第4回 二木あいお話し会 「悠久なる海/Eternal sea」プロジェクト in 大三島
第4回 二木あいお話し会 「悠久なる海/Eternal sea」プロジェクト in 大三島
大三島の海を、素潜りギネス世界新記録を2種目樹立した水族表現家の二木あいさんが潜って、撮影して、アート作品にしました。作品の贈呈式と、作品や二木さんが感じた大三島の海と人など、そして、海の生き物と私たち人間についてのお話し会です。
2023年9月18日開催 参加人数:合計20人
参加者の受講後のコメント
二木さんの海で生き物と一体となっている姿の美しさに感動を覚えました
映像をバックに対談式のお話がとてもわかりやすく良かったです
海のごみ問題をポジティブな写真から考えてもらう表現方法はすばらしいと感じました。
海の生物についてのお話が興味深かったです
二木さんが自然と向き合う姿勢がすばらしいと思いました
対話の時間があり市民の方の声も聞けたことがよかったです
自然が美しかった。あいさんの海への思いが素敵でした。海を怖いと感じることも多いので、自分の中でこれから何か発見があれば良いなと思いました
講師の講座後のコメント
水族表現家 二木あい
干満差が大きいこと、そして地形が複雑なことから、流れの速い潮流が生まれる構造になっている瀬戸内海ですが、1日数時間だけピンポイントに潮の流れが止まる時間帯があります。潜って感じたのは、流れが速い時は、流されないようにひっそりしている魚たちも、流れが止まると、ユルユルのほほ〜んと、なんだか楽しげ。そんな世界をお伝えしたく、その瞬間を最終作品に選びました。そして、現像方法は、単なる写真プリントではなく、古典技法をベースに、大三島の海水・太陽を活用したオリジナル技法。
大三島に初めて伺い潜ったのは、2022年5月 。計らずして年に数回、大潮の干潮時に陸続きとなる甘崎城跡に歩いて渡れる時であり、日本総鎮守の大山祇神で最も重要な祭典「例大祭」の時でもありました。そのあと数回、潜る目的で伺いましたが、なかなか潜れず、、、最終的に一番最初に潜った海中世界を作品としました。
写真の被写体としてだけではなく、大三島の海をもっと作品に含めたい!との思いから、現像の為に訪問した2023年9月末、その時も大潮で海割れの時期だったので、撮影場所と同じ甘崎城跡前の海で現像前の紙を海水に浸すプロセスを行いました。
沢山の偶然と必然が重なる、とても興味深かった大三島プロジェクト。是非、多くのみなさまに作品を観て感じていただきたいです。ありがとうございました。
日本アイ・ビー・エム株式会社 柴田 順子(ファシリテーション)
水族表現家・二木あいさんに大三島の海を見て伝えてほしいとお願いして、プロジェクトを立ち上げてから約1年が経ちました。自分の肉体だけを頼りに世界中の海に潜り、海の生き物たちを直接見て、時には触れて、彼らの存在や受け取ったメッセージを私たちに伝えてくれる二木さん。そんな二木さんが大三島の海で何を感じて、私たちに伝えてくれるのだろうと、とても楽しみなプロジェクトでした。
船の上から海中を巡る二木さんを待つ私たちには期待しかなかったのですが、二木さんにとっては、潮流が速く、海の透明度が低く、海の中を撮影するのに難しい状況が続きました。それだけでこの周辺の歴史を今伝えてもらえている気がしました。そんな状況の中で撮影された写真は、大三島の人たちと似ているような気がするよ、と二木さんは教えてくれました。
大三島の海に潜り、撮影し、大三島で育てられた柑橘の果汁を使って現像する。そうして生まれたアート作品が今回のお話し会で今治市に進呈されました。大三島の人たちに似ていると言われた海の中がアートとして多くの方にみていただけるようになりました。
ぜひ、今治の皆さんには、近くで見ていただいて、素敵なアート作品が「神の島」大三島から生まれたことを自慢していただけたらと思います。
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