立花幹彦のWeb日記
札幌在住・50代後半の男子です。好きなものは春の新緑、夏の海、秋のイチョウ並木、冬の温泉。趣味は写真、観察と実験、工作など。この手作りWebに日常をつづっています。感想などはメールで mtatibana@yahoo.co.jp までお送りください
立花幹彦のWeb日記
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2025年9月8日
9月8日の未明、3年ぶりの皆既月食を観察しました。当日は幸運にも晴れ渡り、絶好の観測日和になりました。未明の1時27分から欠け始め、2時半には完全な皆既月食に。神秘的な赤いお月さまを愛機のデジカメ Canon PowerShot SX150 IS で撮影しました。
▼午前2時頃、皆既月食が始まり30分ほど経過。撮影データ: f5.6・1/400秒/ISO400/マニュアルフォーカス
▼撮影データ: f5.6・1/400秒/ISO400/マニュアルフォーカス
▼撮影データ: f8・1/8秒/ISO400/マニュアルフォーカス
▼撮影データ: f5.6・1/2秒/ISO400/マニュアルフォーカス
▼午前3時頃、完全に皆既月食となり月全体が赤銅色に。撮影データ: f5.6・4秒/ISO400/マニュアルフォーカス
皆既月食になると月全体が赤銅色に変化します。過去に数回観測していますが何度見ても神秘的。愛機のデジカメは購入して13年になります。12倍の光学ズームで、今となっては低スペックですが光学レンズの映りが気に入っています。日付を設定する内部電池は寿命になりましたが、今でも現役で使用しています。私と同じ老兵です(笑)
この日は頭上にカシオペア座が大きく輝き、そこから導かれる北極星もきれいな光を放っていました。こんな美しい星空をデジカメで撮影しても、見た通りには再現できません。プラネタリウムは例外として、夜空を見た通りに再現できるカメラがない以上、記憶にとどめておくしかありません。どうか、この月食の美しい夜空を生涯忘れませんように。
次の皆既月食は来年3月3日ひなまつり
2025年8月31日
おたるドリームビーチの今シーズンの営業が終了しました。今年も無事に遊泳を楽しむことができました。
いつもクロールで泳いでいます。遊泳中の視野(見える範囲)は海底と左側の海上となります。魚に近い視野だと思います。もちろん魚は海上の景色は見えません。
この夏は、魚になった気分で海をUターンして戻る練習をしましたが、目印のない海で元の場所に戻ってくるのはとても難しいです。
こんな泳ぎをしながら、あらためて思うことは「GPSもないサケが、大海を回遊して、育った川に回帰する」ということが不思議でなりません。
生まれた川の匂いを覚えている・地磁気を活用している・海流を利用するなど諸説あるそうですが、サケに聞いてみないと、その本当のメカニズムは解明できないのでしょう。
たった数メートルの距離ですら元の場所に戻ることができない私は、サケの偉大さに、ただただ感服するだけです。これからの季節「秋味」を味わう時に、サケに感謝しなければなりません。「いただきマス」ではなく「いただきサケ」と言うことにしましょうか。
おやじギャクですみません.
