瀬戸 繭美(せと まゆみ)
准教授(環境修復分野)
瀬戸 繭美(せと まゆみ)
准教授(環境修復分野)
研究室で行っている研究の内容
私たちの身の回りの環境では、目に見えない微生物たちの化学反応が絶えず物質を変化させ、そうした反応が微生物の生存を助けています。酸素も光もない深海の堆積物や、強酸性・高温のような状態な環境、環境汚染物質が過多な環境でも、微生物は多様な化学反応を組み合わせながら生きています。それらの反応は、炭素・窒素・硫黄といった元素の循環を支えるだけでなく、温室効果ガスの発生や水質悪化といった環境問題とも深く関わっています。
しかし、微生物も化学反応も肉眼では観察できず、またその数も膨大であるため、微生物が環境中でどのような反応を選び、どんな仲間と協力(あるいは競争)して群集を形成しているのか、その“生きざま”にはまだ多くの謎が残されています。この生きざまを理解することは、微生物の反応を私たちの暮らしに役立てる技術革新に直結します。本研究室では、化学熱力学・微生物生態学・ゲノム科学の知見を統合し、「微生物がどの反応を使うのか」「どのように群集が組み上がるのか」を数理的に読み解く研究を進めています。
主な担当授業科目とその内容
情報処理学など(準備中)
環境資源科学科を希望する受験生に向けて
環境問題は、時に「大きすぎて手が届かない」と感じられるかもしれません。でも、どんな巨大な現象も、実は身の回りで起きている小さなプロセスや反応の積み重ねで成り立っています。その全体像は確かに複雑ですが、データ取得や解析技術の進歩によって、私たちはその複雑さを少しずつ“読み解けるもの”へと変えつつあります。
私自身、「地球規模のダイナミクスが、なぜこんなに小さな私たちによって動かされるのか」という問いから研究を始めました。みなさんも、自分の「知りたい」「なんとかしたい」という気持ちを大切にしてください。
> 自然の仕組みを知りたい。
> 社会の課題を解決したい。
そうした思いをもつ人にとって、環境資源科学科は必ず力を伸ばせる場所です。複雑な現象の奥にある“しくみ”を、一緒に楽しく探究していきましょう!
より細かい情報
研究室website https://web.tuat.ac.jp/~setolab/index_ja.html
研究室名
居室 府中5号館202号室
専門分野 熱力学、微生物生態学、地球化学、理論群集生態学