海外進学を目指す高校生を応援する。現役海外大学生らが立ち上げた一般社団法人 SmiRing Ryugaku
UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)で国際開発を専攻する現役大学生であり、一般社団法人SmiRing Ryugakuの代表である。高校時代、周囲の反対を受けながらも200名以上の留学生に直接連絡を取り情報を集めて保護者を説得し、渡米後は英語力や学業面で大きな壁に直面したが努力を重ねてそれを乗り越えた。2022年に設立されたSmiRing Ryugakuは、世界17カ国の留学生が連携し、留学希望者にリアルな情報と勇気を届ける団体であり、イベントやSNSを通じて海外進学・就職支援を行っている。2025年8月に、日本学生支援機構やトビタテ!留学JAPANなどの後援・協力を得て「留学祭2025」を開催し、全国から400名超の参加があった。
球陽高校国際英語科第30期卒業生である。現在は台湾の国立政治大学外交学科に在籍しており、中国語と英語の両言語を学びながら、アジアの国際関係について専門的に研究している。国立政治大学は台湾の文系大学の中でもトップレベルの評価を受けており、外交学科では多言語による授業が展開されているほか、実際に外交経験を有する教授陣によるリアルな授業内容が特徴である。又吉氏は、学費や生活費の面でも比較的負担が少なく、沖縄との地理的・文化的な共通点が多い台湾に魅力を感じ、進学を決断した。現在は、高岡氏とともにSmiRing Ryugaku を通して、学生の支援等を行っている。
コロナの影響があり、留学プログラムがいけなかったことがきかっけで海外への進学を考えた高岡さん。自分自身も周りも情報の無い中で、海外進学者200名に直接連絡をしてどうやったら実現できるのかを相談したようです。自分の夢を叶えるために行動しつつも、周りの理解を少しずつ得て海外進学を果たした過程を生徒たちに伝えていました。
留学は決して輝かしいことばかりではないというリアルな話も。1000万円近く費用がかかることが分かったとき、生徒から驚きの声もあがりました。それでもUCLAでの得た学びは大きいと語った高岡さん。文化の異なる人たちの目線にたつことが、その1つだと語りました。
台湾進学を決めた理由の1つに、本校国際英語科が実施する台湾研修をあげる又吉さん。観光のイメージの強い台湾だが、学費や生活費が安く済むため進学先としておすすめしていました。もちろん、大学で学ぶ内容も沖縄県にとってはとても意義のあるものになるとのことでした。刻々と変化する東アジア情勢の中で、沖縄が果たす役割が大きいことを大学の講義の中で知ったようです。また、台湾国立政治大学は、元外交官を講師として国際関係論を学ぶことができる大学であり、外交のリアルな話を交えながら台湾や中国本土の学生とお互いの考えを共有する機会があるようです。海外に出て自分が変わったという先輩の話に生徒たちも熱心に耳を傾けていました。