2025年8月13日
今年の4月から、主に夜勤の出勤前に札幌市役所の屋上を訪れています。足しげく通う理由は、日高山脈の方角を観察するため。条件が良ければ、ここから北海道の背骨と言われる日高山脈の山々が見えるはずなのですが、なかなかチャンスが巡ってきません。
8月13日、観測4カ月目にして、やっとその機会が訪れました!チロロ岳と日高山脈の最高峰・幌尻岳を肉眼で見ることができました。
▼まずはチロロ岳(1880m)。新札幌にある高層ホテル・エミシアの方角になります。チロロ岳とチロロ西峰のシルエットを確認できます。下の図はカシミールというパソコンのソフトで札幌市役所屋上からこの方角を500mmの望遠レンズで撮影したシミュレーション画像。地形が一致することがわかります。通常は手前の由仁町と夕張市の境界にある「帽子の形の山」まで見えることが多いです。
▼続いて日高山脈最高峰の幌尻岳(2052m)。立命館慶祥高校の方角です。うっすらとシルエットが確認できます。何か神々しさが感じられます。下の図は同じくカシミールでシミュレーションした画像です。
▼札幌市役所、チロロ岳、幌尻岳の位置はこのようになります。幌尻岳までの直線距離は115km。旭川までの距離とほぼ同じです。
札幌に暮らして40年、市街地から日高山脈が見えるなどと考えたことはありませんでした。「もしかしたら見えるかもしれない」と考え、今年の春から日々観察しましたが、半ば「見ることは難しい」と思っていました。その分、実際に肉眼で見ることができた時の感動は大きいものです。これから秋晴れの季節になり、もっと鮮明に見えることがあるかもしれません。
山々の名前やパソコンソフト「カシミール3D」について、清田区在住の川村信人さんに貴重な助言をいただきました。観察を始めた当初は、撮影した山を特定できずにいましたが、おかげさまで山々への理解が深まりました。あらためて感謝いたします。ありがとうございます。
※ 川村信人さんから、札幌市役所から撮影した幌尻岳の写真を加工して、稜線を見やすくした画像をいただきました。この写真をみると日高山脈の山々が一目瞭然です。ありがとうございます。
2025年8月6日
何年かぶりに線香花火を買ってみました。最後に楽しんだのは息子が小学生低学年の頃なので、かれこれ20年ぶり。きっかけはNHKのテレビ番組で線香花火を製造する町工場について放送していたことです。今は線香花火が100円ショップにも売られています。
▼花火が放つ繊細な光がとても味わい深い。昔はそんなことは感じませんでしたが、年齢を重ねると、若い時とは違った趣(おもむき)を感じます。
▼花火の光はどんどん変化します。これは「走る人」のよう。両手を広げて片足を上げて楽しそうにスキップしているようです。
▼これは鳥さん。くちばしと鋭い目があります。
▼これは五稜郭公園の5角形です。
▼そろそろ燃え尽きる頃。とても名残惜しいです。
線香花火がこんなに奥深いとは、いままで知りませんでした。息子も社会人になったし、打ち上げ花火は卒業して、これからは線香花火を楽しんでみようと思います。1分にも満たない光の変化に人生を感じます。
2025年7月25日
昨年まで道新花火大会を会社の屋上から撮影しましたが、昨年秋に社屋が移転となりました。今年は参院選もあるので花火大会を鑑賞する予定はなかったのですが、当日は夜勤だったので休憩時間に会社を抜け出し、スマホひとつ持って花火を見に行きました。
社屋から豊平川にかかる一条大橋まで5分ほど。橋の上からグランドフィナーレの連続花火を鑑賞できました。私のスマホは安価な中国製のため写真の写りはイマイチですが、ぶらりと鑑賞する花火もいいものです。
2025年7月23日
札幌は連日、例年にない猛暑です。7月20日には参院選挙があり世間一般の3連休は連日夜勤となり、21日の海の日の祝日は海に行くことはできませんでした。それでも、23日の休みは選挙と暑さの疲れをとり泳ぎを満喫できました。
遠くに見えるのは、おたる水族館がある小樽市祝津。この写真だけなら、太平洋のような広い海で泳いでいるようです。ともあれ、広い海で泳いでいると連日の疲れを洗い流してくれます。やめられません。
