タイトル :生物活動と雪氷現象
研究分野 :雪氷科学, 雪氷現象, 雪氷圏と気候
研究細目 :1 雪氷物理, 2 雪氷化学, 4 積雪分布, 6 融雪, 10 凍土, 11 雪渓, 12 氷河, 13 氷床14, 海氷・湖氷, 15 水循環, 16 気候変動, 36 森林
キーワード:低温生物学, 寒冷圏生態系, 生物地球化学, 極限環境生物
代表コンビーナ:竹内望(千葉大学)
共同コンビーナ:武田一夫(帯広畜産大学), 内田努(北海道大学), 植竹淳(国立極地研究所)
趣旨 :氷点に近い寒冷環境での生物活動は,様々な時間・空間的スケールで,雪氷学の幅広い分野と関連付けられる研究対象である.例えば,生物の凍結回避等の生理的な適応や,多年草シモバシラなどが作る氷晶析出現象の理解には,雪氷物性の理解が欠かせない.寒冷域の森林やツンドラ等の植生分布は凍土や積雪分布と,極域の海洋生態系は海氷形成や氷河融解水量の変化と密接に関連する.氷河や氷床で活動する微生物は,雪氷を介した様々な化学物質の影響を受けて,氷河の暗色化や融解加速の原因となる.さらに近年のDNA分析技術の発達は,低温生物の地理分布や進化と,過去の気候変動との関係の直接的議論も可能にしている.このセッションでは,生物活動と雪氷現象に関わる研究課題を広く募集し,雪氷学の新たな可能性を開くことを目的とする.さらに本セッションでは,2018年3月に日本(京都)開催予定(提案中)の国際雪氷学会(IGS)「Cryosphereand Biosphere」に向けた議論も行いたい.