先端科学研修・数学分野
実施日:令和7年 10月 30日(木)
実施日:令和7年 10月 30日(木)
本日は琉球大学 教育学部 准教授 山城康一先生に来校してもらい研修をしていただきました。テーマは、「方程式の解の公式 」です。
本研修では、「数学」をテーマに、方程式の歴史的な発展と現代数学へとつながる考え方について学びました。普段の授業では「解き方」や「公式」として扱われがちな内容を、人類の歴史や数学者たちの試行錯誤という視点から捉え直す講義が行われました。冒頭では、古代バビロニアの粘土板に記された問題が紹介され、60進法で表された記述を現代の記号に置き換えると二次方程式になること、そしてその発想が約4000年前から存在していたことに、生徒たちは大きな驚きを示していました。
続いて、三次方程式の解の公式について、タルタリアとカルダノの人間関係や当時の時代背景を交えながら解説がありました。さらに、三次方程式の発見から約200年もの間進展しなかった四次方程式の研究について、フェラリ、アーベル、ガロアといった数学史に名を残す人物が紹介され、数学が一気に完成するものではなく、多くの研究者の試行錯誤の積み重ねによって発展してきた学問であることが伝えられました。
後半では、群論の考え方について、正三角形の回転移動や線対称移動を例に、直感的な説明が行われました。図形の「動き」を通して抽象的な概念に触れることで、数学が新たな視点で世界を捉える学問であることを実感する時間となりました。研修後の感想では、「難しかった」という声が多く聞かれる一方で、数学の奥深さにワクワクした、大学で学ぶ数学への憧れが生まれた、基礎を大切にして学び直したいと感じた、など前向きな意見も多く寄せられました。本研修は、数学を解法の集まりとしてではなく、人類の知の積み重ねとして捉え直す貴重な機会となりました。