2025年6月28日
今年も海の季節がやってきました。毎年6月最終の金曜日はドリームビーチの海開きです。今年は都合よく勤務シフトが休みのため海開きのイベントを見に行きました。
▼27日(金)の10時からセレモニーが始まりました。マリンブルーの衣装の神主さんが安全祈願をしています。この日はあいにくの強風。海風さん、祝福し過ぎですよ!もう少し、お手柔らかに(笑)
▼翌28日(土)は海水浴日和となりました。気温25度、水温は22度。海水浴は気温と水温の合計が50度以上あると快適ということです。50度には届きませんが、暑すぎず、概ね快適でした。
▼さっそく今シーズンの初泳ぎ。ブイの手前まで行き、海岸に平行に泳いでみました。スマホを海岸に固定して2倍ズームで撮影しているため、少しピンボケになっています。ご了承ください。この文章の末尾に動画リンクがあります。
▼この日は海水に濁りがなく、とてもきれいでした。適度な海風で波が柔らかです。
58歳になり、若い頃のような体力や持久力がなくなりました。関節も硬くなってきたので、足がつらないよう、入念な柔軟体操が欠かせません。無理をしない範囲で今年もこの海岸で泳いでみようと思います。
それでも、泳いでいるときの解放感や緊張感、自然と一体となる感じがやめられません。大げさですが、生命の起源の海にいると、自分も自然の中のちっぽけな存在にすぎないという思いになるのです。
2025年6月9日
何年かぶりにテレビ塔の展望台に来ました。平日の昼間に入場料1000円を払って一人で。目的は日高山脈の観察です。
▼展望台の東側の窓から石狩平野が見渡せます。こちらの方角に日高山脈があります。遠くにランドマーク(目印)となる新札幌のホテル・エミシアのタワーが見えます。
▼案内のパネルにはちゃんと「日高山脈」 と書かれていました!ただ、このパネルに日高山脈がはっきりと写っているわけではないので「日高山脈方向」「運が良ければ日高山脈が見えます」などがよいのでは?と思います。「この山々が日高山脈か!」と思った観光客も多いことでしょう。
▼持参したデジカメの望遠レンズでホテル・エミシアを撮影しました。背後に特徴的な「帽子のような」あるいは「崩れかけそうなプリンのような」山の稜線が見えます。
▼この山の名前を知りたいと思い、3D地図ソフト「カシミール」を使って可視化しました。これが札幌中心部から102.7度の方角を300ミリ相当の望遠レンズで撮影したシミュレーション画像。特徴的な「帽子の山」を含め、デジカメの稜線と一致します。こんなに一致するものかと感動しました!
▼カシミールの3D画像によると、「帽子の山」には名前がなく、左側が雨霧山、右側が鬼首山。グーグルアースでこの2つの山に目印を付けました。これによりデジカメ写真の稜線は、由仁町と夕張市の間の山稜であることが判明しました。
▼テレビ塔から「帽子の山」までの直線距離は53.51kmで、これもカシミールで計測した距離とほぼ一致します。視程(肉眼で見通せる距離)は、日高山脈までの半分程度であることがわかりました。
▼上記の赤三角の場所から「帽子の山」をグーグルストリートビューで確認しました。麦畑のそばにある山林が生い茂った平凡な山でした。
ビルや道路や橋など、人が作ったものは地図上でその位置を特定することは容易です。しかしながら遠方からのシルエットだけを頼りに、名もない山を特定することは難しいものです。それが「カシミール3D、グーグルアース、ストリートビュー」を駆使すると、自宅に居ながらにしてその山の近距離の写真まで見ることができます。
すごい時代になったものです。ドラえもんの「どこでもドア」ならぬ「どこでも窓」(←ウインドウズPCだから)と言えそうです(笑)
※この文章を作成するにあたり、清田区在住・川村信人さんのHPを参考にし、メールでもアドバイスをいただきました。たいへん感謝いたします。この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございます。
2025年6月7日
