GIS保健師として根拠に基づく
保健師活動とEBPMへ。
堀池ゼミはGISによる可視化と空間解析を用いて地域の健康課題を構造的に捉え、住民と保健師などの専門職の意思決定を促し、根拠に基づく保健師活動と政策立案(EBPM)につなげることを目的としたゼミです。
研究・教育・地域貢献を一体として行い、分析結果を社会に還元できる人材の育成を目指します。
堀池ゼミは、GIS(地理情報システム)を用いた地域診断(G-CHAM)を中核に、地域の健康課題を可視化と空間解析によって捉え、根拠に基づく保健師活動および政策立案へとつなげることを目的とします。
GISによる可視化はゴールではなく課題設定の出発点です。
本ゼミでは可視化された結果をもとに空間解析を行い以下を論理的に検討します。
なぜこの地域で課題が生じているのか
どの集団・どの地区にどのような支援が必要か
どのような空間解析が意思決定に必要か
その結果を踏まえ、どのような政策立案を行うべきか
これらの過程を通じて住民と保健師などの専門職の双方の意思決定を促し、根拠に基づく保健師活動(EBPH)から根拠に基づく政策立案(EBPM)へつなげる視点を養います。
学部生(B1~B4)から大学院修士課程(M1~M2)、保健師や看護師として就職後も継続的に研究に取り組めるよう、オープンソースのGISとしてQGISを使用します。統計解析ソフトもオープンソースのRを使用します。
学部生は卒業研究、大学院生は修士論文としてオープンデータ等を用いた研究に取り組みます。
QGISを用いた可視化および空間解析を行い、地域の健康課題を構造的に把握します。
研究テーマの設定、データ整備、解析設計、結果の解釈、学会発表/論文投稿までを一連のプロセスとして指導する。
GIS未経験者を前提にQGISの基礎操作から段階的に学び、単なる操作習得ではなく以下を重視します。
可視化結果をどのように解釈するか
どの単位・指標・比較が意思決定につながるか
どのような空間解析が適切か
空間解析結果をどのように現場・施策へ翻訳するか
「QGISでの解析結果を説明し還元できる力」を重視する点が本ゼミの特徴です。
堀池ゼミでは研究成果を地域へ還元することを重視し、堀池が関与する自治体・関係機関向け研修や学術支援にゼミ生が参画できます。
事前準備・教材開発として研修用ワークシート、演習データ、GIS教材、事例整理等の作成
当日の運営・ファシリテーションとして、グループワーク支援、議論整理、質疑対応補助等
学術支援としてのデータ解析および成果整理
参加することで以下のスキルを獲得できます
多様な参加者(保健師、専門職、行政職員等)の意見を引き出す力
議論を整理し、共通理解を形成する力
初学者に配慮しながら学びを支援する姿勢
次世代の専門職を育成する立場としての視点
以下のような自治体・国・学会等の研修や学術支援を行っています。
厚生労働省 主催 保健師等ブロック別研修会(近畿/関東・甲信越)
被災地における保健・医療・福祉のGIS活用/WebGISによる保健師活動支援
奈良県 中堅期・管理期・統括保健師研修会
京都市・高槻市・茨木市・大阪市堺市・静岡県・島根県・千葉県・徳島県・岩手県 等 保健師研修会
京都市社会福祉協議会:地域支え合い活動実態調査の分析支援
大阪市中央区:GISと特定健診データを用いた小学校区別有所見状況の空間解析
堀池ゼミでは学部生から学会発表・論文投稿に挑戦することを強く推奨しています。
「研究は解析して終わり」ではなく、学会で多くの方に意見をもらったり、様々な方とつながることで本当に現場に役立つ研究へと昇華させることができます。
また、学会に参加することで最新の知見や各自治体の取り組みを知ることできるとともに、自身のキャリアを明確にして成長することができます。
堀池ゼミでは以下の学会にて学会発表を毎年実施しています。
日本公衆衛生学会:公衆衛生全体への発信。GIS・空間解析・EBPMの視点を広く共有。
10月末の平日に3日間開催され約5,000人が参加。学会年会費8,000円+参加費11,000円* +旅費(交通費、宿泊費)
*参加費(演題申込金含む)はB1~B4:1,000円、M1~M2:6,000円が基本ですが変動の可能性もあります。
日本公衆衛生看護学会:保健師活動・実践に直結した発信。
12月の休日に2日間開催され約1,500人が参加。学会年会費10,000円+参加費10,000円* +旅費(交通費、宿泊費)
*参加費はB1~B4:5,000円、M1~M2(社会人院生除く):5,000円が基本ですが変動の可能性もあります。
ゼミで支援する内容は以下のとおりです
