大垣市環境衛生課編集 大垣市の身近な自然II 「水門川のトリ」より
自然のしくみは、たいへん複雑にそれぞれがかかわり合っていますが、都市では どうでしょうか。
よく都市の生物は、だんだん単純化していくといわれます。 植物にしろ、動物にしろ、ある特定の種類だけが都市には残り、ほかの多くはな くなっていくのです。
すなわち、都市化により植物の生育の場がなくなり、植物に依存する生物も住め なくなり、ある限られた種類しかみられなくなります。
トンボやカワセミのように水と切り離せないものは、水域の残りぐあい、汚染の 度合いなどが関係しますが、いずれにしても、都市は一部の生物を除くと住みよ い所ではありません。
いなくなる生物とは反対に、都市の中でどんどん数を増す生物には、イエカ・ド ブネズミ・ゴキブリ類がいます。どちらかというと都市では雑食性の何でも食べ る生物が生き残る傾向があります。カラス・スズメなど、都市に残る鳥類をみて も、雑食性で、人間のすてたゴミのようなものにたよるものが多いのです。
つまり、都市化が進むにつれ、私たちの生活も消費が増え、廃棄物が増加し、そ のことが自然のバランスを破壊しているのです。
以上のことから、私たちが庭や広場に樹木や草花を増やすとともに「ゴミ」や「 汚水」を流さないようにすることが、私たちの住んでいる環境を身近に自然ふれ あうことのできる環境にしていく第一歩です。