最近は、夜勤の前に市役所屋上に行き、南東側の地平線を眺めています。この方角の日高山脈を観察するためです。札幌が天気でも遠くは雲で見えないことが多く、逆にこちらが曇りでも雨上がりの時には遠くまで見渡せます。はたして、この場所から日高山脈は本当に見えるのでしょうか?いろいろ検証してみました。
▼グーグルアースで確認すると、赤枠のあたりが日高山脈の方向です。石狩平野の向こう側になります。
▼6月5日、ミラーレスデジカメと70-350ミリのズームレンズで遠方を撮影してみました。事前にグーグルアースで確認したところ、江別市の立命館慶祥高校の延長上に日高山脈の最高峰・幌尻岳(標高2052m)が位置します。写真の赤枠部分です。この日はモヤがかかっていますが、山の稜線を確認できます。
▼パソコンに「カシミール3D」という地形図作成ソフトをインストールしてシミュレーションしてみました。札幌市役所から見える日高山脈の山々を可視化して見ることができます。幌尻岳はこのように見えることになります。
▼このソフトには「見通し」という機能があります。地球の丸みを考慮して、ある地点から別の地点が見通せるかを判定できます。これによると、札幌から幌尻岳は「見える」ということになります。
▼グーグルアースで札幌市役所から幌尻岳に直線を引くと、このようになります。カシミールの「見通し」のグラフのように、かなりのアップダウンがあります。
▼この日に見えた山は幌尻岳ではなく、モヤなどの影響でかなり手前の山々の稜線だと推測できます。撮影の精度や誤差を考慮すると、どの山か特定するのは難しそうです。
▼今回、日高山脈の最高峰・幌尻岳は見えなくても、その途中に位置する山々を確認できたと言えそうです。山は逃げていきませんので、気長に観察することにします。それにしても、宇宙上空からグーグルアースで日高山脈を見ると、まるで「魚の骨」のようです。
小学生の頃、直径30センチくらいの地球儀を買ってもらいました。日本が赤く塗られていて、北極と南極の軸が少し傾いているやつ。学校の理科室には、もっと大きくて山々に凹凸がある地球儀があり、未知なる世界の国々に思いをはせていました。
あれから50年。グーグルアースという「万能地球儀」は、ますます私の探求心をかきたててくれます。この年齢になっても、こんなことをしているということは、精神年齢は小学生なのでしょう(笑)
2025年5月19日
▼札幌市役所屋上から東側の景色です。国道12号線がまっすぐ伸びていき、その先に豊平川河川敷が見えます。この国道は豊平川にかかる東橋(あずまばし)を渡って旭川まで続いていきます。整然とした街並みと北海道の広大さを合わせ持った写真です。
▼時計台の周囲は木々が緑に生い茂り、北海道が最も過ごしやすい季節を迎えました。国道12号線は、時計台に近い駅前通りの交差点を起点にしています。
今年は豊平川の河川敷にも足を運んで、周囲の景色を撮影しようと思います。18歳から40年間住んでいますが、札幌には知らない場所がたくさんあります。
2025年5月9日
自宅から自転車で10分くらいの場所にある、ほしみ緑地に行きました。桜の花は少し散りかけていましたが、まだまだ見頃。GWの連休を過ぎ、人はいなく、絶好の花見日和でした。
▼草が生い茂る原っぱに来ると、小学生の頃の遠足を思い出します。おやつと水筒をリュックに入れて楽しく出かけた頃が懐かしいです。
▼桜の木の下にレジャーシートを敷き、寝そべって青空を眺めてみました。枝にとまる小鳥や、桜の花に飛んでくるハチを観察できます。木の枝は、力強さと繊細さを兼ね備えた、自然が創る最高の芸術作品。ずっと見ていても飽きません。
新鮮な空気の中にいると、気持ちがとてもリラックスできます。パソコンやスマホを見てばかりの日常のなかで、たまにはこういう時間が必要だと、つくづく思います。
2025年4月28日
4月も下旬になり、おたるドリームビーチへの道も開通しました。天気のいい日に海岸に行ってみました。
▼増毛山地が白く輝いています。残雪が描く山々の稜線が美しい。雄冬岬は先端までくっきりと確認できます。数年に1度の絶景です。波しぶきも白く輝き、海岸に押し寄せる波が柔らかく、海水がきれいです。
