[1つの正規母集団に関する推定検定]
母平均…正規分布(母分散が既知)、またはt分布(母分散が未知)を使う。
母分散…χ^2分布を使う。
母比率(ワルド型)
[2つの正規母集団に関する推定検定]
2つの変数に対応がある場合は、それらの差や比をとることで、集団の数が1つの場合に帰着される。
[2標本t検定]
2つの独立した正規母集団から抽出した標本の平均に差があるかどうかを検定する。「差がない」を帰無仮説とする。検定統計量が大ならば帰無仮説を棄却する。
2つのデータが「対応のあるデータ」か「対応のないデータ」かによって検定統計量の算出方法が異なる。
対応がないデータの場合、統計量を求める際にプールした分散を使う。これがstudentのt検定。
「まず等分散の検定をF検定により行い、その後に母平均の差の検定を行いましょう。」というように2段構えが推奨されることも多い。
[スコア検定]
スコア関数を用いた検定。
[不偏な検定]
任意の対立仮説のもとでの検出力が有意水準以上となる検定。
[ベーレンス・フィッシャー問題]
2つの母集団の分散が共に未知で等しいと仮定できない場合には、母平均の差の正確な信頼区間を求めることができないという問題。
この問題に対する近似的な解答として用いられるのがウェルチの信頼区間。
[QQプロット]
観測データが、正規分布に従っているかを確認する。
[用語]
第一種の過誤確率=P(帰無仮説の棄却域|帰無仮説)≒有意水準(またはサイズ)
もし母集団や標本抽出の方法が仮説検定で前提にしたものと同じであれば、第一種の過誤確率=有意水準が成り立つ。
例えば、母平均の検定では、母集団の分布が正規分布に従うことを仮定している。しかし、例えば日本人の身長は「○○一族」の場合独立ではないし、売り上げ数は同じ人が何度も買っている場合独立ではない。
P値=帰無仮説のもとでデータから計算された統計量よりも極端な統計量が観測される確率。習慣的に0.05に設定されることが多い。P値のPはProbabilityのP。
検出力=P(対立仮説の棄却域|対立仮説)=1-第二種の過誤確率
帰無仮説H_0:μ=0に対しては対立仮説はH_1:μ>0となるが、検出力を計算する時はμ=9の様に具体的に値を固定する。
棄却することを有意であるとも言う。
久保川本では検出力関数を定義し、より一般的な議論を行っている。しかし統計検定1級では上の理解で良い。