特定のモデルでは、レンダリング素材に追加処理をのせるためのテンプレートAEPを用意しています。
本ページではパトカーを例に各処理の仕様とカットごとの調整箇所などを説明します。
主に以下のエフェクトを追加するためにテンプレートコンポジションを介します。
フロントライト、テールランプ、ウィンカーなどの発光処理
タイヤホイール、プロペラなどのモーションブラー
煙や背景などに、作中を通して共通した色調補正を掛ける
その他、レンダリング後の必須撮処理がある場合
etc...
<ライト関係>
マスク用素材を使用したものか、ID素材を出力し色をピックしたものをマスクとして
それぞれコンポでT光などの処理を掛けています。
最終コンポでは色調の調整や明滅の基礎アニメーションが付いている場合があります。
<ブラー関係>
velocity素材を出力し「RSMB」でカラー+ライン素材に対して速度ブラーを掛けています。
ヘリのプロペラなどでは、最終コンポで不透明度をランダムに変化させている場合があります。
車の場合、以下の場合はテンプレートを必要としません。
停車している場合(駐車場、路肩の停車、昼間の渋滞など)
発光物、ブラー対象が全てフレーム内に無い場合(回転するタイヤが見えないカットなど)
逆に、走行しておりタイヤが見えるときや、
停車していてもパトランプが付いている時、夜間でライトが点灯しているときはコンポジションを必要とします。
テンプレートが必要ない場合は、モブと同じように必要素材を直接ベースコンポに入れて使用して下さい。
テンプレコンポのフォルダ内に複数のAEPがあります。
▶near_Template
寄り想定
ブラー幅が広め
フレアやT光のエフェクト処理が多い
▶middle(-long)_Template
引き想定
ブラー幅が狭め
フレアやT光のエフェクト処理の単略化
カットごとの調整はある程度必要ではありますが、
テンプレに元から読み込まれている素材の見た目を参考に、適切な方を使用して下さい。
テンプレコンポ内には昼用と夜用の2種、素材・コンポグループがあります。
day(default)_compは昼用、night_compは夜用のライトなどが昼用より多く入っているだけなので、
不要な方は最終整理時までに削除して下さい。
(エフェクト内の差異はないので、昼のカットでnight_compを使用しても問題はありません)
途中処理コンポは昼 / 夜用ともに同名になっているので整理の際は注意が必要です。
必要なテンプレコンポのaepをベースコンポにドラッグして取り込みます。
参考素材に入っている素材を右クリック > 「フッテージの置き替え」で
レンダリングした素材に置き替えます。
-tips-
・素材が入っているフォルダはベースコンポのCGに移しておくと整理が楽になります。
・カット上不要でレンダリングしていない素材がある場合は、後で対象のコンポジションを消去します。
「99_xxxx_daf(night)」コンポの中身がレンダリングした画に代わったことを確認し、
必要な処理レイヤを全てベースコンポ側にある作業用コンポ「3D_compo」に複製します。
使用していないエフェクトコンポは最終的に消去してしまって問題ありません。
-tips-
・テンプレートの中にある画像右の01_precompの中にあるフォルダ・コンポは
ベースコンポ側の01_precompに移しておくと、のちの整理が楽になります。
・複数車両を別々にテンプレ処理する場合、ここでフォルダ名・コンポ名を別名に変更しておくとよいです。
「99_xxxx_daf(night)」コンポの中身を別の場所にコピーした際、OpticalFlareのSource Layerの指定が切れているので元を確認して合わせなおすようお願いします。
オプティカルフレア、T光が大きすぎる、小さすぎる場合
オプティカルフレアはBrightness、Scaleそれぞれの値を調節して使用して下さい。
T光の調整を行う場合は、対象コンポ内にあるブラーをかけたコンポのエフェクトを調整して下さい。
※中にブラー幅をスライダーで一律調整できる「cnt」シェイプレイヤーを内蔵しているものもあります。
狙った場所と別の部分でライトが発光してしまう場合
IDの色境に中間色が発生してしまい、1つのライトに対して2つ以上のマスクが反応するケースがあります。
Fs SelectColorの許容値を下げて中間色を拾わないように調節するか、
マスク処理でライトの表示範囲を制限するなどでの対応をお願いします。
ID素材が小さすぎてライトがチラつく場合
コンポの一番奥に入っているID_keyが太るようにエフェクトを調整して頂くか、
ライト関係は基本オブジェクトIDで出力しているため、
該当箇所に球体オブジェクトなどを親子付けしてオブジェクトIDを合わせID素材を書き出してご対応下さい。
カット内のライト系が粒ほどで、エフェクト用のIDが完全に拾えない場合
対象がトメの場合はオプティカルフレアのみを小さくして手置きして下さい。
Source Type の「Luminance」を「2D」に変更してポジションを動かせます。
粒ライトを動かす必要がある場合はポジションにアニメーションを付けるか、
専用のマスク素材を新たに作成して「Luminance」でSource Layerに指定して下さい。
↑テールランプのID色境にフロントライトが反応してしまうケース。
色が混ざらないようマスクを調整するか、
素材の表示範囲を調整する必要があります。
↑映りが小さく、ID素材が反応しないケース。
ライト素材を全て2Dオプティカルフレアで配置し、カラー素材と親子付けしてスライドさせています。