1. 階層構造がそもそも複雑(OSIモデル)
L1:物理(ケーブル・電波)
L2:データリンク(MAC、スイッチ、ARP)
L3:ネットワーク(IP、ルーティング)
L4:トランスポート(TCP/UDP)
L5〜7:アプリ層(DNS、HTTP、SSH)
各層ごとに全く別の理屈と装置とトラブルがある
(L2は通信できてるけどL3はダメ、とかもう意味不明)
2. 歴史的に“現場の都合”で生まれた技術が多すぎる
VLAN:ケーブル減らしたいから
NAT:IPv4足りないから
STP:スイッチでループすると死ぬから
ACL:ちょっと制御したいから
PPPoE:電話線でネットしたいから
一つ一つが「泥臭い現場の工夫」であり、思想や原理というより、運用の知恵の集合体
3. 複数の業界・企業が競い合って規格が乱立した
CiscoとJuniperで設定コマンドが違う
DHCPとZeroconfが並行して使われる
無線LANはWEP→WPA→WPA2→WPA3 と歴史的経緯で重層化
RDBは「SQLで統一」できたのに、ネットワークは“産業の現場力学”に負けた世界
4. セキュリティと可用性の要求が異常に高い
DBは止まったら怒られる
ネットワークは止まったら「世界が止まる」
→ 冗長化、冗長構成、異常時フェイルオーバー…
→ それを実現するための小技や変なプロトコルが激増