第6回
”役に立たない”学問を学んできた女子たちへ

小平麻衣子『夢みる教養 - 文系女性のための知的生き方史』(河出書房新社 、2016年)

明治時代以降の日本人女性をめぐる「教養」の歴史を著した本です
女性にとっての「教養」とは常に抑圧とセットのものでした。女性は音楽や絵画、文学などが得意?女性は文系が得意?そのような「教養」と「女性」の関係にまつわるラベルが生まれる背景には、教養をめぐる抑圧的な構造が大きく関係していたのでした。
フェミニズムの歴史ではなく抑圧の歴史の本ではあるのですが、女性が「向いていている」といわれる領域(人文系が多い)を学んで得られる知性こそが目の前のできごとや制度を批判する力である、という著者からのエンパワーメントにも満ちた本でした。(担当:azusachka)

オリジナルサブタイトル
※読書会のまとめとして、自分なりのサブタイトルを各自で考えて発表しています

「学べば学ぶほどナゾの深まる”教養”の正体」(Kimiko)

「本当に学ぶべきは誰なのか」(PYALA)

「文系教育は女性の”役に立つ”のか」(ゲスト)