▼40年前、道東に住んでいた頃に見た、オホーツク海の向こうの春の知床連山を思い出します。海風を感じながら、ずっと見ていたい風景です。
▼自宅近くのコープさっぽろの屋上駐車場からのスナップ。こんなにきれいな残雪は、この場所からは今まで見たことがありません。山々がとても大きく見えました。
次にこんな景色が見られるのは、来年になるかもしれません。それまで気長に待つことにします。
2025年4月25日
101回目のプロポーズならぬ、101回目の献血をしました。これを機に献血カードをスマホのアプリに切り替えました。
▼献血を始めたのは20歳の頃。当時は手書きの「献血手帳」でした。記録をみると肝機能を示すALTの数値が高めで献血の使用が中止となっている日があります。アルコール量は今も昔もそんなに変わりませんが、当時は今よりも体重があったからだと思います。こんな記録は人に見せるものではないですが、もう30年近くも昔のものなので、気にしません(笑)
スマホアプリになり、検査結果は翌日にメールで確認できるようになりました。とても便利です。おかげさまで検査数値はすべて正常範囲内でした。58歳になっても健康でいられるのは、献血によるところが大きいと思います。ありがとうございます。
2025年4月23日
天気がいい日を狙って、夜勤の前に札幌市役所の屋上に行きました。写真の最上階の窓の部分です。
▼ここからの眺めは格別です。大通公園の向こう側では旧道銀ビルを解体しています。跡地には、地上36階・高さ185メートルの巨大ビルが建設されます。完成予定は2029年で外資系の高級ホテルが入るとのこと。景色が一変しそうです。
▼眼下に札幌時計台が見えます。ほぼ真上です。まるで航空写真のよう。少し色あせた三角屋根の建物を見ると、不思議と心が落ち着きます。観光客はビルに囲まれたこの建物に「がっかりする」ということですが、私は決してそうは思いません。これからも、この姿でいてほしいです。
▼市役所本庁舎は札幌オリンピック前年の1971年に建てられ、もう50年以上が経過します。私と同様に老朽化が目立ちます。子供の頃に見たテレビアニメ・バビル2世の「バビルの塔」を連想してしまいます。もう知っているひとは少ないかもしれませんね(笑)
テレビ塔、時計台とともに、昔から変わらない札幌市役所。札幌中心地で屋上に出られる数少ない場所となったので、もう少しこの姿でいてほしいと思います。
2025年4月17日
快晴の空から暖かい春の日差しが降り注いでいます。手稲の山々は、まるで長野県の北アルプスのよう。空の青と残雪の白のコントラストが美しい。自宅の屋根の上から撮影しました。危ないのでマネしないでください(笑)
▼こちらは4月12日に撮影したスナップ。 手稲山の手前の、しま模様の雪は金山鉱山の採石場です。段々畑のような斜面の残雪で、この時期だけ見ることができます。さらに手前側は、きれいな三角形が重なる地形となっています。私が「手稲ミニ・三角山」と名付けている小さな山々です。
山々の残雪が消えると、入れ替わるように新緑の季節となります。そして海の季節へと続いていきます。こんなに自然豊かな場所に生活できることを、本当に感謝しています。子供の成長にいい場所だろうと住み始めて26年になりますが、一番気に入っているのは、実は私本人なのです。
2025年4月3日
4月に入り道路の雪がなくなり、すっかり春らしくなりました。この時期の密かな楽しみは、近所の土手の斜面に現れる動物の雪形を観察することです。日ごとに雪が解けていくので、形は毎日変わります。大げさですが「自然が創る一期一会のアート」なのです。
▼写真を拡大してみます。斜面の上のほうに、左を向いた犬がいます。しっぽも付いています。その周辺に、たくさんの動物たちが駆け回っているよう。スマホ撮影のため、少しボケた写真になっています。ご容赦ください。
息子が小さかった頃、この周辺で一緒に動物探しをしていました。想像力豊かで先入観のない子供は、大人が思いもよらない発想をします。息子が社会人になって家を離れた今も、この動物探しは、私の楽しみになっています。年齢を重ねても、豊かな発想と想像力は忘れたくないものです。
斜面の動物さんたち、また来年の春!