学会入会、演題登録
抄録作成
図表作成(GIS成果の整理)
ポスターや発表スライド作成
質疑応答の準備
学会当日の会場案内や発表
論文化を見据えた構成指導
毎年8月にZoomで開催し参加者はゼミ生と卒業生です。
B4、M1~M2:卒業研究や修士論文の解析結果をLTで発表し、現役の保健師や看護師として働く先輩からアドバイスを受ける。
B1~B3:各自の研究内容や進捗の共有と相談
卒業生:現場での課題やデータ分析などの相談
研究・実務・メンバーをつなぐ場として、研究が現場から乖離しない役立つ内容となるようゼミの中核イベントに位置付けています。
堀池ゼミは、「公衆衛生看護を根拠を持って考え、行動し、地域とデータをGISでつなげられるようになりたい」学生のためのゼミです。
GISや統計の経験は問いません。多くのゼミ生が GIS未経験からスタート しています。
学部段階で、次の力を段階的に身につけます。
地域の課題を GISで可視化 し、全体像を把握する力
可視化結果をもとに 空間解析 を行い課題の構造を説明する力
分析結果を保健師活動や施策判断につなげて考える力
研究成果を卒業研究・学会発表・論文としてまとめる力
「GISが操作できる」に加えて「なぜこの地域にこの課題があるのか、住民と関わる中で保健師はどうすべきなのか」を重視します。
卒業研究では以下を一連の流れとして経験します。
先行研究と現実の課題に基づくテーマと対象地域の設定(保健師活動との関連を重視)
データ収集とクリーニング(オープンデータ等)
GISによる可視化と空間解析
結果の解釈と提言
学内発表・学会発表・論文投稿への挑戦
学部生でも、公衆衛生学会での発表や論文投稿を積極的に行います。
堀池ゼミは大学院修士課程(公衆衛生看護学)を志望する学生にとって、研究の考え方・進め方を学部段階から身につけられるゼミです。
修士課程では次の点がより強く求められます。
リサーチクエスチョンの明確化
方法論(空間解析・指標設定・比較設計)の妥当性
結果の再現性と一貫性
学術的・政策的意義の整理
堀池ゼミでは可視化を出発点とし、空間解析を通じて意思決定につなげる設計を重視し保健師活動 からEBPM までを見据えた研究を行います。
堀池ゼミを志望または検討している方は以下を必ず確認してください。
学年を問わず、いつでも相談・見学を歓迎します。
少しでも興味があれば、希望日時を3つ記載のうえ、メールで堀池へ連絡するか、研究室(実習研究棟3階304号室)へ直接来室してください。
修士課程を希望する方は上記のメールにてご連絡ください。オープンキャンパスにも参加してください。
研究の進捗管理は各自で行います。
ゼミ内の連絡・情報共有は Slack を使用します。
B4はゼミ志望調査までに「GISで〇〇を明らかにしたい」 と説明できるよう、研究内容を各自で考えておいてください。
研究を楽しむこと、面白いと思えることを大切にします。
困難に対しても、主体性と創造性をもって挑戦し続ける姿勢が求められます。
看護分野にとどまらず、地理学、理工学、航空宇宙学、人間科学、経済学、人文学などの学際分野やコミュニティとの連携を重視します。
社会に役立つ研究を行う意識を持ち、研究活動に積極的に取り組むことが必要です。
次世代育成に早期から関与するため、オープンキャンパスや学内の保健師課程イベントに予定が合えば積極的に関与してください。
2025年度
僻地山間部に着目した災害時保健師活動におけるQGISを用いた道路寸断シミュレーション
QGISと社会的脆弱性指数による虐待リスクの可視化=奈良県の若年出産を中心とした検討~
QGISを用いた大阪市における高血圧有病者数と地域要因に関する空間解析
2024年度
QGISを用いた京都市の外国人住民を対象とした避難場所の最適配置シミュレーション(2025年 公衆衛生学会総会にて発表)
性感染症蔓延防止を目的としたQGISを用いた推定CSWの地理空間的特徴の研 究(論文採択)
2023年度
GISと到達圏解析を用いた子育て支援施設へのアクセシビリティの検討(2024年 公衆衛生学会総会にて発表)
医療需要シミュレーションの必要性-GISと尼崎市のデータをもとに-(2024年 公衆衛生学会総会にて発表)
2022年度
がん検診・特定健診の受診率向上に向けた保健師の効果的な活動に関する文献検討
保健師が行う医療機関との連携による妊娠期からの切れ目ない支援
ゼミの様子
行政保健師1年目で公衆衛生学会でポスター発表(ゼミ卒業生)
研修会での講演や学会ワークショップの開催
フィールドワークや住民の方との対話も行うことで現場を見て感じます