契約書を作成して、締結をしていく時の流れについてですが、まず契約書の案をモニターが作成して、施設のレビューに回すことが多いので、そのパターンで見ていきます。
施設側のレビューで要望が入ることがあります。ある条項の文言を変えて欲しいとか、新たな条項を加えてくださいとかです。その要望を反映させた案を、もう一度 CRA でチェックして、多くの場合、社内の手順に則ったQCに回します。この時にも、色々フィードバックを受けることがあります。フィードバックを受けたら、その内容を反映させた後、改めて施設にも確認をしてもらって、了解を得ます。それから社内の再QCに出すという、会社と施設の間にCRAが立って、その間を契約書案が行き来するイメージです。依頼者によって手順は変わってきますが、大体はそういう感じです。
契約書は、契約者となる施設側と依頼者側の双方が、内容に合意しなければいけませんので、片方の意見を反映させた案は、必ずもう片方の了解を得て、内容を詰めていくことになります。
そうして契約書の内容が固定されたら、必要部数を印刷して製本します。二者契約なら2部、三者契約であれば3部必要です。
押印は、依頼者側から回します。CROが入っている治験では、依頼者とCROが押印します。IRBが開催されるまでにここまで進んでいると、IRB後の治験薬搬入までの手続きがスムーズに進みます。
依頼者側の押印が済んだら、治験事務局に送ります。IRB後、施設の押印をし、契約書の様式によっては責任医師の確認印を押してもらいます。そして、依頼者側の保管分を施設から受け取り、保管手続きをします。