2025年3月1日
札幌は2月下旬から春らしくなり、夜勤の前に3カ月ぶりに北大を散策しました。18歳の春に初めてこの場所を訪れ、今年で40年になります。ここに来ると、40年前のことを昨日のように思い出します。お金はなくても、漠然とした「未来への希望」というエネルギーだけでやってこれた若き日々を懐かしく思い出します。その象徴がクラーク博士の胸像です。
クラーク先生の最も有名な言葉「Boys, be ambitious(少年よ、大志を抱け)」は、100年以上経て、今のご時世なら男女差別や女性蔑視と解釈されそうです。「Girls and Boys, be ambitious」あるいは「Students, be ambitious」とすべきだとクレームが来そうですね。これも時代の流れなのでしょう。
クラーク先生は59歳で亡くなりましたが、自分も来年、その年齢になります。晩年の先生は母国のアメリカに帰国後、事業に失敗し詐欺罪で訴えられたり、心臓病を患って思うようにいかなかったとのことですが、そういう部分も人間的で親近感を覚えます。亡くなる間際に「札幌で過ごした9カ月間こそ、私の人生で最も輝かしいときだった」と言い残したそうですが、それは本心だったのでしょう。
来年2026年は、先生の生誕200年、札幌農学校赴任150年という節目の年になります。失意のうちに亡くなられたとしても、先生が伝えたフロンティア・スピリット(開拓者精神)は、この40年間、ずっと精神的な支えとなって、今も私の中にしっかり根付いています。そしてこれからも変わることはありません。ありがとうございます。
Old Boys, be ambitious too!
2025年2月
58歳になりました。こんな年齢になったのに、気持ちは中学生の頃と変わりません。本当です。精神的に大人になれずにいます。小さい頃は「どうして自分の誕生日は、こんな真冬のつらい時期なのだろう」とよく思っていました。
◇
親父が亡くなる数年前だったか、網走に帰省して一緒にお酒を飲んでいたら、「おまえをいつ産んだらいいのか、ずいぶん悩んだんだ」と話しかけてきました。
それ以上に踏み込んだ話はしませんでしたが、縁起が悪いとされる「ひのえうま」の年に生まれないよう、いろいろ考えたのだろうと推測します。小さい頃は怖い存在だったので、そんな話を親父の口から聞くとは思いませんでした。すっかり弱くなったと、少しショックでしたが、自分の晩年に息子に直接話しておきたかったのでしょう。
◇
親父が亡くなった時は、悲しみよりも「これで頼れる人がいなくなり、この先の世の中を、自分の力で生きていかなければならない」という現実を思い知ることになりました。
姉と私は3年半、私と弟は2年の出生間隔。もし60年に一度の「ひのえうま」の巡り合わせがなかったら、おそらく自分はこの世に誕生せず、1年早く、別の人格の「きょうだい」が生まれていたかもしれません。運良く私が誕生しても、別の時代や別の国に生を受けていたら、こんなに長く生きてはいなかったでしょう。
さらにさかのぼると、太平洋戦争の戦禍を生き延び、食べていくことに必死だったであろう祖父母らの苦労がなければ、今の自分は存在していません。誕生日にこんな文章を書いていられる日常に、深く感謝いたします。
◇
来年は60年ぶりに「ひのえうま」が巡ってきます。AI(人工知能)全盛の時代になっても「ひのえうま迷信」は続くのでしょうか。SNSが世の中を動かす昨今、とても気になります。こんなことに思いを巡らせていると、人間はそんなに強い存在ではないということを、あらためて思ってしまいます。
