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水生生物を調べよう・調査の仕方(2)
水生生物を調べよう・調査の仕方(2)
川の中に入り、水深が30cm前後のところでこぶし大から頭大の石のある場所を探します。(小さなれき、砂、砂利のところでもよい)
地点が決まりましたら、下流側に受け網を置きながらその地点の石、あるいは礫のいくつかを静かに取り上げ、バットあるいはバケツ中に入れます。石や礫を取り上げたあとの川底をシャベルや足でかきまぜ流れてくる虫を受け網で受けます。川底が砂や泥の場合はこの方法だけで採集します。
岸に運んできた石や礫はバットかビニール の白い風呂敷の上におき、よく見ながらピン セットを使用してそれらの表面にいる生物を採取します。
受け網に残った生物もピンセットで採取します。なお、色々の大きさの生物がいますので、 見落とさないように何人かで同じ試料をよく見て採取して下さい。最後にビニールの風呂敷の上に残っている生物も採取します。
採取した生物を記録用紙に記入します。
生物の分類及び確認は、本ソフト大 メニューの3番又は4番を選んで、検索表を参考にして下さい。
調査が終わったら観察した生物や石は川に戻してあげましょう。
受け網
1~2mm程度の目の布網がよい。
目が同じ程度であれば家庭用のザル、園芸用のフルイ、釣り用の手網でも代用できます。
テキスト
例えば環境庁水質保全局のものや、指標生物のカラー写真があるシートなど、生物の絵や図は水にぬれないようにビニールで包んでおきます。
えんぴつ
水にぬれると書きにくくなる筆記具があるので必ず「えんぴつ」を使います。
記録用紙
左図のような様式の記録用紙。
現地では紙ばさみにはさみ、風で飛ばされないようにします。
バット
ピンセット
ルーペ
バケツ
温度計
理科室にあるものを先生からお借りします。
場所に適した川
川は、大きくても小さくてもかまいません。
水深が30cm前後で流れが速い。(流速30~40cm/秒くらい)
川底にこぶし大から頭大の石が多い。
岸から少し離れたところで行 う。
さけた方がよい川
川底が一面コンクリート。
ヨシなどが川幅全体をおおっている。
海水が混じりあったところ。
水の流れのないところ。
毎年調査をしようとする場合には、同じ時期に同じ場所で調査をするようあらかじめきめておくと水質の変化がわかります。なお調査の前の数日の間に雨が降って増水 した場合には、危ないし、また、生物が流されてしまっていることがありますので、 雨の降る前の状態に戻るのを待って調査します。
1年間を通して調査をする場合には各季節ごとに1回調査するのが理想的です。1 回しか調査しない場合には大きくなった水生昆虫の多い春(3~5月ごろ)が最適ですが夏でも可能です。