他院・他科受診に関しては、 まず治験参加カードが、被験者に手渡されているかどうかを確認します。治験参加の同意を取得した際に、治験協力者等から被験者に、他の医療機関等を受診する際には、この治験参加カードを提示するように指導をして手渡されますので、そのような手順が 適切にされているかどうかの確認です。
その次に、被験者のVisitとVisit の間で、他の医療機関や、 同じ医療機関の中の他の診療科目を受診していないかどうかを確認します。もし受診している場合には、被験者の同意のもと、その医療機関や診療科目に連絡がされていなければなりません。それと同時に、他の医療機関や診療科目から、そこで行われている診療についての情報提供を求めているべきです。
それらの情報の中から、受診内容について具体的に確認をしましょう。 受診先はどこで、受診目的は何か、処方薬剤は何か、併用禁止薬は使われていないか、検査結果はどうなのかの確認です。それらの情報から、治験の実施診療科では把握されていなかった合併症や既往歴がわかる場合がありますし、有害事象が他の医療機関で発生している場合もあります。他の医療機関で使用されている併用薬や、他の医療機関で治療を受けている有害事象も、治験データとして報告される必要が有りますので、症例報告書の内容と照合しましょう。