◇
写真は2016年1月に、故郷・網走の「オホーツク流氷館」から撮影したオホーツクの海岸線と斜里岳。最も好きな景色のひとつです
2025年2月8日(土)
昨年まで会社の屋上から雪まつりを鑑賞していましたが、社屋が移転となり今年はテレビ塔の2階から撮影しました。テレビ塔は新社屋への通勤途中にあるため、日中、夕方、夜の3回撮影しました。
▼夜勤に出勤前の2月8日の17時09分に撮影。少し向こうに市民雪像と思われる小規模の雪像が見て取れます。大雪像はずっと向こう側。例年はスノーボードのフリースタイルが行われる巨大なジャンプ台が設置されていましたが、今年はありません。
▼2月6日の19時15分、仕事帰りに撮影。写真だとわかりづらいですが、大通公園の延長上に大倉山ジャンプ競技場がぽっかり浮かぶように輝いています。肉眼だと、とても幻想的です。
▼2月7日の13時25分、出勤途中に撮影。平日の日中のため、人は少なめです。
▼撮影場所はテレビ塔の2階で、写真の緑色部分の下の階です。エレベータは観光客の長い行列ができていましたので、階段を使いました。
▼階段の途中には、こんなメッセージが。階段の上りは単調でしんどいですが、とても優しい配慮です。撮影した2階は、通常のビルの5階の高さに相当することがわかります。
再開発で高層ビルが立ち並び、街並みが変わっていく札幌中心部ですが、大通公園とテレビ塔は、45年前に中学校の修学旅行で訪れた時と変わらぬ姿です。来年の雪まつりもここで撮影してみます。
テレビ塔の「テレビ父さん」ありがとう
2025年1月23日(木)
今年の大学入学共通テストから「情報1」の科目が新設されました。プログラミングや情報通信ネットワーク、データ活用などを問う内容です。私は学生時代に情報工学を専攻し、仕事の実務でも情報処理を担当した経験があるため、制限時間なしで試しに解いてみました。
▼昔の電卓の「7セグメントLED」についての設問です。スマホ全盛の昨今において、私のようなおじさんには身近な感じがします(笑)
▼ポイント会員の支払いレシートをもとに、売り上げ分析や会員管理などについての設問。とても実践的な内容です。
▼プログラミングの設問。「キ」の回答群の4択から、ほどなく2択に絞り込めるのですが、間違えてしまいました(泣)
▼統計の相関関係を問う問題です。設問の「箱ひげ図」の意味がわかりませんでした。この用語の意味について、ネットで調べました。
▼本来は制限時間60分ですが、3時間近くかけて、ひととおり解いてみました。自己採点の結果は82点。制限時間の3倍かかったので、実際の点数は30点くらいでしょう。この問題を60分で解く高校生は、本当にすごいと思います。自分も昔はそうだったのかな(笑)
私の大学受験は40年前の1985年。当時は「共通1次試験」と呼ばれていました。道東の網走に住んでいたため、北見駅前のホテルに宿泊して北見工大で受験しました。
40年ぶりに問題を解いてみましたが、「マークシートが5択の場合、1つはすぐに選択肢から外れ、最終的に2択に絞り込む感じ」は昔と変わりません。こういう記憶は忘れないものです。
受験から40年を経過して思うことは、人生には5択や4択で答えが出るようなことは、ほとんどないということです(笑)
年齢を重ね「他人と競うこと」から解放され、時間がかかっても純粋に問題を解くことの面白さとか、論理的思考の大切さを実感することができました。これは当時の高校生の自分には、わからなかったことです。引き続き、来年以降も共通テスト「情報1」にチャレンジしてみます。
受験生諸君に春来たれ!
