2002年度 第1回
粉体操作に伴う諸現象に関する勉強会
日時:2002年8月9日(金)-10日(土)
場 所:車山ハイランドホテル
プログラム
第1日目
13:30 開会挨拶
13:35-14:00 自己紹介
14:00-15:00 特別講演1(含質疑応答)
「圧密・応力緩和現象を利用した粒子状物質の力学特性評価手法の開発」
名古屋大学大学院 工学研究科 森 隆昌氏
講演要旨:
物体に急に外力を加えて一定のひずみを保っておくとき,応力がその後の時間の経過とともに減っていく現象を応力緩和,あるいは単に緩和という.圧密・緩和試験はこの物質の応力緩和挙動を測定し,物質の粘弾性,塑性といったレオロジー特性を評価する手法のひとつである.本研究ではこの圧密・緩和試験をファインセラミックスのプレス成形に使用する顆粒の力学特性評価および粒子状物質の硬度評価に適用し,新たな粒子状物質の力学特性評価法を開発することを目的とした.顆粒の圧密・緩和試験においては,主に緩和過程に着目し解析を行った結果,顆粒の粘性緩和量と焼結体の曲げ強度との間に良い相関があり,粘性変形しやすい顆粒がプレス成形に適していることを明らかにした.粒子状物質の硬度評価においては,圧密比例領域に,Hertzの弾性理論とRumpfの式を適用することに
よって,Hertzの式の定数kを求めることができ,定数kの値を粒子状物質の硬度の新たな指標として用いることを提案した.
15:00-15:15 休憩
15:15-17:15 研究発表会1
「水溶液中での固体微粒子と気泡表面間の相互作用」
石田 尚之氏(産業技術総合研究所 環境調和技術研究部門)
「振動流動層内粒子挙動の解析」
立元 雄治氏(静岡大学 工学部 物質工学科 野田勝嗣研究室)
「軟X線照射によるVOCの分離および粒子の荷電捕集」
並木 則和氏(金沢大学 江見研究室)
「2成分系固気流動層の分離と混合の数値解析」
肥田 充弘氏(M2)(岡山大学 工学部 物質応用化学科)
「高温集塵~新しい廃棄物処理へのアプローチ」
畑 光彦氏・坂野 健夫氏(金沢大学 自然計測応用研究センター)
17:15-19:30 夕食・入浴等
19:30-21:30 研究発表会2
「軟らかい粒子群中を伝播する波」
原田 周作氏(琉球大学 工学部 機械システム工学科)
「高分子ナノ粒子の生成過程」
山本 徹也氏(M2)(京都大学 東谷研究室)
「液相保持型低付着性CO2吸収粒子の作成と流動層吸収プロセスの開発」
「アミューズメント粉体工学の紹介&新作発表」"
木村 諭史氏(D2)・長島 太郎氏(M2)
(東京農工大学 生物システム応用科学研究科(BASE))
「セラミックフィルター型SPCP反応器による有害汚染物質の処理」
原田 伸夫氏(D2)(創価大学 工学部)
「自己制御効果を考慮した粒子沈着シミュレーション」
田之上 健一郎氏(京都大学 増田研究室)
第2日目
9:00-10:00 特別講演2(含質疑応答)
「乾式機械的処理による機能性複合粒子の設計」
大阪府立大学大学院 工学研究科 岩崎智宏氏
講演要旨:
乾式下で機械的に複合化を行う手法では,複合粒子の諸特性は粉体に作用した機械的エネルギーの種類や大きさ,履歴に大きな影響を受ける。したがって,複合粒子に期待した機能を発現させるためには,処理装置内で粉体に作用する機械的エネルギーを把握し,これに基づいて装置の選定,処理プロセスおよび操作条件の最適化を行わなければならない。ここでは,各種粉体処理装置について機械的エネルギーを評価する手法を構築し,これを粒子設計に応用した結果について報告する。
10:00-10:15 休憩
10:15-11:55 研究発表会3
「微小粒子間付着力測定装置の開発とその応用」
島田 泰拓(D2)氏(名城大学 薬学部)
「チタン酸ジルコン酸鉛のサイズ効果の調査とその影響について」
大野 智也氏(D2)(静岡大学 工学部 物質工学科 鈴木久男研究室)
「層状鉱物の粉砕によるメカノケミカル重合反応」
高橋 逸雄氏(M2)(山形大学 物質化学工学科)
「粒子を使った新しいポリマー微粒子合成法」
飯村 健次氏(姫路工業大学)
「噴霧乾燥-流動層造粒装置を用いた粉末吸入製剤用粒子の設計」
保科 亘氏(M2)(岐阜薬科大学)
「海塩エアロゾル粒子の物理的・化学的性質の評価」
野村 俊之(大阪府立大学 小西研究室)
11:55 閉会挨拶