第14回
男女とは何か、区別を生む政治的な力とは何か
歴史学への考察を促す古典

ジョ−ン・W.スコット『ジェンダーと歴史学』(平凡社; 増補新版、2004年)

ジェンダー史を学ぶ上での古典ともいうべき本書は、1990年代に出版されて以来、多くのジェンダー史家たちに影響を与えてきました。ジェンダーとは男女の性差に関する知である、というスコットの指摘は歴史学のみならず人文社会科学の諸学問の拡大や発展に大きく貢献したことは言うまでもありません。

男女とは何か、その区別を生み出す差異とは何か。このような問いは歴史学における客観性を考察する上で、今も重要なカテゴリーになるはずです。
そして分析概念としてのジェンダーが描き出す歴史は、今に生きる我々にも大きな視座を与えるだろうと、皆で話し合いました。(文責:たっくん)

オリジナルサブタイトル

※読書会のまとめとして、自分なりのサブタイトルを各自で考えて発表しています。
 詳しくは
こちらをご覧ください。

「新しい知を産出するジェンダー分析」(berner)
その本質を問う」(アントニン)
『フェミニズム』ではなく『ジェンダー』を選ぶ理由」(azusachka)