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水生生物を調べよう・杭瀬川の調査結果
水生生物を調べよう・杭瀬川の調査結果
◆カゲロウ類
体長は5~20mm。えらは葉状、ふさ状、棒状、
あしの爪は1本。尾はたいてい3本。
体はへん平、流線形、とげが多くていかつい ものなどさまざまである。
平瀬やゆるやかな流れの石礫面や凹み、よどみのごみや水草、砂のなかなどさまざまな場所に生息する。
日本産は約 100種。
まちがえやすい生物
カワゲラ類およびカゲロウ類とまちがいやすいので説明をよく読むこと。
◆ミズムシ
体長は大きくなっても10mmぐらい。ダンゴムシに似た体形で背腹に平たい。あしの数は5対以上で、ゆっくりはう。体は汚れたような灰褐色。
川にすむのは1種類
まちがえやすい生物
川の上流部にはこれとよく似たヨコエビの体は左右に平たく、時には赤みをおびるものもある。
◆トビケラ類
大きなものは体長70mmくらいで、一般に10mmくらいのものが多い。体はイモムシ状、3対のあしがある。長い尾はない。
石の間や石面に網を張るものや、筒になった巣をつくるものがいる。網を張るものとしては、ヒゲナガワトビケラとシマトビケラの仲間が多い。
もち運びできるミノムシのような巣をつくる種類も多く、石や砂粒(例、ニンギョウトビケラ)や木の葉でいろいろな形の巣を造る。巣の形や材料は、種類をみわけるめやすとなる。
大きくなる種類は、40mmぐらいになる。体は細長いイモムシ状、あしは3対。はらのいろはうすく、やや緑色がかる。頭と前胸が固く(キチン化)、もようのある種類も多い。
肉食の種類が多く、上流の水温の低い、水のきれいなところに種類数が多い。
幼虫は、網や巣をつくらないが、さなぎになるとき、砂つぶの巣をつくり、そのなかにまゆを作る。
日本には30種類以上いる。
まちがえやすい生物
トビケラ類やヘビトンボ類とまちがいやすいので説明をよく読むこと。
◆ヒル類
体長は30~40mm。はげしく伸び縮みする。
体節がある。
体は平たく、背面からみると円柱形、長卵形で、腹面の前後端に吸盤がある。前の吸盤は見にくい。
水中に沈んでいる石などの裏側に生息する。
淡水域に生息する日本産ヒル類は約30種類。
まちがえやすい生物
ウズムシ類とまちがいやすいので説明をよく読むこと。
◆ヒラタドロムシ類
体長は5~10mm。
体は平たく楕円形。色は黄色ないし褐色。
あしは3対あるが、背面からは見えない。
流水中の石面に密着して生活する。
◆サホコカゲロウ
体長は5~7mm。あしは細長く、爪は1本。
複眼は頭部の側方につく。小形のカゲロウで淡黄褐色。
尾は3本で体長の約1/3、その中央と末端には黒い帯斑がある。特に中央の帯斑は明りょうである。
瀬の石礫面に生息する。体は流線形で、急流に適応し、水流にさからってすばやく泳ぐ。
まちがえやすい生物
カワゲラ類およびカゲロウ類とまちがいやすいので説明をよく読むこと。
◆サカマキガイ
殻高は5~10mm。
殻口は殻高の半分以上で殻頂を上にして横からみると、殻口は左に開く、卵形。淡黄褐色ないし黒褐色で、光沢が強い。
まちがえやすい生物
モノアラガイに似るが、モノアラガイは殻頂を上にして横から見ると、殻口が右に開く。
◆イトミミズ類
大きさは最大40mmくらい。ピンク~赤色の糸状で、ちぎれやすい。頭部ははっきりしない。
頭部を泥の中に入れ、尾部を水中に出してゆすり、水の流れをつくる。容存酸素が少なくても生存できる。
種類の区別はむずかしい。
◆ウズムシ類
体長は10~20mm。褐色、暗灰色、黒色。
体はひらたく軟らかで、きれやすい。
体節がない。
一般にプラナリアとよばれ、小川の浅い流れの石の上を流れるようにはう。
まちがえやすい生物
ヒル類に似るが、ヒル類は腹面の前後端に、吸盤がある。