与えるのでしょうか?地球温暖化の進行を抑制し、持続可能な資源である木質バイオマスの生産を担っている樹木は、様々な光環境に葉の性質を合わせることで、二酸化炭素を吸収する(光合成する)能力を高めています。この体験教室では、大きな木の明るい場所の葉と暗い場所の葉の性質(葉の形態や成分濃度など)を実際に調べ、光環境との関係を考えます。様々な工夫が凝らされた樹木の仕組みの一端を感じてください。

6. 木材の圧縮剛性を調べてみよう

松原 独歩:生活環境分野)


 木材は炭素を固定し、地球温暖化防止に寄与する優れた資源材料であり、木造建築物、家具、玩具など様々な製品に利用されています。このような木材を安全に利用するためには、木材の力学的性能を十分に理解する必要があります。この体験教室では、万能試験機を用いて木材の圧縮剛性を調べることで、木材の力学的性能の奥深さや面白さについて実感・体験してもらいたいと思います。

7. 植物から精油を取ってみよう

松下 泰幸:バイオマス・リサイクル分野)


 植物には様々な成分が含まれており、なかには非常に生理活性の強いものもあります。また、強い芳香を放つものもあり、精油(エッセンシャルオイル)として売られています。この体験教室では、植物から水蒸気蒸留という方法で精油を採取し、その抗酸化性などを調べます。