2025年1月22日(水)
昨年11月に100回目の献血を行い、本日、日本赤十字社から感謝状をいただきました。
▼感謝状のほかに、こんな記念品もいただきました。
会社に勤めて30年を超えましたが、その間に表彰されたのは、10年・20年・30年の勤続表彰だけです。こんな地味で、しがないサラリーマンではありますが、この「献血100回の感謝状」は、人さまに自慢できるものだと思います。
献血100回の内訳は、ほとんどが400mlの全血献血です。献血総量は、およそ40リットル。期限切れで廃棄されたこともあると思いますが、それでも、その何割かは誰かの体の血管をめぐり、役に立ってきたと思っています。献血可能な69歳まで、もう少し続けていきます。
2025年1月10日(金)
よく晴れ渡った日は、息抜きを兼ね、会社の屋上から遠くの山々をボーっと眺めるのがささやかな楽しみです。しかしながら昨年秋に社屋が移転し、それができなくなりました。高層ビルやタワーマンションには勝手に入れませんし、テレビ塔の展望台は入場料が千円かかります。札幌中心部から気軽に遠くを見渡せる場所は意外と少ないもの。いろいろ探して、たどりついたのが札幌市役所の最上階です。
▼写真左は札幌創世スクエアビルと札幌文化芸術劇場ヒタル。地平線にかすかに見える盛り上がる白い雪山は東区のモエレ山です。札幌市役所から直線距離で約9km。
▼すぐ近くの細長い高層ビルは、41階のタワーマンション。こんなにノッポだと地震の時にかなり揺れそうです。左にある半円形の建物は札幌ファクトリー。この日は空に、きれいな月が出ていました。
▼石狩平野が見渡せる絶景。手前の空き地はNHK移転前の敷地です。この角度からのテレビ塔は、なかなか見る機会がありません。写真中央を拡大すると、新札幌の高層ビルが確認できます。写真には写っていませんが、その間に豊平川が流れています。
▼テレビ塔をズームアップ。ちなみにテレビ塔の高さは144m(展望台は90m)で札幌市役所は84mです。右に見えるのが札幌ドーム(大和ハウス・プレミストドーム)、左端の遠くに小さく見えるのが、日ハム新球場(エスコンフィールドHOKKAIDO)です。
▼札幌ドームを拡大。銀色の円盤が輝いています。札幌市役所から直線距離で7kmです。
▼遠くの日ハム新球場(エスコンフィールド)を拡大。雪が積もった三角屋根が確認できます。こちらは札幌市役所から直線距離で18km。夏場だと確認が難しいかも。
撮影場所は札幌市役所19階の「社交場ヤング」という喫茶店のような交流スペース。まるで札幌に来た観光客のように、大人げなく窓から外の写真をたくさん撮影しました。管理人と思われる若い男性は、初めて訪問する私に、とても丁寧に対応してくれました。ありがとうございます。またひとつ、札幌散策の楽しみが増えました。
動画も撮影しました▼
2025年1月1日(水)
新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。この場をお借りして、新春のご挨拶とさせていただきます。
大晦日は何年かぶりの夜勤となりましたが、無事に年を越すことができました。社屋が昨年の秋に大通東4丁目に移転となり、近くに北海道神宮頓宮(とんぐう)という、神宮の分社のような神社があるため、大晦日の出勤前に、少し早めの参拝を済ませてきました。混雑する北海道神宮に出向くこともなく、神宮のご利益が受けられるのかもと、少し得をした気分です(笑)
元日は天候も穏やかで、ゆっくりと過ごしています。この10年ほど、近くにある山口神社に初詣に行っていますが、今年もお参りをしてきました。
▼夕方に自宅前で空を眺めると、こんな形の雲を発見しました。
▲まるでヒツジさん。ふわりとした雲が羊毛のようです。今年はヘビ年で、ヒツジは2年後の2027年。少し気が早い、あわてんぼうのヒツジさんなのでしょう。
ちなみにヒツジは私の干支(えと)で、2年後に還暦を迎えます。還暦とは干支(十干十二支)が一巡し、誕生年の干支に還ること。今年から3年間の干支はこのようになっています。
2025年 乙巳(きのとみ)
2026年 丙午(ひのえうま)
2027年 丁未(ひのとひつじ)
来年は60年ぶりに「ひのえうま」が巡ってきます。私は出生数が極端に少ないこの世代と同学年なので、受験などの競争率が他の世代と比べて低く、就職は日本経済のバブル期と重なり、いい思いをしてきた側面がありますが、そのしっぺ返しが今になって来ています(笑)。それでも、ユーチューブに動画投稿し、こんな文章を書いていられるような、平和な年始に感謝をしています。ありがたいことです。
2025年が皆様に良い年でありますように