<AC100V品の巻き>
AC100Vというか高い電圧の製品を設計する場合、注意点がいくつかあります。
まずは、沿面距離。
怪しい製品を見ると空間距離とか沿面距離とかがまったく無い場合があり驚きます。
各国の安全規格では、この距離が決まっていますが、それよりも大きくしたほうが
良いと考えます。
というのは、経験上、距離が大きい方が落雷試験に強いです。
落雷試験は、安全規格ではなく、各社の独自規定であり、落雷に弱くても
販売は可能ですが、”あそこの製品は直ぐに壊れる”なんていう風評被害を
減らすためにもやった方が良いです。
続けて使用する部品。
高い電圧がかかる部分に使用する部品は安全規格をパスした物を使いましょう。
安全規格をパスした部品には、あれこれ各国の安全規格マークが記載されています。
これらが無い部品を使うと、実機確認みたいのがあって、結構大変と聞きます。
最後にヒューズ。
めんどくさいのがヒューズです。何が嫌いかといいますと、
切れてほしい時に切れなくて、切れては困る時に切れるからです。
前者は、ショート試験。わざと回路をショートして、ヒューズが切れるか試験します。
→試験をする人にとってはかなり心臓に悪くて、たいていは新人がやります。
後者はON/OFF試験。ON10秒/OFF20秒みたいな動作を何万回とやります。
試験の途中でヒューズが切れたら、容量が大きいとかディレータイプに変更しますが、
当然、ショート試験はやり直し、、、、涙が出ませす。
他にも、ノイズを入れてみて影響はないかとか、電圧を上げ下げして壊れないかと
試験が沢山あります。
正直。電源担当は大変なのです。