2008年度
2008年度
学会: 日本質的心理学会第5回大会
会場: 筑波大学
日時: 2008年11月30日(日)15:15-17:15
企 画: 有元典文(横浜国立大学)
企画・司会: 岡部大介(慶應義塾大学)
話題提供: 高木光太郎(青山学院大学)
話題提供: 藤田悟郎(科学警察研究所)
話題提供: 青山征彦(駿河台大学)
話題提供: 文野洋(東京都立大学)
指定討論: 鈴木栄幸(茨城大学)
指定討論: 有元典文(横浜国立大学)
企画趣旨: 本シンポジウムでは、主体性を個人に所与の実体ではなく、社会文化的な構築として捉え、その構築のありさま、ダイナミクスについて具体例を挙げて検討する。ヴィゴツキーに端を発する社会文化的なアプローチでは、私たちの主体性は、人工物や制度と不可分な総体として議論されてきた。こうした人工物や制度自体が、私たちが自分たちの世界を作るためにデザインしてきたものであり、その意味では私たちは私たちの主体性をデザインする存在であると考えられる。このような観点から、まず主体性はいかに語られてきたか、またどのように考えるかを概観し、その上で、「主体性の社会性」が際だつ 3 つの場面から話題提供していただく。いずれの場面においても、主体性は皮膚の内側のものではなく、制度やインスクリプション、人工物といった皮膚の外の具体的なセッティングによって構築されている。世界を特定の活動の対象としてデザインすることと、特定の対象に向けての動機をもつことの、再帰的な運動のスナップショットとして、主体を捉えていく。