○定光寺 建武3年(1336)覚元禅師がこの地に至り、村の住人藤内大夫らの帰宗を受けて開山。暦応元年(1338)一宇を建立し、無為殿(本堂)と名付け同4年庫裡・方丈を建立し応夢山と号した。元和元年間(1615~24)この地にしばしば狩猟に立ち寄った藩祖徳川義直が深く帰依し、この地を埋骨の地と定めた。以来、寺運も栄え当国きっての名刹となった。約46000㎡の広大な山中に本堂、方丈、鐘楼、開山塔、御廟を連ね巨刹らしいたたずまいをみせている。また、義直公はその遺言通りこの地に葬られ廟所は今も源敬公廟所として山中にあり本堂とともに国の重要文化財に指定されている。(臨済宗妙心寺派 山号応夢山 開山覚元) 寺域周辺は尾張嵐山とも称される景勝地玉野川の渓流、春の桜、秋の紅葉と四季の景観に恵まれ、池を配した遊園地もあり訪れる人も多い。また、近くには定光寺自然休養林もあり一帯は愛知高原国定公園に指定されている。 ○源敬公(徳川義直)廟 慶安3年(1650)5月7日江戸に没した尾張藩祖徳川義直を遺命によってこの地に葬り、同4年墳と石標を造立した。同5年、廟前に祠堂、築地塀、門などを造営した。廟は明の帰化人陳元贇(チンゲンイン)の設計と伝えており、建物の細部の手法は漢式、諸堂の配置は儒教式にならっている。江戸時代の将軍・諸大名の廟建築は仏寺手法であるに対し、誠に異国的異彩に富んでいる。昭和12年国指定重要文化財 ○定光寺自然休養林 名古屋営林局が尾張の住民のリクレーションの場として国有林723万㎡を整備して昭和44年4月オープンした施設、眺望台、駐車場、見本林などがある。また、野営場、炊飯所、ケビン、売店、貸テントなどの施設も整っている。 ○紅葉・黄葉を楽しみながら散策します。・定光寺境内で見られる植物 イロハモミジ・オオモミジ・コハウチワカエデ・イチョウ・イイギリ・ヤマザクラ・ホオノキ・ウラジロノキ・サカキ・モミ・シャシャンボ・シュロ・ツブラジイ・イチイ・チョウセンマキ・ムベ・クチナシ・ビナンカズラ・テーダマツ・キササゲ・キンシバイ・サルスベリ・モミジイチゴ・フユイチゴ・タケニグサ・ヤブミョウガ・フモトスミレ・ザクロソウ・ベニシダなど・展望台周辺で見られる植物 イロハモミジ・オオモミジ・ヤマモミジ・クマシデ・アカシデ・アベマキ・ヒメコ ウゾ・ヤマモモ・ヤマハギ・アラカシ・クロバイ・ヒメヤシャブシ・タブノキ・ イヌマキ・ヤクシソウ・ウンヌケモドキ・ヤハズソウ・ミョウガなど・参道周辺で見られる植物 ツクバネガシ・アマチャ・オオモミジ・イロハモミジ・レンギョウ・アオキ・マメヅタ・オオハンゲなど